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太陽光発電に必要な機器リスト!メリット/デメリットと気になる工事費用

この記事は約12分で読めます。

太陽光発電を導入する際は、事前に必要な設備機器について確認しましょう。

発電効率を高めて長期的にシステムを利用するには、基本的に必要な機器の役割を知り、太陽光発電のメリット・デメリットを踏まえて、適切な製品を選ぶことをおすすめします。

そこで本記事では、太陽光発電に必要な機器について解説していきます。

太陽光発電に必要な機器構成

太陽光発電を導入する際は、必要な機器構成については以下を確認して準備しましょう。

※太陽光発電設備に必要な機器
  • 太陽光パネル
  • パワーコンディショナー
  • 分電盤
  • 接続箱
  • 売電メーター
  • 発電量モニター配線
  • 架台

太陽光パネル

太陽光で発電を行うパネル状の設備です。太陽光パネルを設置すると電池や電線がなくても太陽光によって発電することができるようになります。

太陽光パネルは、「太陽電池」をたくさんつなげたもので、最小単位を「セル」、セルを板状につなげたものを「パネル」といいます。

別名で「ソーラーパネル」「太陽電池モジュール」などとも呼ばれています。

「太陽電池」を集めた「太陽光パネル」に太陽光が当たると、光電効果が起こって電気の流れが生じるようになります。

住宅用の太陽光パネルのほとんどは、建物の屋根上に設置して利用します。

パワーコンディショナー

発電した電気を家庭で使える電気に変換する機器です。

太陽光パネルと一緒に利用してはじめて発電効果を発揮する設備です。

パワーコンディショナーの役割は、太陽光発電で発電した電気「直流電力」を家庭内で使えるように「交流電流」に変換することです。

パワーコンディショナーの変換効率は一般的に95%くらいで、変換効率の数値が高いほど性能も良く価格も高くなります。

太陽光発電システムの発電量を安定して利用するためには、パワーコンディショナーの性能が左右すると言って良いでしょう。

パワーコンディショナーには大きく分けて「単機能型」と「ハイブリッド型」の2種類があり、ハイブリッドパワーコンディショナーは、太陽光パネルと蓄電池に1台でまとめて稼働できる特徴があります。

「ハイブリッド型」の場合、変換ロスを最小限に抑えられるメリットがあり、太陽光発電の発電量を効率よく利用できます。

分電盤

分電機とは、家庭内で電気を安全に分配するための役割を担います。

分電盤には、「メインブレーカー」「分岐ブレーカー」「漏電遮断器」の3つの役割を持った機器が設置されます。

分電盤は、発電した電気を変圧して分配する他に、逆潮流させる機能を備えているため、余剰電力を逆流させることによって太陽光発電で売電する際に役立ちます。

分電盤の法定耐用年数は15年で、各メーカーの保証期間はおよそ10〜15年程度を交換の目安としています。

接続箱

太陽光パネルで発電した電気をまとめてパワーコンディショナーに送る機器です。

太陽光パネルで発電された電力のロスを軽減して、パワーコンディショナーに送ることができます。

接続箱の中の「開閉器」へ配線され、ON/OFFのスイッチを利用して電気の流れをチェックしたりメンテナンスの際に使用することができます。

接続箱の種類は屋内用と屋外用があり、用途に合わせて選ぶことができます。

屋外用は、防水処理がされているので値段が高めで、屋内用は、たくさんの配線を屋内へ通すために外壁に大きな穴を開ける必要があります。

売電メーター

毎月の電力がどれくらい電力会社に販売されたのかをチェックする機器です。

各家庭には必ず買電用の電力メーターがついていて、毎月の電力使用量と電力使用代金が確認できるようになっていますが、太陽光発電を導入した場合は、買電用の電力メーター以外に売電メーターの設置が必要となります。

売電メーターは、10年ごとにの交換義務があり、売電メーターの所有権と交換時の費用負担については、契約している電力会社によって異なります。

発電量モニター

太陽光発電の発電量や売電の状況、電気の使用量などをモニター画面上でチェックできる機器です。

毎日の発電量を把握したり、もし発電量の低下がわかった場合に故障の疑いも早く察知することができるようになるため、発電量モニターは取付必須ではありませんが、太陽光発電を維持管理する上で便利な機器となります。

