太陽光発電はお得なの?後悔するからやめたほうがいいという意見もあり、本当のところを知りたい方も多いでしょう。
太陽光発電を導入する際は、得られる発電量、初期費用をどのくらい必要で何年で元が取れるか?など、各家庭の状況によっても効果が変わってきます。
太陽光発電の導入は得か?損か?については、ご自宅の状況を把握してから、まずは基本知識を知ることから始めましょう。
そこで、本記事では、太陽光発電で後悔したとならないように、導入のメリットとデメリット、 費用対効果について解説していきます。
太陽光発電はお得なの?7つのメリットについて
太陽光発電の7つのメリットについて、抑えておきたいポイントをまとめておきます。
- 電気代が安くなる
- 余剰電力で収入が増える
- メンテナンス費用が抑えられる
- 災害時でも電気を使える
- 夏は涼しく冬は暖かくなる
- エコキュートと併用で節約できる
- 蓄電池とセットでさらにお得になる
1.電気代が安くなる
- 太陽光発電を利用すると買電量が減って電気代が安くなります。
- 電気代を安くするには、発電量をできるだけ増やす対策が必要です。
- 発電量を増やす方法はおもに以下のポイントを確認しましょう。
- 高性能な太陽光発電設備を選ぶ
- 南向きに太陽光パネルを設置する
- 太陽光発電設備のメンテナンスを行う
- 太陽光発電+蓄電池を併用する
- 日常生活で電気の節約を心がける
2.余剰電力で収入が増える
- 固定価格買取制度(FIT制度)を利用して売電収入を得ることができます。
- 住宅用太陽光発電10kW未満の場合、固定買取価格で10年間売電できます。
- 余剰電力が増えれば、初期費用の回収期間が短くなります。
- 買取価格は、年々下落傾向にあるため、できるだけ早めの契約がおすすめです。
3.メンテナンス費用が抑えられる
- 太陽光発電を長期的に利用するには、適切なメンテナンスが重要です。
- 太陽光発電のメンテナンスは、法律では最低4年に1回が義務化となっています。
- メンテナンス費用相場は、およそ1回あたり1〜2万円程度なので、4年に1回の出費ならば負担も抑えられます。
- もし、故障・交換が必要となった場合、メーカー保証期間内であれば無償で対応してもらえます。
4.災害時でも電気を使える
- 太陽光発電は、停電や災害時にも使うことができます。
- 非常時に使える家電の消費電力の合計の目安は、1.5kW以下です。
- 夜の停電には、太陽光発電に蓄電池を併用すれば利用できます。
5.夏は涼しく冬は暖かくなる
- 太陽光パネルを設置した屋根下の部屋は、室温が下がる効果があります。
- 冬は屋根からの放射冷却が抑えられるので、屋根下の部屋の室温を暖かく保つことができます。
6.エコキュートと併用で節約できる
- エコキュートと太陽光発電を併用すると、給湯にガスを使わないためオール電化に切り替えが可能です。
- 昼間は太陽光発電で発電した電気を使って、夜間の電気料金が安いプランを使ってエコキュートでお湯を沸かすと光熱費を抑える効果があります。
7.蓄電池とセットでさらにお得になる
- 災害時や停電時に非常用電源としても活用できます。
- 普段使用する光熱費の削減にも繋がります。
- 余剰電力が多くなれば売電収入を増やすことができます。
- 天候の悪い日の発電効率を下げないで利用できます。
太陽光発電で損しない為に!6つのデメリットを知っておこう
太陽光発電の6つのデメリットについて、抑えておきたいポイントと損しないためのポイントをまとめておきます。
- 天候に左右される
- 初期費用が高い
- 売電収入だけでは難しい
- 設置場所で発電効果が下がる
- 屋根の状態によって設置できない
- 不備工事のトラブルがある
1.天候に左右される
- 雨や曇りの日が続くと発電効率は低くなります。
- 曇りの日の発電量は約40〜60%まで、雨の日は約25%まで低下します。
- 天候に左右されやすいことを予測して蓄電池を設置しておく
- 変換効率20%以上の性能の良い太陽光パネルを設置する
2.初期費用が高い
- 太陽光発電設備の費用相場は、一般的に多い3〜5kWの場合84万円〜140万円です。
