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一般住宅の太陽光発電導入費とメリット・デメリット

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一般住宅で太陽光発電を導入する際は、どのくらいの容量が必要か?事前に確認が必要です。

必要な容量がわかれば、容量に対して費用はいくらになるか?計算することができます。

本記事では、一般住宅の太陽光発電で必要なシステム容量と費用相場、メリット・デメリットを解説します。

一般住宅での太陽光発電、何キロのせるのがおすすめ?

太陽光発電システムを導入する際に確認する主なポイントは、設備機器の設置条件、設備の性能、そして、発電量を左右するシステム容量です。

自宅の屋根上に何キロのせられるか?事前の確認が必要となります。

  • システム容量(出力):太陽光発電で作られる電力の大きさを示す単位。
    単位は「kW」で表示され、容量が大きいほど発電量も多くなります。

太陽光発電システムの容量については、設置する規模に合わせて基準が設けられています。

太陽光発電システムの容量は、以下の2種類に分けられます。大規模な産業用は一般住宅用よりもシステム容量が大きくなります。

  • 一般住宅用10KW未満
  • 産業用:10kW以上

では、もうすこし具体的に、一般住宅用の太陽光発電の容量について解説していきます。

例題として【4人家族の場合】に適しているシステム容量について確認しましょう。

4人家族の場合の容量をシミュレーション

一般住宅用のシステム容量10KW未満と決まっているので、実際に屋根上にのせられるのは「9.9kWまで」になります。

平均的に需要のある一般住宅用の容量については「3〜5KW」が主流で、例えば世帯人数が4人家族の場合では、「4.5〜5KW」あれば十分賄える容量です。

  • 4人家族の平均電気料金は、1ヶ月あたり11,788円、年間141,456円です。
  • 電気料金の単価1kWhあたり27円とした場合
    141,456円(年間平均電気料金)÷ 27円(1kWhあたり電気料金)= 5,239kWh(年間消費電力)の計算になります。
  • 4人家族で年間、「5,239kWh」の電気を使っていることになります。

したがって、年間の発電量が1kWあたり約1000kWhなので、4人家族の年間の消費電力
「5,239kWh」を賄うためには、「約4.5〜5kW」の容量の設備が必要になる計算になります。

なお、以上の【4人家族の場合】のシュミレーションについては、同じ世帯人数でも、各家庭によって電気消費量や太陽光発電で得られる発電量が異なりますので、ご家庭の条件に適した容量についてシュミレーションすることをおすすめします。

もし、発電量が家庭で使う分より余った場合は、売電する方法もありますので、容量は小さすぎず大きすぎず適切な容量について検討すると良いでしょう。

太陽光パネル は一般家庭で何枚必要?

一般住宅用で使う年間消費電力、約「5,239kWh」を賄うには、太陽光パネルの容量「5kw」で、パネル枚数にしておよそ20枚程度が必要になります。

太陽光パネルの重さは、平均約15㎏です。例えば20枚設置した場合、300㎏の重さになります。

また、太陽光パネルの面積は、1枚あたり約1.5㎡が目安となります。もし、パネル20枚を設置した場合、30㎡程度の屋根面積が必要になります。

メーカーごとにパネルのサイズは異なり、ご自宅の屋根の形状によっても設置できる太陽光パネルは変わってきます。

また、屋根面積に対してどれだけ発電量を得られるか?太陽光パネルを設置する方角が、南向きである場合と南東や南西、東西方向に分けて配置する場合では、パネル枚数も変わってきます。

太陽光発電設備を導入する際は、事前調査で屋根上の設置スペースについて確認してから、設置容量を決めるようになります。

一般住宅で太陽光発電を導入する場合の費用

では、続いて、一般住宅で太陽光発電を設置する際にかかる費用について確認していきましょう。

【住宅用】太陽光発電システムの設置費用は?相場はどのくらいする?

太陽光発電の設置費用は、1kWあたり平均26.1万円となっています。

一般的に需要の多い容量「3~5kW」で計算した場合、78.3万〜130.5万円となります。

なお、太陽光発電設備の費用は、年々下がってきている傾向で購入しやすくなっています。

3kW 4kW 5kW 6kW
78.3万円 104.4万円 130.5万円 156.6万円
7kW 8kW 9kW 10kW
182.7万円 208.8万円 234.9万円 261万円

では、太陽光発電システムに必要な設備機器の内訳について確認しましょう。

  • 太陽光パネル:14.5万円
  • パワーコンディショナー:4.2万円
  • 架台:2.1万円
  • 周辺機器:0.2万円
  • 工事費 :7.1万円

太陽光パネル

価格相場は1kWあたり14.5万円です。

一般住宅用で需要の多い「3〜5kW」の太陽光発電の場合、約43.5万〜72.5万円になります。

パワーコンディショナー

価格相場は1kWあたり4.2万円です。

一般住宅用で需要の多い「3~5kW」の太陽光発電の場合、約12.6万〜21万円になります。

架台

価格相場は1kWあたり2.1万円です。

一般住宅用で需要の多い「3~5kW」の太陽光発電の場合、約6.3万〜10.5万になります。

※屋根の条件によって架台が不要の場合は費用負担が減ります。

工事費

工事費の相場は、1kWあたり7.1万円です。

一般住宅用で需要の多い「3~5kW」の太陽光発電の場合、約21.3万~35.5万円になります。

※施工条件や施工法などによって工事費は変わってきます。

蓄電池を一緒に設置した場合の費用は?

