太陽光発電は、環境にやさしく電気代の節約にも繋がるメリットがあり、近年では一般住宅用として導入する方も増加中です。一方、導入された方の中には、つけて後悔したというケースもあります。
太陽光発電にはさまざまなメリットがありますが、デメリットについてもしっかり理解しておくことが、失敗のリスクを避ける方法となるでしょう。
そこで、本記事では、太陽光発電を導入する際の費用対効果、メリット・デメリットについて解説していきます。
太陽光発電のメリット・デメリット
太陽光発電を導入する際は、費用対効果を考えるためにも、まずはメリットとデメリットについて確認しておくことをおすすめします。
設置後の効果を高めるためにも基本情報を抑えておくことと良いでしょう。
・余剰電力で収入が増える
・非常時でも電気を使える
・夏は涼しく冬は暖かくなる
・エコキュートと併用で節約できる
・蓄電池とセットでさらにお得になる
・長期的に利用できる
電気代が安くなる
自家発電で電気を賄うことができるため、電力会社から購入する電気代の節約効果に繋がります。
余剰電力で収入が増える
太陽光発電で使いきれなかった余剰電力を売って経済的な効果を得ることができます。
非常時でも電気を使える
太陽光発電と蓄電池をセットで利用すると、停電時に貯めておいた電力を有効活用することができます。
夏は涼しく冬は暖かくなる
屋根の上に太陽光パネルを設置するので、パネル下の室温が快適になる効果があります。
エコキュートと併用で節約できる
給湯にガスを使わないため、オール電化システムに切り替えができるようになります。
蓄電池とセットでさらにお得になる
発電した電気を蓄えられるので、災害時や停電時に非常用電源としても活用できます。
太陽光発電を有効活用するためには蓄電池の導入が効果的です。
長期的に利用できる
太陽光パネルの寿命は30〜40年で、製品メーカーごとに15〜25年の長期保証が受けられるため、一度導入すれば長く利用することができます。
・初期費用が高額になる
・売電収入だけでは難しい
・設置場所で発電効果が下がる
・屋根の状態によって設置できない
・不備工事のトラブルがある
天候や設置条件によって発電量が左右される
太陽光発電システムは、設置条件や毎日の天候によって発電効果が異なります。
導入前は、それぞれの家庭で導入前のシュミレーションをしっかり行うことが必要です。
初期費用が高額になる
太陽光発電システムの導入費用は高額です。初期費用を抑える方法としては補助金制度の利用がおすすめです。
売電収入だけでは難しい
FIT価格(固定買取価格)の低価格化により、売電収入のみでは費用対効果を得ることが難しいケースもあります。蓄電池を併用して自家消費型にシフトすることをおすすめします。
設置場所で発電効果が下がる
太陽光発電システムの設置条件によって発電効率は変わってきます。
導入前に天候、設置する地域、立地条件、方角などのシュミレーションが必須となります。
屋根の状態によって設置できない
太陽光発電システムを設置する屋根が老朽化している場合には、屋根のリフォームなどが必要となるケースもあります。設置前に専門業者に依頼して、屋根の点検をすることが必要です。
不備工事のトラブルがある
悪質な設置業者に工事依頼した場合には、不良工事で発電効率を得られないこともあります。 設置業者選びは、太陽光発電システムを最適に利用するために重要なポイントとなります。
太陽光発電の費用対効果の考え方
太陽光発電に費やしたコストに対して、どれくらいの効果を得ることができるのか?導入を検討されている方が気になるところですね。
太陽光発電の費用対効果を考える場合、将来的に初期費用が回収できるか?導入前にしっかりシュミレーションをしておくことが重要となります。
売電収入 + 節約できる電気料金 ÷ 設置費用 + 維持費(メンテナンス費)
太陽光発電の費用対効果について考えるポイント
太陽光発電の費用対効果を考える場合、初期費用とメンテナンス費用、設置後に「節電できるのか?」「売電収入が得られるのか?」という点を抑えておくと良いでしょう。
初期費用に何がかかるのか?
太陽光発電の初期費用は、大きく分けて設備費用と工事費用になります。
まずは、それぞれの費用相場について確認しておきましょう。
一般住宅用として需要がある太陽光発電の容量「3〜5kw」で計算した場合、費用相場は84万〜140万程度になります 。
工事費については、依頼する業者によって異なりますので、複数社から見積もりを取って比較検討すると良いでしょう。
・パワーコンディショナー:4.2万程度
・架台:2.1万程度
・その他の設備:0.2万程度
・工事費:6.6万円程度
メンテナンス費はどのくらいかかるのか?