- 設備費用以外に工事費用と維持費(メンテナンス費用・保険料・撤去費用)等がかかります。
- 導入前にしっかりシュミレーションして必要な設備を準備する
- 節電や売電収入による費用対効果を見極める
- 補助金制度を利用して費用を抑える
- ソーラーローンを利用する
- メーカー保証内容を確認しておく
3.売電収入だけでは難しい
- 固定価格が年々下落傾向にあるため、契約のタイミングがポイントになります。
- 1kWhあたり「42円」だった買取価格は、2022年には「17円」へと年々下落しています。
- 固定買取価格の変動をチェックする
- 売電収入以外に自家消費する方法を考える
4.設置場所で発電効果が下がる
- 太陽光パネルの設置場所によって発電効率が下がる場合もあります。
- 北向きに太陽光パネルを設置すると反射トラブルが起きる可能性が高くなります。
- 積雪地域、塩害地域の場合、発電効率が下がるケースもあります。
- 太陽光パネルの設置は、南向きにする
- 地域、天候、時間帯、季節などによる発電量の変動の要因を確認しておく
- 特殊な地域の場合、耐久性の良い製品を選ぶ
- 太陽光発電+蓄電池の併用を検討する
5.屋根の状態によって設置できない
- 築年数のある住宅屋根や劣化が進んでいる屋根は、設置が難しい場合もあります。
- 悪質な工事業者に任せてしまった場合は、雨漏りや施工不良になるケースもあります。
- 設備の導入前に、屋根の点検を専門業者に依頼する
- 適切でない屋根の場合は、修繕リフォームを検討する
- 設置業者選びは慎重に行う
6.不備工事のトラブルがある
- 良い設備を準備しても施工不良の場合は、導入効果は難しくなります。
- 施工不良で雨漏り問題が発生する場合があります。
- 法外な契約金額でセールスされることもあります。
- 設置業者は複数社から選ぶ
- 実績・経験のある専門業者を見極める
- サポート体制のある業者を選ぶ
太陽光発電と蓄電池をセットで導入するとお得なの?メリット4つ
太陽光発電のメリットを最大に活かすには蓄電池と併用するのがおすすめです。
では、太陽光発電と蓄電池をセットで導入するメリット4つを確認していきましょう。
- 停電時に備えることができる
- 電気代を節約できる
- 導入費用が抑えられる
- 卒FIT制度に自家消費型にシフトできる
1.停電時に備えることができる
蓄電池に余剰電力を貯めておくことができるので、悪天候や夜間、停電でも電気を使うことができます。
太陽光発電だけでは、停電時などに複数の家電を稼働することはできないため、蓄電池を併用して設置しておくことで、非常時でも電気を使用することができるようになります。
2.電気代を節約できる
蓄電池を同時に設置しない場合は、発電できない夜間や悪天候の日の電力は賄うことはできません。蓄電池があれば、発電ができる日中の余剰電力を貯めておくことができるので、その分、電力会社から購入する電気代を節約することができるようになります。
電気代の安い夜間帯に充電すれば、電気料金を下げることができるようになります。
3.導入費用が抑えられる
太陽光発電と蓄電池を別々に設置するよりも、同時設置の方が導入費用が抑えられるケースもあります。それぞれの設備機器を違う日に工事をしたり、違うメーカーに発注したりすると、設置工事にかかる部材費や人件費などが増えるため、同時に設置工事を行った方が、安く済むこともあります。
もし、これから太陽光発電システムを導入検討している場合は、見積もり依頼をする際に、蓄電池を同時設置する、または後付けで設置する場合の両方のパターンで、設置業者に相談してみると良いでしょう。
4.卒FIT制度に自家消費型にシフトできる
FIT制度の固定買取期間が終了した後、蓄電池があれば、自家消費型へとシフトできるメリットがあります。
FIT制度の契約満期の10年後には、同じ単価で売電することはできなくなるため、自家消費型の運用についても考えておく必要があります。
蓄電池を利用して効率的に発電量を賄うためには、蓄電池の設置は必須となるでしょう。
