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太陽光発電ってどんなもの?特徴を分かりやすく解説

この記事は約13分で読めます。

再生エネルギーが注目される中、太陽光発電を導入する家庭も増えてきています。

太陽光発電は、電気代の節約や売電できるメリット、災害時対策としても有用なシステムです。  ただし、専門的な知識がないとよくわからない、利用するメリットはあるの?と疑問のお持ちの方も多いでしょう。

そこで、本記事では、太陽光発電の仕組みと特徴、メリット・デメリットについて解説します。

太陽光発電の仕組みを知って特徴を理解!

太陽光発電の特徴は、再生可能なエネルギーなので資源がつきることがないことと、発電するときに二酸化炭素・CO2を排出しないことです。

また、従来より使われている化石燃料エネルギーから再生可能エネルギーへ移行することで、環境保全に貢献できます。

  • 再生可能エネルギー:石油、石炭、天然ガスなどの資源に限りのある化石燃料エネルギーとは異なり、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど、資源が枯渇せず繰り返し利用できるエネルギーです。地球温暖化の原因となるCO2を排出しないため、環境にやさしいエネルギー源として注目されています。

再生可能なエネルギーを利用した太陽光発電システムを導入する際は、、住宅の屋根の上に太陽エネルギーを受ける太陽光パネルを設置し、パワーコンディショナーと連動して電気を作ります。

太陽エネルギーで発電した電気をたくさん創ることができれば、自給自足の電気で生活できて電気代の節約にも繋がります。

では、具体的に、太陽光発電システムの仕組みはどのようになっているのか?確認していきましょう。

太陽光発電の仕組み

太陽光発電は、太陽光のエネルギーを使って電気を作る発電方法です。「太陽電池」で構成された太陽光パネルを使って電気を作ります。

太陽光発電の仕組みを簡単に言うと、「太陽電池」を集めた「太陽光パネル」に太陽エネルギーが当たると、光電効果が起こって電気の流れが生じるようになります。

太陽光発電によって発電した電力は「直流電流」なので家庭内に直接接続はできません。  この「直流電流」「交流電流」に変換する機能を備えた機器が「パワーコンディショナー」です。

太陽電池の仕組み

太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する電力機器です。

プラスを帯びやすいP型半導体とマイナスを帯びやすいN型半導体を張り合わせて構成されています。この2種類の半導体に太陽光が当たると電気が発生する仕組みになっています。

プラス極とマイナス極を導線につなぐと電子が移動して電気の流れを作り出します。

この「太陽光電池」を複数集めてパネル状に作った機器を「太陽光パネル」といいます。

太陽光パネルの仕組み

太陽光で発電するためのパネル状の設備です。

別名でソーラーパネル太陽電池モジュールなどの呼び名があります。太陽光パネルの形状は、 小さな太陽電池を複数集めてアルミ枠に入れたパネル状になっています。

太陽電池の最小単位を「セル」と言い、複数の「セル」を組み合わせたパネル状のものを   「モジュール」と言います。

小さな「セル」の集合体で構成された「モジュール」を、屋根上に設置した状態のものを「アレイ」と言い、「アレイ」の設計条件によって発電量が大きく左右されることになります。

パワーコンディショナーの仕組み

太陽光パネルで発電した電気を交流電力に変換する設備機器です。

太陽光発電で発電した電気を家庭で使える電気に変換する役割を担っています。

太陽光パネルで発電した『直流電力』をパワーコンディショナーへ送って『交流電力』に変換し 分電盤へと送ります。

変換効率の高いパワーコンディショナーを設置すると発電量を有効活用することが可能になります。

太陽光発電システムの発電量を安定して利用するためには、パワーコンディショナーの性能が左右すると言って良いでしょう。

太陽光発電に必要な設備機器

太陽光発電を導入する際は、以下の設備機器を準備します。

  • 太陽光パネル
  • パワーコンディショナー
  • 架台(太陽光パネルの設置位置や角度などを調整できる台)
  • 接続箱(発電した電気をパワーコンディショナーに送り込む設備)
  • 売電メーター(電力会社へ売る電気量を測るメーター)
  • 発電量モニター(太陽光発電の状況や電気使用量を確認できるモニター)

