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太陽光発電の導入は「節電」につながる?電気代を節約できる理由

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電気代の値上がり対策として太陽光発電を導入される方が増加中です。そこで、導入後に本当に節電や経済的メリットがあるのか疑問をお持ちの方も多いかと思います。

太陽光発電は、家庭の電気使用量と発電量のバランスが成立すれば、電気代をゼロ円に近づけることも可能になります。また、FIT制度を利用して売電収入を得ることができれば、費用対効果を高めるメリットがあります。

本記事では、太陽光発電で節電に繋げる方法、電気代が節約できる理由などについて解説していきます。

太陽光発電の導入で電気代節約できる理由

太陽光発電を導入するメリットは、太陽光エネルギーを使って電気を賄うことができるので、買電量を減らして節電に繋げることが可能になります。

では具体的に、太陽光発電で節電になる理由について確認していきましょう。

※太陽光発電で節電になる理由
  1. 太陽光エネルギーが利用できるから
  2. 安い電気料金プランで節約効果があるから
  3. 再エネ賦課金の負担が少なくなるから

節電できる理由①太陽光エネルギーが利用できるから

太陽光エネルギーで作った電気は無料です。単純に考えると、昼間に使う電気を太陽光発電で作った発電量で賄うことができれば、買電量が減って電気代は節約できるようになります。

つまり、できるだけ発電量を増やすことができれば、お金のかかる昼間の電気代が大幅に減ることになります。

では、太陽光発電で節電に繋げるために、発電量を増やすための方法について抑えておきましょう。

※発電量を増やすための方法
太陽光パネルの位置は日射量の多い条件に設置しましょう。               設置する条件は、南向きで傾斜20〜30度が理想的です。
太陽光パネルを設置する場合は、地域、月別、時間帯、天候などの要素を踏まえて、導入前に発電量のシュミレーションを行いましょう。
太陽光パネルの定期メンテナンスを行いましょう。                 太陽光パネルの汚れや不具合は、発電効率の低下に繋がります。10kW未満の住宅用太陽光発電は、法律上、メンテナンス義務化が必要となっています。
真夏の炎天下には太陽光パネルに放水して温度を下げるようにしましょう。太陽光パネルの表面温度が25度を超えると、発電効率が下がります。
太陽光パネルを選ぶ際は、エネルギー変換効率が高いほど性能が高くなるため、各メーカーの変換効率を比較して検討しましょう。                     一般的な太陽光パネルの発電効率は「13〜20%」くらいで、20%以上であれば高性能な製品であると言われています。

太陽光発電を導入する際に気を付けたいのは、設置業者選びです。もし、施工不良で設置してしまった場合、思ったように発電量がなく導入効果が得られない場合も生じます。設置業者を選ぶ際は、実績や経験のある会社であるか確認しましょう。

節電できる理由②安い電気料金プランで節約効果があるから

電力会社から購入する電気は、電気使用量や季節、時間帯等によって料金単価が変わります。  料金単価は使用量に対して以下の3段階の料金制に分けられています。

※3段階料金制
第1段階:【使用量が月間120kWh未満】 電気代が安くなります。
第2段階:【使用量が月間120kWh〜300kWh未満】電位代が’が’平均額になります。
第3段階:【使用量が月間300kWh以上】 電気代が割高になります。

このように、電気使用量によって電気料金が変動するため、太陽光発電を利用することによって、 電気代の削減額が大幅に変わってくることになります。

例えば、今まで第3段階の単価で電気代を支払っていても、太陽光発電の発電量を利用できるようになれば買電量が減って、第1段階の単価に設定されるので節電効果がアップすることになります。

また、電気会社の料金制に影響する、季節や時間帯による料金単価についても確認しておくと良いでしょう。

  • 季節別料金制:夏期(7〜9月)の料金単価は、その他の季節の1割増しです。
  • 昼夜別料金制:昼間と夜間で料金単価が違います。

太陽光発電で得られる発電量は、季節や時間帯等よって大きく変動するため、変動する要素と電気会社の料金制と照らし合わせて、節電のための計画を立てておくと良いでしょう。

  • 月別(季節)による発電量の変動:                     太陽光発電で一番発電する月は、4月、5月頃です。日射量の多い、7月、8月は気温が高くなると発電効率が低下します。6月の梅雨シーズンや9月の台風による影響もあります。
  • 時間帯による発電量の変動:晴天の正午をピークに、左右対称の山を描くように発電量は変動する傾向にあります。日照時間の長い夏は冬よりも発電効率が高くなります。日照時間は夏は長く冬は短くなります。

節電できる理由③再エネ賦課金の負担が少なくなるから

再生可能エネルギーの普及のために始まったFIT制度(固定価格買取制度)では、消費者の電力消費量に応じて再エネ賦課金を上乗せし、再生可能エネルギーの買取制度に必要な費用を賄っています。
太陽光発電で発電した電気を家庭で使った場合に、その分、電力会社から買う電力が減るので、上乗せされている再エネ賦課金の負担額も減らすことができるようになります。

電気代をゼロにすることは出来る?

