太陽光発電システムを導入する場合、国内・海外メーカーといろいろあるため、どれを選ぶか悩んでいる方も多いでしょう。
太陽光パネルを選ぶ際は、コスパ重視、または費用効果のある高品質の製品を選ぶか?目的によって選択する製品は変わってきます。
そこで、本記事では、太陽光発電を導入する前に知っておきたい、太陽光パネルの選び方と製品の比較に役立つメーカーの特徴について解説していきます。
太陽光パネルの選び方のポイント
太陽光パネルの製品メーカーを比較して選ぶ前に、まずは太陽光パネルの選び方のポイントについて確認しておきましょう。
・発電効率の高いパネルを選ぶ
・太陽パネルの価格相場を知ってから選ぶ
・屋根面積に適したサイズで選ぶ
耐久性の高いパネルを選ぶ
太陽光パネルの設置場所は、屋外の雨風にさらされる屋根上であるため、耐久性の高い製品を選ぶことをおすすめします。
台風や豪雨によって太陽パネルが破損しないように強度の高い性能が必要です。
特に、塩害地域や台風の多い地域で太陽光パネルを設置する場合は、製品選びの際に特に注意して選ぶようにしましょう。
寿命の年数は、設備を設置する条件や環境、メンテナンスによって異なってきますが、製品の性能が、経年劣化に強いメーカーであることをしっかり確認するようにしましょう。
また、太陽光パネルは、年間の天候に左右される設備であるため、天候による発電量がどう変わるのか?製品メーカーの仕様や特徴も確認するようにしましょう。
以下のシーズン中は推定発電量がどのくらいになるのか?要チェックです。
・台風シーズン:(7〜9月くらい)
・秋雨前線シーズン:(9〜10月くらい)
発電効率の高いパネルを選ぶ
太陽光パネルの発電効率(変換効率)は、製品メーカーによって異なります。各社製品の仕様を確認して比較検討すると良いでしょう。
太陽発電システムを導入する際は、初期費用が高額になるため、できるだけ費用を抑えたいところですが、低コストで抑えようとすると発電効率の低い製品を選んでしまうケースもあります。
太陽光パネルの発電効率については、価格とのバランスを考えて検討することをお勧めします。
発電量とは、太陽光発電で発電する電気の量で、システムを導入する際に判断となる数値です。気になる電気代の節約や売電収入を得るには「発電量」が目安となるため、太陽光発電を導入する前に自宅の設置条件から発電量のシミュレーションを行い、メーカーや製品について設置業者に相談して検討すると良いでしょう。
太陽エネルギーをどのくらい電気に変換できたかを示す数値です。この数値が高いほど太陽光エネルギーをムダなく利用して電気に変換できることになります。
太陽光パネルの価格相場を知ってから選ぶ
経済産業省のデータ(2021年)による住宅用太陽光発電の設置費用は、1kWあたり28.0万円です。内訳は以下の通りとなっています。おもに太陽光パネルの費用が一番高額になります。
・パワーコンディショナー:4.2万程度
・架台:2.1万程度
・その他の設備:0.2万程度
以上、費用相場を確認してから見積もりを依頼して、複数の事業者を比較検討すると良いでしょう。また、製品自体の価格のほかに、工事費用や、設置後のメンテナンス費用などについても予算に加えて、検討することをおすすめします。
屋根面積に適したサイズで選ぶ
太陽光パネルのサイズは、各社製品メーカーによっていろいろあります。太陽光パネルを設置する屋根面積に対して適切なサイズと枚数が必要となります。
太陽光パネルを購入する前に、屋根上の点検と発電量のシュミレーションを行い、設置スペースの寸法に合わせて準備しましょう。
太陽光パネル自体のサイズについては、特に決まった規格がないため、自宅の条件に合った各メーカーで提供されているパネルサイズを比較して検討することをおすすめします。
太陽光パネルのおすすめメーカーの紹介
では、続いて、太陽光パネルを販売しているおすすめの製品メーカーについて紹介していきましょう。
国内・海外のおすすめメーカー、シェアランキング上位の製品、これから注目のメーカーなどについて解説していきます。
・パナソニック:品質の高い製品と信頼度
・ロンジ:低価格で発電効率が高いモジュール
・カナディアンソーラー:高性能、安心の保証つき