蓄電池の仕組み

蓄電池は太陽光発電で作った電気を充電して貯めておくことができる機器です。

蓄電池の化学反応によって、気を蓄える「充電」と電気を使う「放電」ができるようになります。

蓄電池の仕組みは、2つの電極と電解液で構成されていて、正極と負極の2つの電極の間を電子が動いて充電できたり放電できたりします。

蓄電池の種類は、電極や電解液の素材によって異なり、住宅用の蓄電池は主にリチウムイオン電池がよく使われています。

蓄電池は、太陽光発電と一緒に利用するとさまざまなメリットがあります。

蓄電池のメリット

  • 災害や停電時に使うことができます。パワーコンディショナーの「自立運転機能」を稼働させると非常時用の電源を確保することができます。停電時に使える電力は1,500Wまでです。
  • 電気料金が節約できます。電気会社の料金を深夜割引プランで契約変更するとお得です。
  • 太陽光発電と蓄電池を併用すれば、電気代高騰の影響を受けないで電気を使うことができます。
  • 蓄電池を設置して電気を使用する時間帯をシフトすれば、電力需要のピークを減らすことができて、しかも通常使っている電気量は変えずに電気料金を下げることができます。
  • 昼間に太陽光発電の電気を蓄電池に貯めておいて、夜間に電気自動車へ充電すれば、次の日には電気自動車を利用することができるようになります。
  • FIT制度の終了後は、売電価格が下がってしまうため、売電収入から蓄電池を有効活用した自家消費型に変えると節約効果が上がります。
  • 雨や曇りの日が続いた場合は、蓄電池に貯めた電気を使って、太陽が出た晴れた日には、太陽光発電で作った電気を利用するようにすれば、天候に左右されずに効果的に太陽光発電を利用することができます。
  • 太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めて利用すれば、電気の無駄遣いを避けて節電効果に繋がります。再生可能なエネルギーを効果的に活用し地球温暖化などの環境問題対策に貢献することができます。
  • パワコン一体型蓄電池は、従来型のパワーコンディショナーよりも変換効率が良く発電効果が期待できます。また、設置するスペースもコンパクトにまとまります。

太陽光発電のメリット・デメリット

では、太陽光発電のメリットとデメリットを確認しましょう。

太陽光発電のメリット

  • 電気代が安くなる
  • 余剰電力で収入が増える
  • メンテナンス費用が抑えられる
  • 災害時でも電気を使える
  • 夏は涼しく冬は暖かくなる
  • エコキュートと併用で節約できる
  • 蓄電池とセットでさらにお得になる