電気会社から購入する電気と発電量のバランスを考えて運用できれば、電気代をゼロにすることは難しくても、ゼロに近づけることは充分可能です。

仮に、電気代をゼロ円にするには、電気消費量よりも発電量を多くすることが必要になります。 ただし、発電量は、太陽が出ない曇りや雨の日、夜間には得られないので、発電量を安定して増やし続けるには、常に電気消費量と発電量のバランスを計算することが必要になります。

では、電気代をゼロに近づける方法について確認していきましょう。

ゼロ円に近づける方法

  • 発電量と電気使用量のバランスを考える
  • 売電収入を得る
  • 蓄電池を併用して電気を貯める
  • エコキュートを併用して光熱費を減らす
  • 節電を心がけで買電量を減らす
  • 電力会社のプランを見直す

発電量と電気使用量のバランスを考える

太陽光発電を導入する際は、事前に見込まれる発電量を知っておく必要があります。

発電量については、設置する地域、季節や天候、時間帯や月別などによって変動しますので、導入前に電気代のシュミレーションも踏まえて、発電量とのバランスを計算しておきましょう。家庭内で使用する家電やPCなどの電気消費量に対して、どれだけの発電量が見込まれるのか?が節電効果に大きく影響します。

※太陽光発電の1日の発電量 = システム容量 × 日射量 × 損失係数(0.85)

また、電気消費量については、主な家電の消費電力についてチェックしておきましょう。

家電

消費電力 家電 消費電力
IHクッキングヒーター 1400-3000W 掃除機 850-1000W
エアコン 300-3000W テレビ 300-500W
電子レンジ 500-1400W 洗濯機 200-400W
電気ポット 900-1400W 冷蔵庫 100-300W
アイロン 1200-1300W 炊飯器 100-300W
ドライヤー 600-1200W ノートPC 50-150W
食器洗い乾燥機 1,300W 携帯の充電

5-15W

売電収入を得る

太陽光発電では、余剰電力を増やして売電収入を得ることができます。昼間に家庭で使う電気をなるべく節約すれば、余った電気は余剰電力として収入が増えるということになります。

ただし、FIT制度による電気の買取価格は、年々値下がりの傾向にあるため、買取価格の変動はチェックが必要です。

太陽光発電では売電収入によって、初期費用を回収する方法がありますが、卒FITの10年後に向けて、蓄電池を利用した自家消費型の方法に移行するためにも、蓄電池を1台備えておくと、経済的なメリットに繋がるでしょう。

蓄電池を併用して電気を貯める

太陽光発電で発電した電気をいつでも使いたい場合は、蓄電池と併用すると便利です。導入前のシュミレーションで見込んだ発電量で実際に利用できるようにするためには、蓄電池を併用すると効果的です。

また、蓄電池は、災害時や停電時に備えることができるのでおすすめです。
電気代をゼロ円にするのが難しくなる理由として、天候に左右されることがありますが、蓄電池を併用して利用すれば、晴天の日に発電した電気を天気の悪い日でも使うことも可能になります。

蓄電池は、太陽光発電のデメリットを助ける機器として、また電気代の節約をより効果的にするための便利な設備となります。

エコキュートを併用して光熱費を減らす

太陽光発電で昼間は発電して電気を賄って、夜間には安い料金プランを利用して「エコキュート」でお湯を沸かしてさらにオール電化にすれば、ガス代の削減や光熱費を抑えることに繋がります。エコキュートの使い方次第で電気代の節約にも繋がります。

節電を心がけで買電量を減らす

太陽光発電の発電量をなるべく使って、電気代をゼロ円に近づけるには、まずは日頃から節約を心がけることが基本です。
いくら性能の良い太陽光発電パネルや蓄電池を導入しても、電気の使い方が大雑把であれば、導入効果はあまり期待できないと言えるでしょう。

