太陽光発電の「無料設置」ってホント?詐欺なの?

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太陽光発電が普及する一方、「太陽光発電設備が無料設置できる」など、詐欺業者による勧誘も増えてきています。

その手口は巧妙で、営業トークについ騙されてしまうケースも少なくありません。

そこで、本記事では、太陽光発電の詐欺でありがちな、販売手口とその対策について解説していきます。

無料設置を騙る詐欺業者に注意!その手口とは?

太陽光発電を「無料設置」できるサービスは、環境省管轄の「0円ソーラー」が正規に利用できますが、一方、詐欺業者によるウソのサービスも多く存在しています。

詐欺業者によるトラブルについては、消費者が太陽光発電の知識不足から、知らず知らずに騙されてしまうケースも多くなっています。

後でしまった!と後悔しないように、訪問販売や電話勧誘による詐欺手口のケースを確認しておきましょう。

詐欺業者のよく使う手口
  • 工事費用が高額すぎる
  • 工事費用が無料といわれる
  • メンテナンス費用はかからない
  • 補助金が出るから安くなる
  • 売電で儲かる話をもちかける
  • 無料モニター商法で買わされる
  • 発電量シュミレーションはできない
  • 1つのメーカーだけを売る
  • 仮契約をさせらる
  • 蓄電池の無料設置を勧誘される
  • 個人情報を目的としている

工事費用が高額すぎる

工事費用に余計な費用を上乗せして高額な請求をしてくるケースがあります。

太陽光発電の施工は専門的なので、一般消費者に知識がないことを逆手に取った悪質な手法です。

工事費用ついては、自分で調べたり見積もりを複数社から取り寄せて比較すれば、相場がだいたいわかってくるため、事前の下調べは、悪質業者から騙されないための対策になります。

工事費用が無料といわれる

契約時には、工事費用が無料ですと言っておいて、あとから追加費用を請求されるケースがあります。

太陽光発電を初めて導入する場合は、設備費用+工事費用+維持費がかかると考えておきましょう。

悪徳業者の場合、工事費が安い分、他の費用を水増ししてくることもあります。慈善事業ではないので、工事費無料で太陽光発電を設置できることは考えない方がよいでしょう。

とくに安さを売りにセールスしてくる設置業者には要注意です。

メンテナンス費用はかからない

太陽光発電を設置する場合は、初期費用の他に設置後もメンテナンス費用が必要になります。

住宅用太陽光発電のメンテナンスは法律で義務化されていますので、太陽光発電の効果を維持するためにもメンテナンス費等のランニングコストがかかることになります。

保守点検は、導入したら1年後に、その後は少なくとも4年に1度はメンテナンスが必要になります。
「初期費用以外は一切かかりません」「メンテナンス不要です」というセールストークには要注意です。

補助金が出るから安くなる

太陽光発電に補助金を出していた期間もありましたが、2014年より国からの補助金制度は終了しています。「国から補助金がでるから費用のことは気にしなくても大丈夫ですよ」といった手口には乗らないように注意しましょう。

また、自治体が募集している補助金制度については、各都道府県が設定している条件に合わなければ支給されないため、安易な情報に惑わされず、公式の補助金制度の情報を確認してから判断するようにしましょう。

売電で儲かる話をもちかける

太陽光発電は一定の売電収入を得られますが、適切なシュミレーションをしないと、必ず収入になるというわけでもありません。また、年々、買取価格が下落している現状を踏まえて計画的に考える必要があります。

太陽光発電で元を取るには、【売電収入 +電気代削減額】が【設備購入費 +メンテナンス費 】よりも上回ることが必要です。

太陽光発電で利益を出すためには、長期的な計画で考えることが必要です。

悪徳業者が軽々しく「儲かる話」をもちかけてくるのは要注意です。

無料モニター商法で買わされる

「モニター特別価格」「キャンペーン価格」など特別価格でセールスしてくる業者には気をつけましょう。

モニター価格でいかにもお得であるかのように装って、実際は相場よりも高額で請求されることになります。

今購入すればお得だからとか、今を逃したら損をするという、「今」を協調してセールスしてくる場合は、いったん時間を置いて自分でリサーチすれば、正しい判断ができるようになります。