・Qセルズ:高性能で圧倒的な低価格
・長州産業:太陽光パネルの発電性能は国内トップクラス
・京セラ:複雑な屋根にも対応
・ネクストエナジー:太陽光発電パネルは高効率化を実現
・DMMエナジー:蓄電池とセット導入がお得な低価格
・ソーラーフロンティア:発電量が高いCIS太陽電池を採用
国内シェア人気「シャープ」「パナソニック」普及率18%で1位
画像参照元:シャープ
シャープ:シャープ株式会社(Sharp Corporation)
※発電効率の高さと豊富なとパネルの種類
シャープは、太陽光発電システムの開発をいち早く始めた国内有名メーカーです。
多くの大手ハウスメーカーに採用されている実績もあり、太陽光発電システムのメーカーとしてトップクラスの信頼性があります。
シャープの製品は、発電量の高い「ブラックソーラー」の使用や、多様な形状の屋根に対応できるパネルなどが特徴的です。
また、蓄電池を後付けできるパワーコンディショナーは、ハイブリッド型蓄電池をリフォームする場合にパワーコンディショナーの入替が不要なので、費用を抑えることが可能です。
画像参照元:パナソニック
パナソニック:パナソニック株式会社
※品質の高い製品と信頼度
パナソニックは、太陽光発電システムを自社工場で生産している国内有名メーカーです。
パナソニック太陽光発電システムでは、特に「HITシリーズ」が人気の製品です。「HITシリーズ」が人気の理由は、発電効率の高くするハイブリットパネルや他社よりも長い製品の無償保証などがあることです。無償で出力保証25年、機器保証15年を提供しています。
また、パナソニックの太陽光発電システムは、発電モニターやパワーコンディショナー、HEMSなども生産・販売しているので、周辺機器との連携はかんたんに運用できるようになります。
太陽光パネルメーカーの世界シェアランキング1位「ロンジ」
画像参照元:ロンジ
LONGi (ロンジ):LONGi Green Energy Technology Co., Ltd.(隆基绿能科技股份有限公司)
※低価格で発電効率が高いモジュール
世界最大の単結晶モジュール専門の中国メーカーです。
世界市場での出荷量が2020〜2021年上半期連続で1位を獲得。日本の国内シェアも拡大し、低価格で高性能なメーカーとして注目されています。
CTC(中国建材検査認証集団)による太陽光の出力劣化評価で「トップランナー」の評価を得ています。
また、ドイツの国際的第三者認証機関による審査で、屋外発電部門で2年連続1位を獲得。世界基準の審査でもより高度な評価を得ているメーカーです。
日本での認知度はこれから浸透していくと注目されている海外メーカーです。
世界シェア「カナディアンソーラー」「Qセルズ」が人気
画像参照元:カナディアンソーラー
カナディアンソーラー:カナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社
※低価格・高性能、安心の保証つき
カナダで設立された太陽光発電の老舗海外メーカーです。海外に多数の製造工場を運用している巨大太陽光メーカーで、直近の出荷量ランキングでは世界第5位のシェアとなっています。
Qセルズと同じように、低価格で太陽光発電パネルを購入したい方におすすめです。
また、モジュール出力保証25年、モジュール製品保証15年、システム保証15年と保証内容が手厚いので安心して導入することができます。
カナディアンソーラーの太陽光発電パネルは、低価格で発電性能が高くコスパの良さがおすすめです。
画像参照元:Qセルズ
Qセルズ:Hanwha Q CELLS Co., Ltd
※高性能で圧倒的な低価格
ドイツで創業されたQセルズを韓国のハンファグループが買収した会社で、世界6位の太陽電池メーカーとして有名です。
世界市場で大量生産しているため、太陽光発電パネルを低コストで提供することが可能となっています。
Qセルズの特徴は、革新的なQ.ANTUMテクノロジーにより、気候変動によるさまざまな使用条件に対応できる高い性能と発電効率の良さです。
低価格で性能の良い太陽光発電パネルを選びたい方におすすめです。
日本唯一太陽光パネル純国産メーカー「長州産業」
画像参照元:長州産業