基本的には、電力会社の買電量を減らすことが目的なので、普段のライフスタイルを見直して、無駄な電気を使わないようにしましょう。夜間に必ず使わなくてはならない電気以外は、なるべく昼間の時間帯にシフトして電気代の節約に繋げると良いでしょう。

電力会社のプランを見直す

電力会社の中には、夜間に電気料金が安くなるプランを提供している会社もあります。
夜の電気使用量が多いご家庭では、安いプランに変更すれば、電気代0円に近づけることも可能になります。

夜間電力は、電気料金の単価が、時間帯ごとに設定されている電気料金のプランです。昼間の電気料金の単価よりも安くなっています。

最近では、大手電力会社になかった自由な電気料金プランを設定している新電力会社が多数ありますので、夜間プランの安い会社で検討すると良いでしょう。

※夜間に電気料金がやすくなる例)東京電力
  • 夜トク8:午前7時〜午後11時 32.74円/午後11時〜翌午前7時 21.16円
  • 夜トク22:午前9時〜午後9時 34.39円/午後9時〜翌午前9時 22.97円

オール電化との組み合わせによる節電について

太陽光発電とオール電化住宅との組み合わせで節電できるメリットについて確認しておきましょう。

  • 太陽光パネルで発電した電気は売電にして収益できたり、買電量を削減できるメリットがあり、さらに蓄電池を併用すれば太陽光パネルで発電した電気を貯めておくことができるので、夜間や災害時でも自由に電気を使うことができるようになります。
  • 電力会社で提供しているオール電化向けの料金プランで契約するとお得です。夜間や土日祝日、季節などによって割安で電気を使用できるプランが各電力会社より提供されています。家電を使う家事作業をなるべく安い深夜電力の時間帯に行うなど工夫をするとお得です。
  • オール電化住宅に太陽光発電+蓄電池を設置することで、停電時や雨の日などに電気を使うことができるようになります。
  • 太陽光発電とエコキュートとの連携して、夜間の電気代が安くなるプランに切り替えて、夜間のうちにお湯を貯めておけば、昼間に電気代を抑えることが可能になります。エコキュートを利用すると、電気でお湯を沸かす場合と比べて電気消費量はおよそ1/3程度抑えられると言われています。
  • オール電化にすると火を使わないので、ガスが燃焼するにおいや二酸化炭素(CO2)は発生しません。オール電化住宅では 16%のCO2 排出削減になり、さらに太陽光発電3kWを導入することで 57%の削減が可能になります。

太陽光発電 5kwの節電効果は?

最後に、例題として5kwの太陽光発電を設置した場合に見込まれる発電量と売電収入、電気代について紹介していきましょう。

参考値として、環境省のデータによる日本の平均年間発電量は、以下の通りです。

  • 太陽光発電の容量1kWの場合:1,215kWh
  • 太陽光発電の容量5kWの場合、6,075kWh

また、経済産業省のデータによる、発電量に対する売電収入と電気代の割合は以下の通りです。

  • 売電収入:太陽光発電の発電量のうち69.4%が売電される。
    年間で約4,216kWhが売電できる。
  • 自家消費:太陽光発電の発電量のうち30.6%が自家消費される。
    年間で約1,859kWhが自家消費できる。

上記データをもとに電気代を計算すると以下の通りです。

  • 売電収入:年間売電量4,216kWh×固定価格17円の場合=年間の売電収入71,672円
  • 節電:年間自家消費量1,859kWh×電力単価31円/kWh=年間の節電額 57,629円

年間の売電収入71,672円+年間の節電額 57,629円= 太陽光発電のメリット129,301円

総務省の統計データによる、2人以上世帯の年間電気代123,804円とした場合

129,301円 - 123,804円 = 5,497円 となります。

以上のシュミレーションの結果、太陽光発電を導入する経済的メリット 5,497円が算出されました。

まとめ

太陽光発電の導入は、買電量を減らして節電できるメリットがあります。家庭内の電気使用量よりも発電量が多くなれば、電気代をゼロ円に近づけることも可能です。

太陽光発電で節電効果をアップするには、電気使用量と発電量のバランスを計算して、発電量を増やす方法を実践し、さらに蓄電池を併用するなど準備すると良いでしょう。

また、売電収入については固定価格の変動をチェックして単価の高いタイミングで契約した方が経済的メリットも高くなります。

太陽光発電の節電効果は、発電量と電気使用量、売電収入について、導入前にシュミレーションをして見込める数字を計算しておくと良いでしょう。

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