発電量シュミレーションはできない

太陽光発電を導入する場合は、自宅の条件にあった製品を選ぶことが重要です。

そのためには、発電量のシュミレーションをして条件にあった製品を見極める必要があります。

しかし、悪質業者の場合、発電量のシュミレーションはできないとか、明確な数値をだせないなど、曖昧にして騙そうとします。

また、実際の発電量に上乗せした発電シミュレーションを見せて騙す手口もあります。

太陽光発電で重要な発電量について誤魔化そうとする業者は要注意です。

1つのメーカーだけを売る

悪質業者に良くあるパターンで、売りたい製品やメーカー1点だけをセールスしてくることがあります。

特に訪問販売で1つのメーカーだけの話を聞いていると、比較できない分、騙されやすくなることもあります。

訪問販売の手口は、1対1の状況を作って巧みな話術で騙して来る手法です。

太陽光発電を選ぶ場合は、複数社から見積もりを取って比較検討することが重要です。

仮契約をさせられる

太陽光発電の訪問販売で、しつこい勧誘で契約してしまった、仮契約と言って契約書を書かせられた等、本意でない契約をしてしまったトラブルが多くなっています。

もし、契約したあとに破棄したい場合には、あわてずにクーリングオフの手続きをしましょう。

詳しい内容は、消費者生活センターなどに問い合わせて確認することをおすすめいたします。

蓄電池の無料設置を勧誘される

太陽光発電の導入効果を高めるためには、蓄電池の購入も検討することが必要です。

ただし、蓄電池の設置は義務ではないので、必要に応じて購入できる設備です。

蓄電池の訪問販売 の手口には、蓄電池がないと利用できない、蓄電池があれば儲かるなどのセールスをしてくることもあり、強引な営業によるトラブルが増えています。

蓄電池を導入することはメリットも多く、利用方法によっては費用効果も期待できますが、実際に必要であれば、正しい情報を得てから正規のルートで購入するようにしましょう。

蓄電池のメリットを説明して、今なら無料設置で導入できる等のセールスには要注意です。

個人情報を目的としている

太陽光発電の販売は名目で、単に個人情報を狙った詐欺であったりするケースもあります。

空き巣を目的とした犯罪の手口として「マーキング」という手法があり、訪問販売員が再訪問する際のマークとして使うものです。

訪問販売で会話している間に、家の様子や家族構成などを読み取って、空き巣や詐欺に繋がる情報を盗み取っていく手口があります。

訪問販売が来た場合は、家の中まで入れないことが大切です。

太陽光発電で詐欺に遭わないための6つのポイント

太陽光発電で詐欺にあわないためのポイントを確認しておきましょう。

  1. サービス事業者の信頼度を確認する
  2. クーリングオフ制度を使う
  3. 信頼できる会社を見極める
  4. 太陽光発電の基礎知識を得る
  5. 太陽光発電にかかるコストを知る
  6. 1社で決めない複数社を比較する

サービス事業者の信頼度を確認する

特商法では、訪問販売に対する規制について以下の内容を記しています。

『事業者は、訪問販売をしようとするときは、勧誘に先立って消費者に対して以下のことを告げなければなりません。

  • 事業者の氏名(名称)
  • 契約の締結について勧誘をする目的であること
  • 販売しようとする商品(権利、役務)の種類
『事業者は、訪問販売をしようとするときは、勧誘に先立って消費者に勧誘を受ける意思があることを確認するように努めなければなりません。』
『消費者が契約締結の意思がないことを示したときには、その訪問時においてそのまま勧誘を継続すること、その後改めて勧誘することが禁止されています。』