電気代が安くなる

自家発電で電気を賄うことができるため、電力会社から購入する電気代の節約に繋がります。

電気代を抑える方法としては深夜割引プランにすれば、昼間は太陽光で発電した電気を使って夜は安い電気代で生活することができます。

売電収入が増える

太陽光発電で使いきれなかった余剰電力を売って収入にすることができます。

売電価格の変動を確認して良いタイミングで契約すると良いでしょう。

非常時でも電気を使える

太陽光発電と蓄電池をセットで利用すると、停電時に貯めておいた電力を有効活用することができます。

太陽光発電は夜は発電しないので蓄電池を設置して昼間の電力を使うことができます。

夏は涼しく冬は暖かくなる

屋根の上に太陽光パネルを設置するので、パネル下の室温が快適になる効果があります。

架台を設置した場合は屋根材と太陽光パネルの間の空気層によってさらに効果が高まります。

お部屋の温度を調節できると、エアコンや暖房機器の消費電力も小さくなるため節約効果も高まります。

エコキュートと併用で節約できる

夜の安い電気代でエコキュートを使ってお湯を沸かし、電気代の高い昼間は、太陽光発電の発電量を使って家庭の消費電力を賄うことができます。

また、エコキュートと太陽光発電を連携すれば、昼間に使用する電気消費量が減るので、余剰電力が増えて売電収入を増やすこともできます。

蓄電池とセットでさらにお得になる

発電した電気を蓄えられるので、災害時や停電時に非常用電源としても活用できます。

また、余剰電力をうまく利用するには蓄電池があると効果的です。

長期的に利用できる

太陽光パネルの寿命30〜40年で、製品メーカーごとに15〜25年長期保証が受けられるため、一度導入すれば長く利用することができます。

太陽光発電のデメリット

  • 天候に左右される
  • 初期費用が高い
  • 売電収入だけでは難しい
  • 設置場所で発電効果が下がる
  • 屋根の状態によって設置できない
  • 不備工事のトラブルがある

天候に左右される

雨や曇りの日が続くと発電効率は低くなります。                                             曇りの日の発電量は約40〜60%まで、雨の日は約25%まで低下します。

デメリットの解消策
天候に左右されやすいことを予測して蓄電池を設置することや、変換効率20%以上の性能の良い太陽光パネルを設置すると良いでしょう。

初期費用が高い

太陽光発電システムの費用は高く、設備費用以外に工事費用と維持費(メンテナンス費用・保険料・撤去費用)等がかかります。また、メーカー保証の対象外の場合、修理・交換費用が発生します。

デメリットの解消策
システムを導入する前にシュミレーションしてから必要な設備を準備しましょう。
設置業者選びで失敗しないように複数社に見積もりを依頼して比較検討することをおすすめします。
また、節電や売電収入による費用対効果を見極めることが大事です。初期費用を抑える方法として補助金制度を使ったり、ソーラーローンを利用することもできます。
メーカー保証の内容も確認してください。

売電収入だけでは難しい

FIT制度の買取価格が年々下落傾向にあるため、契約のタイミングがポイントになります。
1kWhあたり「42円」だった買取価格は、2022年には「17円」へと年々下落しています

デメリットの解消策
FIT制度の買取価格の変動をチェックして10年間売電収入のシュミレーションをすることをおすすめします。売電収入以外に自家消費する方法も検討すると良いでしょう。
電気を貯められる蓄電池はあった方がお得です。

設置場所で発電効果が下がる

太陽光パネルの設置場所によって発電効率が下がる場合もあります。

また、北向きに太陽光パネルを設置すると反射トラブルが起きる可能性が高くなります。
積雪地域、塩害地域の場合、発電効果についてシュミレーションが’必要です。

デメリットの解消策
太陽光パネルの設置は、南向きにすると発電量が多くなります。地域、天候、時間帯、季節などによる発電量の変動の要因を確認しておきましょう。
特殊な地域の場合、耐久性の良い製品がおすすめです。さらに、太陽光発電+蓄電池の併用を検討しましょう。

屋根の状態によって設置できない

築年数のある住宅屋根や劣化が進んでいる屋根は、設置が難しい場合もあります。

デメリットの解消策
設備の導入前に、屋根の点検を専門業者に依頼します。屋根が劣化している場合は、修繕リフォームが必要です。設置業者選びは慎重に行いましょう。

不備工事のトラブルがある

良い設備を準備しても施工不良の場合は、導入効果は難しくなります。
施工不良で雨漏り問題が発生する場合や、法外な契約金額でセールスされることもあります。

デメリットの解消策
設置業者は複数社から選び、実績・経験のある専門業者を見極める事が大事です。
サポート体制のある業者を選びましょう。

太陽光発電の発電効率を上げて長持ちさせる方法

太陽光発電でたくさん電気を作ることができるように、発電効率と設備を長持ちさせる方法について確認しておきましょう。

発電効率をよくするには

発電効率を良くする方法は以下のポイントがあげられます。

  • 日射量と日照時間
  • 設置する場所
  • 太陽光パネルの変換効率

日射量と日照時間

太陽光発電の発電量は、地域や時間帯、季節によって日照時間も変わってきますので年間の日射量の変動も含めて発電効果について把握しておく必要があります。

  • 日照時間が長くなる(日射量が多くなる)と発電量が増える
  • 日照時間の短い冬、曇りや雨の日は発電量が落ちる傾向
  • 日照時間の長い夏、晴れの日は発電量が多くなる傾向
    (日照時間とは:1日のうちで直達日射量が120W/m2以上である時間を示す。)