太陽光発電を導入する際に必要な設備として「蓄電池」の相場についても確認しておきましょう。

蓄電池を併用すると、太陽光発電で発電した電気を貯めておいて夜に使うことができます。また、停電時の電源確保にもなるので災害時の安全対策にもなります。

蓄電池の本体価格は、容量1kWhあたり15〜21万円程度 (蓄電池+工事費込み)です。

  • 蓄電池の容量4~7kWh:90~160万円程度
  • 蓄電池の容量8~11kWh:160~220万円程度

また、蓄電池の種類によって価格も異なります。

  • 単機能型蓄電池:70万円〜265万円程度
  • ハイブリッド型蓄電池:100万円〜270万円程度

工事費については、依頼する設置業者によって変わってきますので、複数社から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。

工事費の目安としては20万円〜35万円程度と考えておくと良いでしょう。

太陽光発電+蓄電池セットの価格相場は、蓄電池の容量4〜7kWhの場合で、だいたい以下の計算になります。                                                    太陽光発電78.3万〜130.5万円+蓄電池90~160万円=168.3万~290.5万円程度

太陽光発電で元が取れるか?

太陽光発電の費用を検討する場合、元が取れるためにも、導入前に必要条件を揃えておくようにしましょう。

※元を取れるための条件
  • 太陽光発電の初期費用をなるべく抑える
  • 太陽光発電の発電効率を高める
  • 売電価格の高い時期に設置する
  • 定期的にメンテナンスを行う
  • 元が取れる期間をシュミレーションする

太陽光発電システムを導入する際は、基本的には元が取れるような仕組みになっています。

売電収入が得られるFIT制度の買取価格は年々下落傾向ですが、太陽光発電の初期費用も安くなっているため、住宅用太陽光発電を設置してから10年後には初期費用が回収できるような状況になっています。

したがって、できるだけ早く元を取るためには、まずは、適切な工事ができる設置業者を選んで複数社の会社から見積もりを取って比較検討しましょう。

また、製品機器を選ぶ際は、発電効率の高い機種を選んで導入後は適切なメンテナンスを行うようにしましょう。

導入後は、発電して余った電力はできるだけ売電に回せば、元を取れる期間を短縮して初期費用回収に繋げることができます。

なお、売電契約するタイミングについては、買取価格の推移を確認してからスタートするようにしましょう。

回収期間のシュミレーションをする際は、以下の計算式になります。

 ※初期費用 ÷(売電収入と自家発電による光熱費の削減額の合計額-維持費) =回収期間  

太陽光発電で元が取れるかについては、設置費用や買取価格の単価、毎日の発電量、メンテナンス管理の仕方によって異なりますので、各ポイントを踏まえて事前にシュミレーションしておくようにしましょう。

太陽光発電、やめたほうがいい?メリット・デメリット

太陽光発電はやめたほうがいいと言う意見もありますが、本当にお得なのか?実際どうなのか?太陽光発電のメリットとデメリットについて解説していきます。

太陽光発電のメリット

  • 電気代が安くなる
  • 余剰電力で収入が増える
  • メンテナンス費用が抑えられる
  • 災害時でも電気を使える
  • 夏は涼しく冬は暖かくなる
  • エコキュートと併用で節約できる
  • 蓄電池とセットでさらにお得になる

電気代が安くなる

  • 太陽光発電システムを利用すると買電量が減って電気代が安くなります。
  • 電気代を安くするには、発電量をできるだけ増やすための対策が必要です。

発電量を増やす方法は、おもに以下のポイントを確認しましょう。

  • 高性能な太陽光発電設備を選ぶ
  • 南向きに太陽光パネルを設置する
  • 太陽光発電システムのメンテナンスを計画的に行う
  • 太陽光発電に蓄電池を併用して使う
  • 日常生活で電気の節約を心がける

余剰電力で収入が増える

  • 固定価格買取制度(FIT制度)を利用して売電収入を得ることができます。
  • 住宅用太陽光発電10kW未満の場合、固定の買取価格で10年間売電できます。
  • 余剰電力が増えれば、初期費用の回収期間が短くすることも可能です。
  • 買取価格は、年々下落傾向にあるため、できるだけ早めの契約がおすすめです。

メンテナンス費用が抑えられる

  • 太陽光発電システムを長期的に利用するには、適切なメンテナンスが重要です。
  • 太陽光発電システムのメンテナンス時期は、最低4年に1回が義務化となっています。
  • メンテナンス費用相場は、およそ1回あたり1〜2万円程度なので、4年に1回の出費ならば負担も抑えられます。
  • もし、故障・交換が必要となった場合、メーカーの保証期間内であれば無償で対応してもらえます。