太陽光発電は設置後、長期的に運用するためには、定期的なメンテナンスが必要となります。
経済産業省の推奨する定期メンテナンスの時期については、一般住宅用の太陽光発電で4年に1回程度となっています。
点検によって故障や不具合などが見つかった場合は、修理・交換費用が必要になります。
修理・交換費用を抑える方法としては、製品メーカーの保証内容でカバーできるのか?事前に確認しておくこと良いでしょう。
太陽光発電の発電効果を最大に活かすためには、設備機器を定期的に点検して不具合のない状態に保つことが必要です。
※パワーコンディショナーの寿命:10年~15年程度
※蓄電池の寿命:10~15年程度
・メンテナンス費:年間100,000〜200,000円程度
・パワーコンディショナーの交換:15〜20年ごとに交換で20万円~30万円程度
節電できるのか?
毎日の電気消費量をできるだけ減らして、その分太陽光発電の発電量でどのくらい賄うことが可能か?が大きなポイントとなります。
実際には、月々の光熱費0円を継続することは難しくなりますが、電力会社から購入する電気代をできるだけ0円に近づけることは十分可能になります。
また、夜の電気使用量が多いご家庭では、夜間の安い電気プランに変更すれば、節電にも効果的です。
売電収入は得られるのか?
太陽光発電の費用対効果を考えるためには、FIT制度(固定買取制度)についても理解が必要となります。
FIT制度(固定買取制度)を利用して、太陽光発電で発電した電気を電力会社と契約して売電収入に繋げることが可能です。
売電できる期間については、10kW未満で10年間/10kW以上で20年間、利用が可能です。
売電収入は各家庭の売電量や、ご自宅の電気消費量、太陽光発電の設置条件や天候、日照時間などによって異なります。
より高額な売電収入を得るためには、発電効率を高める方法や設備機器を定期的に整備すること、省エネ生活を考えるなどを検討すると良いでしょう。
太陽光発電の費用対効果をアップする方法
太陽光発電の費用対効果を高めるためには、以下のポイントを抑えておくと良いでしょう。
✓補助金制度を利用する
✓メーカー保証を確認する
発電量と設備機器の価格を考える
電気代の節約や売電収入を得るには「発電量」が目安となるため、太陽光発電を導入する前に自宅の設置条件から発電量のシミュレーションを行うことが必要です。
太陽光パネルの発電量を増やせば設置費用も高額になるため、自宅の屋根の面積に合わせて見込まれる発電量を調べて設備機器を準備すると良いでしょう。
補助金制度を利用する
設備機器の費用を抑えるためには、太陽光発電に適用される補助金制度を利用すると費用対効果を高めることに繋がります。
補助金制度は、自治体ごとに公募期間を設けて募集していますので、費用負担を減らす方法として積極的に利用することをおすすめします。
メーカー保証を確認する
太陽光発電を設置した後、故障や交換が必要となった際は、メーカ保証が付いている機器であれば、無償でサポートしてもらうことが可能です。
各製品メーカーの保証には、システム保証と出力保証、施工保証などがあります。
システム保証は各メーカーで15年くらいで、出力保証は20年または25年くらいが一般的になっています。
システム保証では、太陽光パネルやパワーコンディショナーの故障に対応しています。出力保証では、太陽光パネルの出力を規定値まで保証するものです。
メーカー保証が充実している業者を選ぶことで、メンテナンス費用の負担を抑える効果があります。
太陽光発電+蓄電池で費用対効果あり
太陽光発電のみで使うことも可能ですが、蓄電池を同時に設置した方が、より効果的に利用することがができるようになります。
蓄電池を併用する費用対効果(メリット)は?
蓄電池を併用した場合の費用対効果について以下のポイントを確認しておきましょう。
良い設置業者選びで費用対効果あり
太陽光発電で費用対効果を高めるためには、設置業者選びも大きなポイントとなります。
初期費用が高いので、できれば安い業者を見つけて費用を抑えたいと考えがちになりますが、安い業者だからという理由で決めるのは控えましょう。
もし、不適切な業者に工事を任せてしまった場合は、初期費用を回収できるどころか、設置後の効果も得ることができなくなってしまいます。
太陽光発電の導入では、設備費用と工事費を検討する上で、良い設置業者選びが、費用対効果に大きくかかわってくるため、しっかり見極めることが必要となります。
・取り扱いメーカーが複数社ある設置業者を選ぶこと
・施工実績のある信頼度で設置業者を選ぶこと
・施工ID資格を持っている設置業者を選ぶこと
・アフターフォローやサポート体制のある設置業者を選ぶこと
・事前点検や現場調査は充実している設置業者を選ぶこと
・工事費用が無料といわれる
・初期費用以外はかからない
・補助金がでる
・儲かる話をもちかける
・モニター商法で買わされる
・発電量シュミレーションはできない
・1つのメーカーだけを売る
・仮契約をさせらる
・蓄電池もセットで買わされる
まとめ
太陽光発電で費用対効果を高めるためには、メリット・デメリットを知り、初期費用、メンテナンス費、節電や売電収入についてしっかり考えておくことが必要です。
また、太陽光発電をさらに効果的に利用するためには蓄電池を併用することも検討すると良いでしょう。初期費用を抑える方法としては補助金制度の利用もおすすめです。
加えて、太陽光発電の工事依頼する設置業者については、十分注意して選ぶようにしましょう。