長州産業:長州産業株式会社
※太陽光パネルの発電性能は国内トップクラス
長州産業は、単結晶シリコン系太陽光発電システムの機器の開発・製造を手掛ける国内メーカーです。
長州産業の太陽光発電パネルの特徴は、発電時と送電時の電力ロスをより抑えられることや、紫外線を可視光に変換し発電効率をアップさせるなど、従来の製品と比較して性能が高くなっています。
また、業界では珍しい雨漏り保証制度があります。施工が原因で雨漏りなどの不具合が生じた際に適用されます。
耐久性の高い太陽光パネルメーカー「京セラ」
画像参照元:京セラ
京セラ:京セラ株式会社(KYOCERA Corporation)
※複雑な屋根にも対応
京セラは、日本初の住宅用太陽光発電システムの販売をスタートした国内メーカーです。
京セラの太陽光発電システムは、京セラ製太陽電池モジュールの高い技術と長期的に信頼のおける製品を提供している実績があります。
人気製品RoofleX®は、大小様々な7種類のパネルから選んでご自宅の屋根に合わせて設計することができます。一番小さいパネルは87Wで、小規模の太陽光発電システムにも対応できます。
初期費用を抑えられる低価格の国内メーカー「ネクストエナジー」
画像参照元:ネクストエナジー
ネクストエナジー:ネクストエナジー・アンド・リソース
※太陽光発電パネルは高効率化を実現
国内初の中古の太陽光発電システムを買取・販売する会社として長野県駒ケ根市よりスタート。2019年、世界最大の中国の蓄電池メーカーCATLと業務提携を締結。産業用としての実績はあり昨今では住宅用として市場に参入し始めています。
国内メーカーではありますが、低価格なので、初期費用を抑えたい方に人気があります。
充実の保証サポートがあり、経済損失補償という独自の保証制度を提供しています。
業界最長のモジュール出力30年保証「DMMエナジー」
画像参照元:DMMエナジー
DMMエナジー:合同会社DMM.com
※蓄電池とセット導入がお得な低価格
三菱、東芝の撤退を受け国内メーカーでシェアを伸ばしている太陽光パネルメーカーです。
DMMエナジーの製品は、太陽光発電システムのみの場合と太陽光発電システムと蓄電池がセットの場合では、価格が異なります。蓄電池セットになると低価格で購入できるメリットがあります。
また、最大の特徴は、業界最長の保証期間で安定した出力で使えることです。
他にも、国内メーカーの太陽光パネルの中では最高数値、変換効率が21.25%で世界トップレベルの変換効率の製品も提供しています。
純国産メーカーで価格も安い「ソーラーフロンティア」
画像参照元:ソーラーフロンティア
ソーラーフロンティア:ソーラーフロンティア株式会社
※発電量が高いCIS太陽電池を採用
ソーラーフロンティアは、石油元売企業である昭和シェル石油(現・出光興産)の子会社で、太陽光発電業界の中では認知度の高い有名メーカーです。
太陽光発電パネルはシリコン系が主流ですが、ソーラーフロンティアでは、独自開発した高性能のCIS太陽電池を利用した太陽光発電パネルが特徴的です。
CIS太陽電池の魅力は、高い耐熱性、パネルの一部分が影に隠れてしまっても発電量に影響しにくいこと、太陽光に当たってから10日〜2週間経過すると、最大出力が5〜10%ほど上昇するという特徴があります。
価格は安めだけれど、一定の発電量は確保しやすいのでコスパの良い製品としておすすめです。
太陽光パネルは良い製品と設置業者を選ぶ
太陽光発電を最適に利用するためには、良い製品を選び、適切な工事を行うことが必要です。
太陽光パネルのメーカーの特徴が、設置する屋根の条件に適しているか?よく検討してから施工を依頼するようにしましょう。
太陽光パネルの製品が自宅の屋根にマッチするのか?複数の製品を選んで、メーカー担当者に相談しながら選ぶことをおすすめします。
まとめ
太陽光パネルを選ぶ際は、耐久性、発電効率、価格相場、屋根面積などについて、事前にしっかり確認しておくことをおすすめします。
太陽光パネル選びのポイントを踏まえて、製品メーカーのどれを選ぶか比較検討すると良いでしょう。また、良い製品を選んだら、適切な施工業者に依頼して適切な条件で設置できるようにしていきましょう。