このように、消費者が訪問販売によって詐欺に合わないようなルールになっています。

ただし、もし訪問販売による詐欺に合ってしまった場合は、クーリング・オフで対応することができます。

クーリングオフ制度を使う

太陽光発電を訪問販売する際は、クーリングオフが適用されます。

クーリングオフは、訪問販売や電話勧誘販売などからのセールスで、一般消費者が契約した後でも、一定の期間中であれば契約を破棄できる仕組みです。         太陽光発電は、8日以内であればクーリングオフの対象になります。
クーリングオフの手続きの方法:                        販売業者に文書(はがき)で契約解除の意思を通知します。トラブル防止のために書留郵便で送付すると良いでしょう。
書面に契約した販売業者名、契約年月日、自分の連絡先などの情報と、支払いをしている場合は、返金希望額と振込先口座も記入します。

自分だけでは不安な場合は、消費生活センターに相談しましょう。

信頼できる会社を見極める

安心して依頼できる会社の見極め方は、以下のポイントを確認しておきましょう。

  • 1,000件以上の販売施工実績があること
  • 消費者の要望に合わせて太陽光発電メーカーについて、正しく説明ができること
  • 安さを強調せず、費用対効果についてシュミレーションを提示してくれること
  • 消費者目線で相談や説明をしてくれること
  • 複数の選択方法を提示してくれること
  • メリットのみではなくデメリットや注意点を提示してくること
  • 現場調査を行って、くわしく工事内容を説明いてくれること
  • 太陽光発電を設置した後もサポート体制があるこ

太陽光発電の基礎知識を得る

太陽光発電や蓄電池のセールスに対して、適切な判断ができるためには、一通りの基礎知識を得ておくと良いでしょう。

訪問販売や電話勧誘による情報が正しいのかどうか判断しやすくなります。

また、太陽光発電や蓄電池は、各家庭のライフスタイルや設備を設置する条件などによって異なるため、営業マンが言うメリットやデメリットはそのまま該当しないと考えておいた方が良いでしょう。

太陽光発電にかかるコストを知る

「今なら無料」「○○だけで他に費用はかからない」など、安いという営業トークに騙されないためにも、太陽光発電にかかる費用相場について知っておくと良いでしょう。

太陽光発電を導入する場合は、ある程度の高額費用はかかります。

初期費用の元を取るために、売電や節約のために、適切な設備機器を選ぶことや、良い設置業者に依頼すること、発電量を増やす方法を考えたり定期メンテナンスを計画的に行うなど、費用対効果に関わる項目をこなして行く必要があります。

1社で決めない複数社を比較する

太陽光発電の訪問販売の手口は、訪問してくる1社だけの話から決めてしまうため、他社と比較できないデメリットがあります。

太陽光発電を導入する際は、複数の事業社を比較して決めるのが基本です。

そもそも太陽光発電は無料で設置できるもの?

太陽光発電設備には、初期費用0円で無料設置できるサービスがあります。

住宅所有者は、「電気料金」または「リース料金」を支払うことで高額な初期費用を抑えて無料で太陽光発電を設置することが可能になります。

太陽光発電を無料で設置できる「0円ソーラー」は、事業者が発電した電力を住宅所有者に販売することで初期費用を回収できる仕組みになっています。

太陽光発電を設置してから、およそ10年間は、住宅所有者は発電した電気のうち使用した分の電気料金の支払いと設備のリース使用料の支払いが必要ですが、一定期間が過ぎれば、太陽光発電設備は住宅所有者に無償譲渡される条件となっています。

​「0円ソーラー」は、取引を行う事業者と住宅所有者、双方に関わるメリット・デメリットを踏まえて、太陽光発電を通常で導入した場合と比較して検討しましょう。

なお、気を付けたい点としては、無料設置でもサービスの種類によっては売電できないケースもありますので、合わせて確認することをおすすめします。

まとめ

太陽光発電の無料設置できるというセールスについては、詐欺の場合もありえるため、いったん保留にするか、断るなどしっかり対応できるようにしましょう。
不当なセールスによって、高額な契約をしてしまわないように、正しい知識を得て、信頼できる事業社を見極めるようにしていきましょう。