災害時でも電気を使える

  • 太陽光発電システムは、停電や災害時にも使うことができます。
  • 非常時に使える家電の消費電力の合計は、1.5kW以下が目安となります。
  • 夜に停電になった場合は、太陽光発電に蓄電池を併用すれば電源を確保できます。

夏は涼しく冬は暖かくなる

  • 太陽光パネルを設置した屋根下の部屋は、室温が下がる効果があります。
  • 冬は屋根からの放射冷却が抑えられるので、屋根下の部屋の室温を暖かく保つことができます。

エコキュートと併用で節約できる

  • エコキュートと太陽光発電を併用すると、給湯にガスを使わないためオール電化に切り替えが可能です。
  • 昼間は太陽光発電で発電した電気を使って、夜間の電気料金が安いプランを使ってエコキュートでお湯を沸かすと光熱費を抑える効果があります。

蓄電池とセットでさらにお得になる

  • 災害時や停電時に非常用電源としても活用できます。
  • 普段使用する光熱費の削減にも繋がります。
  • 余剰電力が多くなれば売電収入を増やすことができます。
  • 天候の悪い日は、発電しないので蓄電池に晴れた日の電気を貯めて使うことが可能です。

太陽光発電のデメリット

  • 天候に左右される
  • 初期費用が高い
  • 売電収入だけでは難しい
  • 設置場所で発電効果が下がる
  • 屋根の状態によって設置できない
  • 不備工事のトラブルがある

天候に左右される

  • 雨や曇りの日が続くと発電効率は低くなります。
  • 曇りの日の発電量は約40〜60%まで、雨の日は約25%まで低下します。
デメリットの解消策
  • 天候に左右されやすいことを予測して蓄電池を設置しておきましょう。
  • 変換効率20%以上の性能の良い太陽光パネルを設置しましょう。

初期費用が高い

  • 太陽光発電システムの費用は高く、設備費用以外に工事費用と維持費(メンテナンス費用・保険料・撤去費用)等がかかります。
  • メーカー保証の対象外の場合、修理・交換費用が発生します。
デメリットの解消策
  • システムを導入する前にシュミレーションしてから必要な設備を準備しましょう。
  • 設置業者は、複数社に見積もりを依頼して比較検討しましょう。
  • 節電や売電収入による費用対効果を見極めることが大事です。
  • 補助金制度を利用して費用を抑えることができます。
  • ソーラーローンを利用することも検討しましょう。
  • メーカー保証の内容を確認しておきましょう。

売電収入だけでは難しい

  • FIT制度の買取価格が年々下落傾向にあるため、契約のタイミングがポイントになります。
  • 1kWhあたり「42円」だった買取価格は、2022年には「17円」へと年々下落しています
デメリットの解消策
  • FIT制度の買取価格の変動をチェックして10年間の売電収入のシュミレーションをしておきましょう。
  • 売電収入以外に自家消費した場合の費用対効果を考えましょう。
  • 電気を貯められる蓄電池を準備しましょう。

設置場所で発電効果が下がる

  • 太陽光パネルの設置場所によって発電効率が下がる場合もあります。
  • 北向きに太陽光パネルを設置すると反射トラブルが起きる可能性が高くなります。
  • 積雪地域、塩害地域の場合、発電効率が下がるケースもあります。
デメリットの解消策
  • 太陽光パネルの設置は、南向きにすると発電量が多くなります。
  • 地域、天候、時間帯、季節などによる発電量の変動の要因を確認しておきましょう。
  • 特殊な地域の場合、耐久性の良い製品を選びましょう。
  • 太陽光発電+蓄電池の併用を検討しましょう。

屋根の状態によって設置できない

  • 築年数のある住宅屋根や劣化が進んでいる屋根は、設置が難しい場合もあります。
デメリットの解消策
  • 設備の導入前に、屋根の点検を専門業者に依頼しましょう。
  • 適切でない屋根の場合は、修繕リフォームを検討しましょう。
  • 設置業者選びは慎重に行いましょう。

不備工事のトラブルがある

  • 良い設備を準備しても施工不良の場合は、導入効果は難しくなります。
  • 施工不良で雨漏り問題が発生する場合があります。
  • 法外な契約金額でセールスされることもあります。
デメリットの解消策
  • 設置業者は複数社から選びましょう。
  • 実績・経験のある専門業者を見極める事が大事です。
  • サポート体制のある業者を選びましょう。

まとめ

一般住宅で太陽光発電を導入する際は、容量10KW未満を基準に、ご自宅に適した設備を選びましょう。一般的には3~5KWの容量が主流となっていますので、普段の電気消費量と照らし合わせてシュミレーションの計算をすると良いでしょう、

加えて、売電契約する際は、契約時の買取価格について確認してから見込まれる売電収入についてもシュミレーションすることをおすすめします。

また、太陽光発電のメリットとデメリットと解決策を知って、導入してよかったとなるように事前に情報収集しておくことをおすすめします。

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