太陽光発電の1日の発電量の求め方は以下の通りです。全国の年間の平均日射量は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「日射量データベース閲覧システム」よりデータを閲覧することができます。

1日の発電量 = システム容量 × 日射量 × 損失係数(0.85)

設置する場所

太陽光パネルの設置場所は、屋外の雨風にさらされる屋根上であるため、耐久性の高い製品を選ぶことをおすすめします。

台風や豪雨によって太陽パネルが破損しないように強度の高い性能が必要です。

特に、塩害地域や台風の多い地域で太陽光パネルを設置する場合は、製品選びの際に特に注意して選ぶようにしましょう。

また、太陽光パネルの最適な設置条件は、日射量を確保しやすい南向きです。
もし南向きが確保できない場合は、東西に向けてなるべく発電量が得やすい位置に設置すると良いでしょう。
北向きの方角は、発電効率が悪く、設置後に近隣住宅に反射トラブルが起きやすいためおすすめしません。太陽光パネルの傾斜は20〜30度が理想的です。

太陽光パネルの変換効率

太陽光パネルの発電効率(変換効率)は、製品メーカーによって異なります。各社製品の仕様を確認して比較検討すると良いでしょう。

一般的な太陽光パネルの発電効率「13〜20%」くらいで、20%以上であれば高性能な製品であると言われています。

太陽発電システムを導入する際は、初期費用が高額になるため、できるだけ費用を抑えたいところですが、低コストで抑えようとすると発電効率の低い製品を選んでしまうケースもあります。

太陽光パネルの発電効率については、価格とのバランスを考えて検討することをおすすめします。

太陽光発電を長持ちさせる方法

太陽光発電を導入する際は、長持ちさせるためには、寿命について確認しておきましょう。

  • 法定耐用年数17年:法定耐年数よりも長く使えるのが一般的です。
  • 期待寿命20〜30年:設置環境や利用状況、メンテナンスによって寿命よりも長く利用できるケースもあります。
  • 太陽光パネルメーカーでは、製品について出力保証が付いており、保証期間20年〜25年が一般的です。

できるだけ長持ちさせるには、定期的なメンテナンスを行うことです。

住宅用10kw未満の太陽光発電は、メンテナンスの義務化が決まっているため、設備を導入後は、計画的にメンテナンスをする必要があります。

長持ちさせるためには、以下のポイントに気を付けましょう。

  • 太陽光パネルの汚れが付着したままになると、発電量が低下や火災の原因となります。 日頃から設備の点検をして、汚れが付着している場合には清掃の専門業者を利用することをおすすめします。
  • 太陽光発電の不具合を早く察知するために、普段から目視点検をするようにしましょう。設備機器の寿命の長さにも関係してきます。
  • 太陽光パネルの経年劣化は、設置した地域や天候、利用状況などによって消耗年数が変わってきます。積雪地域や台風の多い地域など、自然災害の影響を考えて耐久性の高い製品を選びましょう。
  • 自然災害による故障リスクを抑えるために、保険の加入を検討しましょう。火事、強風による飛来物、落雷などの被害には、自然災害補償が利用できます。 ただし、自然災害補償を無償で提供してるメーカーは少ないため、事前に確認することをおすすめします。
  • 太陽光パネルを設置する際は、信頼できる設置業者を選んで、適切な工事を行ってもらうようにしましょう。施工不良は、設備機器の故障やトラブルに繋がるため注意が必要です。

まとめ

太陽光発電を導入する際は、特徴やメリット、デメリットを知って、最適なシステムを設置しましょう。
太陽光発電は難しい知識も必要になるため、いったん基礎的な概要を知ってから専門業者に相談すると理解が深まります。

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