太陽光発電を長期的に効率よく利用するには、発電モニターをセットで設置した方がおすすめです。

架台

太陽光パネルを設置する土台です。発電効率を高めるために、高さや角度を調整することができます。発電効率が悪い条件下でも、架台を設置することによって良い条件に変えることも可能です。

屋根上の発電率を高めるために、日陰になっている面積を調整したり、積雪地域では架台を高く設計して雪対策に備えることもできます。

架台を適切に設計するためには、専門知識のある業者に依頼し、発電効果の良い施工をしてもらうことが必要となります。

また、架台の役割は、太陽光パネルをしっかり固定して、システムを安全に利用できるための設備でもあります。

太陽光発電システムを設置する地域によっては、自然災害の影響もあるため、架台の材質や強度、設置方法などを考慮して災害防止にも役立てることもできます。

太陽光発電+蓄電池がおすすめ

太陽光発電設備に必要な機器と併用して使いたい蓄電池についても確認しておきましょう。

蓄電池

蓄電池は太陽光発電をさらに便利に利用できる機器です。

蓄電池を併用して利用するメリットは、昼間に発電した電力を貯めて夜間に使えることや、天候の悪い日に貯めておいた電気を使えることです。また非常時の電源確保のためにも役立ちます。

他には、FIT(固定価格買取制度)の終了後、自家消費型にシフトして蓄電した電気を賄うことができます。

売電価格の低下や電気料金の高騰などによって、発電した電力は売電するよりも自家消費型に切り替える方が経済的メリットも多く注目されています。

自家消費型で太陽光発電を利用する際は、昼間に発電した電力を貯めるために蓄電池を併用すると、買電量を抑えて電気代の節約にも効果的です。

太陽光発電設備の仕組み

太陽光発電は、資源に尽きることのない再生可能なエネルギーを利用したシステムです。
発電するときに二酸化炭素・CO2を排出しないことで、地球にやさしい暮らしができるようになります。

太陽光発電システムを導入する場合は、住宅の屋根の上に太陽光を受けて発電できる環境を揃えることが第一条件です。また、性能の優れた機器を選んで設置し、適切な維持管理を行うことも大切です。

太陽光発電の仕組みは、太陽光のエネルギーを使って電気を作る発電方法で「太陽電池」で構成された「太陽光パネル」を使って電気を作ります。
この「太陽光パネル」に太陽光が当たると、光電効果が起こって電気の流れが生じる仕組みになっています。

太陽光発電システムを構成する機器については、「太陽光パネル」の他に「パワーコンディショナー」やその他周辺機器を設置することになります。

太陽光パネルで最適な発電効果を生み出すことができるようになれば、自給自足の電気で生活できて電気代の節約にも貢献できるようになります。

太陽光発電を導入する主なメリットは、発電した余剰電力を電力会社に売電できたり、蓄電池に発電した電気を貯めて必要なときのために備えることができるなど、自家消費型で電気を賄うことができることです。

太陽光発電設備のメリット/デメリット

太陽光発電を導入した場合のメリット・デメリットについて確認しておきましょう。

※太陽光発電設備のメリット
  • 電気代が安くなる
  • 売電収入が増える
  • 非常時でも電気を使える
  • 夏は涼しく冬は暖かくなる
  • エコキュートと併用で節約できる
  • 蓄電池とセットでさらにお得になる
  • 長期的に利用できる