損しない!後悔しない為の大事な3つのポイント
太陽光発電で後悔しないように気を付けたいポイント3つを確認しておきましょう。
- 太陽光発電の基本情報を知っておく
- 太陽光発電を設置した後のことも考えておく
- 適切な設置業者を選ぶ
1.太陽光発電の基本情報を知っておく
太陽光発電の導入効果を高めるためには、まずは基本情報をしっかりつかんでおきましょう。 後悔した方の共通点は情報不足だったということです。
知らない、難しいという理由で業者任せにすると後で後悔する可能性も高くなります。
業者に依頼する際に、前もって太陽光発電について概要を知っておいた方が相談もしやすくなります。
2.太陽光発電を設置した後のことも考えておく
太陽光発電を最適に利用するためには、設置後の維持管理が重要です。
導入後は定期的なメンテナンスが必要となりますので計画的な管理が必要です。
また、導入後に故障した場合に備えて、製品の保証内容について確認しておきましょう。
基本情報を調べる際は、太陽光発電の寿命や耐用年数などについても知っておくことをおすすめします。
3.適切な設置業者を選ぶ
太陽光発電をうまく利用し続けるためには、正しい施工を行う業者を選ぶことが必要です。
設置後のトラブルとして、屋根の雨漏りや災害による破損など、施工不良によるケースもあります。
施工業者を選ぶ際は、実績や経験、サポート体制などについて確認しておきましょう。
太陽光発電をお得にする4つのポイント!費用対効果について
太陽光発電は初期費用が高額にかかりますので、導入前にしっかり予算をたてていきましょう。太陽光発電は何年で元が取れるか?最適な運用方法やそのための条件についても確認しておきましょう。
住宅用太陽光発電を設置してから10年後には初期費用が回収できる想定で、製品の価格や売電価格などが設定されています。
太陽光発電の費用対効果については以下の4つのポイントを確認しておきましょう。
太陽光発電の費用対効果について考えるポイント
- 初期費用に何がかかるのか?
- メンテナンス費はどのくらいかかるのか?
- 節電できるのか?
- 売電収入は得られるのか?
1.太陽光発電の初期費用
以下は主な太陽光発電の費用相場です。
- 太陽光パネル:17.1万程度
- パワーコンディショナー:4.2万程度
- 架台:2.1万程度
- その他の設備:0.2万程度
- 工事費:6.6万円程度
- 蓄電池:4〜7kWh:90〜160万円程度。容量8~11kWh:160~220万円程度
2.太陽光発電のメンテナンス費用
以下は主なメンテナンス費用相場です。
- 定期点検:4年に1回あたり30,000円程度
- メンテナンス費:年間100,000〜200,000円程度
- パワーコンディショナーの交換:15〜20年ごとに交換で20万円~30万円程度
3.節電の対策
実際には、月々の光熱費0円を継続することは難しくなりますが、電力会社から購入する電気代をできるだけ0円に近づけることは十分可能になります。
できるだけ発電量を効率良く利用するには、蓄電池を設置した方が良いでしょう。
また、夜の電気使用量が多いご家庭では、夜間の安い電気プランに変更すれば、節電にも効果的です。
4.売電収入
住宅用の太陽光発電の場合、FIT認定から10年間は固定価格で余剰電力を売って収入にすることができます。
売電できる期間については、10kW未満で10年間/10kW以上で20年間、利用が可能です。
固定買取価格の変動について確認し、契約する時期はできるだけ早めの方がおすすめです。
また、余剰電力を増やすためには、太陽光発電の設置条件や天候、日照時間など発電量の変動に関わる要素について対策が必要です。
まとめ
太陽光発電でお得なメリットを得るためには、まずは基本情報について確認して、ご自宅の設置条件にあった設備を導入しましょう。
太陽光発電で後悔したとならないように、メリットだけでなくデメリットとその解決策を考えて検討しましょう。
また費用対効果については、初期費用に対して節電や売電収入が得られる効果やメンテナンス費用、補助金制度の利用などを考えて、元がとれるような計画を立てていきましょう。