電気代が安くなる

自家発電で電気を賄うことができるため、電力会社から購入する電気代の節約に繋がります。

電気代を抑える方法としては夜間の安いプランにすれば、昼間は太陽光で発電した電気を使って夜は安い電気代で生活することができます。

売電収入が増える

太陽光発電で使いきれなかった余剰電力を売って収入にすることができます。

売電価格の変動を確認して良いタイミングで契約すると良いでしょう。

非常時でも電気を使える

太陽光発電と蓄電池をセットで利用すると、停電時に貯めておいた電力を有効活用することができます。

太陽光発電は夜は発電しないので蓄電池を設置して昼間の電力を使うことができます。

夏は涼しく冬は暖かくなる

屋根の上に太陽光パネルを設置するので、パネル下の室温が快適になる効果があります。

架台を設置した場合は屋根材と太陽光パネルの間の空気層によってさらに効果が高まります。

部屋の温度を調節できると、エアコンや暖房機器の消費電力も小さくなるため節約効果も高まります。

エコキュートと併用で節約できる

夜の安い電気代でエコキュートを使ってお湯を沸かし、電気代の高い昼間は、太陽光発電の発電量を使って家庭の消費電力を賄うことができます。

また、エコキュートと太陽光発電を連携すれば、昼間に使用する電気消費量が減るので、余剰電力が増えて売電収入を増やすこともできます。

蓄電池とセットでさらにお得になる

発電した電気を蓄えられるので、災害時や停電時に非常用電源としても活用できます。

また、余剰電力をうまく利用するには蓄電池があると効果的です。

長期的に利用できる

太陽光パネルの寿命は30〜40年で、製品メーカーごとに15〜25年の長期保証が受けられるため、一度導入すれば長く利用することができます。

※太陽光発電設備のデメリット
  • 天候や設置条件によって発電量が左右される
  • 初期費用が高額になる
  • 売電収入だけでは難しい
  • 設置場所で発電効果が下がる
  • 屋根の状態によって設置できない
  • 不備工事のトラブルがある

天候や設置条件によって発電量が左右される

太陽光発電システムは、選ぶ機器、設置条件や毎日の天候によって発電効果が異なります。

また、導入後にメンテナンスをせずに正しく維持管理できない場合は、発電効率が低下するケースもあります。

導入前は、それぞれの家庭で導入前のシュミレーションをしっかり行うことが必要です。

初期費用が高額になる

太陽光発電システムの導入費用は高額です。

電気代の節約、売電収入なども含めて将来的に元が取れるように予算を立てる必要があります。

初期費用を抑える方法としては補助金制度の利用がおすすめです。

売電収入だけでは難しい

FIT価格(固定買取価格)の低価格化により、売電収入のみでは費用効果を得ることが難しいケースもあります。

蓄電池を併用して自家消費型にシフトすることをおすすめします。

設置場所で発電効果が下がる

太陽光発電システムの設置条件によって発電効率は変わってきます。

導入前に天候、設置する地域、立地条件、方角などのシュミレーションが必須となります。

太陽光パネルを設置する屋根の条件については南向きで傾斜30度が理想的とされています。

屋根の状態によって設置できない

太陽光発電システムを設置する屋根が老朽化している場合には、屋根のリフォームなどが必要となるケースもあります。

設置前に専門業者に依頼して、屋根の点検をすることが必要です。

不備工事のトラブルがある

悪質な設置業者に工事依頼した場合には、不良工事で発電効率を得られないこともあります。

設置業者選びは、太陽光発電システムを最適に利用するために重要なポイントとなります。

設置業者を見極める際は、施工実績が多く工事の技術や経験が豊富であることや、事前に現場調査をくわしく行って適切な見積もりを提示してくること等がポイントになります。

太陽光発電の設備費用と工事費用

太陽光発電システムに必要な機器について費用相場を確認しておきましょう。

太陽光発電システムの費用相場は以下の通りとなっています。

1kWあたり平均28.0万円くらい
住宅用の場合で一般的に多い3~5kWとして計算すると相場は84万~140万円くらい

太陽光発電システムの設備費用の相場は、導入に必要な以下の機器についてチェックして、それぞれの価格の内訳を参考にすると良いでしょう。

  • 太陽光パネル:17.1万くらい
  • パワーコンディショナー:4.2万くらい
  • 架台:2.1万くらい
  • その他の設備:0.2万くらい

また、太陽光発電システムの設備機器の価格以外に、工事費や維持費なども考えておく必要があります。

  • 工事費:およそ6.6万円くらい(設置業者、屋根状況等によって異なります。)
  • 維持費:
    ・定期点検 (4年に1回30,000円)。
    ・メンテナンス費(年間100,000〜200,000円くらい)
    ・パワーコンディショナーの交換(15〜20年ごとに交換で20万円~30万円くらい)

さらに 蓄電池を一緒に設置する場合の費用は以下の通りです。

蓄電池を選ぶ際は、蓄電池の容量、充電方式、負荷の種類、蓄電池の種類、補助金制度の対象機器などのポイントを踏まえて検討しましょう。

  • 蓄電池の容量4~7kWhの場合:90~160万円くらい
  • 蓄電池の容量8~11kWhの場合:160~220万円くらい

まとめ

太陽光発電システムを導入する際は、必要な機器について確認し、ご自宅に合う製品を選びましょう。

設備費用+工事費用で高額な初期費用がかかりますので、費用を抑える方法として補助金制度を利用したり、設置後の売電収入や節約の方法なども踏まえて検討しましょう。

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