太陽光発電は、自家消費型で電気代が節約できて売電収入にもなると言われていますが、実際、初期費用もかなり高額になるから、結果、元が取れるのか?と疑問に思われる方も多いでしょう。
やめたほうがいい…と後悔した人もいるようなので、本当のことを知りたいですよね。
そこで、本記事では、太陽光発電で後悔した人のブログ内容についてまとめてみました。
これから太陽光発電を導入検討中の方は、後悔したケースを知っておくと良いでしょう。
太陽光発電で後悔したブログ内容と解決策
太陽光発電で後悔した方のブログ内容について、よくある傾向をまとめておきます。
また、ブログ内容に対してその解決策についても合わせて解説していきましょう。
・設置後の維持費を考えていなかった
・固定資産税のことを知らなかった
・初期費用が相場より高かった
・蓄電池で後悔した
・台風で太陽光パネルが飛んだ
・反射光トラブルが起きた
・発電効果がないので失敗した
・セールストークに振り回されて導入してしまった
売電価格が下がって後悔した
太陽光発電の売電価格が年々下がってきているから後悔しています。実際、契約時の固定価格で10年間、売電収入を得ることはできるけれど、買取満了の10年過ぎたら売電価格が大幅に低下するので、そんなことならやめておけばよかったと感じています。
解決策:
太陽光発電の売電価格は、2012年の42円から2023年には16円と年々下落傾向にあります。
FIT制度(固定価格買取制度)の売電価格は、もともと太陽光発電の初期費用を回収できるように設定されているので、原則、初期費用が安くなれば売電価格が下がることになります。
したがって、売電価格が下がっていることだけで太陽光発電はやめると判断するのは早すぎるでしょう。
太陽光発電の売電価格の低下については、売電契約をする際に重要な情報となりますが、これに加えて、太陽光発電の初期費用も大幅に下がってきていることにも注目すると良いでしょう。
太陽光発電で元を取るためには、まずは発電量が得られるか?、そして売電価格の低下や電気代の値上がり、初期費用が安くなっていること、補助金制度が利用できることなど、費用対効果に関わるポイントについて総合的に検討することをおすすめします。
設置後の維持費を考えていなかった
太陽光発電を導入したけれど、設置後にかかる維持費について知らなかったので後悔しています。太陽光発電のメンテナンスのことや、もし辞めて撤去することになったら、かかる費用のことを考えると不安になっています。
解決策:
太陽光発電でかかる総額費用について知識不足だと、後悔することになりますので事前に相場を知っておくと良いでしょう。
太陽光発電は、長期的に利用することで費用対効果を高めることができるので、設置後の維持費については、しっかり予算を立てて計画することをおすすめします。
2.9万円 × 5回(定期点検)+ 22.4万円 ÷ 5KW ÷ 20年 =3,690 円/kW/年
固定資産税のことを知らなかった
家を新築したときに太陽光発電を設置したのですが、いきなり固定資産税が上がったので驚いています。固定資産税について収支計算に入れてなかったので後悔しています。
解決策:
太陽光発電を導入する際に固定資産税が課税されるのは、住宅用太陽光発電の場合で10kw以上のものです。
新築住宅に太陽光パネルが屋根と一体型で設置した場合は、課税対象となり、屋根設置型の場合は非課税です。
また、新築時ではなく後付けで太陽光パネルを設置した場合は、固定資産税はかかりません。
10kW未満の住宅用設備で営利目的ではなく、個人使用が目的の場合は基本的には非課税です。
太陽光発電で固定資産税は、太陽光発電設備の出力、太陽光パネルの設置形態、新築時または後付けか?等によって課税または非課税であるか異なりますので、ご自宅のケースに合わせて確認すると良いでしょう。
初期費用が思ったより高かった
太陽光発電の初期費用が思っていたよりも高くて後悔しています。自分が知識不足だったので業者のアドバイスを聞いているうちに、予算オーバーで購入してしまいました。
解決策:
太陽光発電の初期費用については、実際に見積もりを取って検討することが基本ですが、最近ではネット上でも費用相場が調べられるので、自分でまず始めに費用相場を知っておくことをおすすめします。
太陽光発電にかかる初期費用は、設備費と工事費です。また、初期費用以外でかかるものについても相場を調べて、総額をきちんと踏まえてから業者と相談する方が良いでしょう。
・1kWあたり平均28.0万円程度
・家庭用の場合で一般的に多い3~5kWとして計算すると、相場は84万~140万円程度
蓄電池で後悔した
業者から蓄電池はあった方が便利だと聞いて、適当に一台セットしたけれど、実際うまく利用できてないし無くても良かったと後悔しています。
解決策:
蓄電池を選ぶ場合は、まずは、自宅の電気消費量と太陽光パネルの発電量に合わせた蓄電容量のものが必要となります。
他にも、日常的に使いたい家電と定格出力に応じた蓄電池であることや、単機能型かハイブリッド型か?保証内容は?など、用途に合わせて選ぶ基準が違ってきます。
蓄電池は、電気を貯めておいて災害時や夜間に利用できるため、適切な蓄電池を設置すれば、太陽光発電の効果をより高めることができるようになります。
まずは、蓄電池を必要とするライフスタイルであるか?必要であればどのくらいの蓄電容量が必要か?を考えて、予算に合わせて検討すると良いでしょう。
台風で太陽光パネルが飛んだ
台風で屋根材が一部破損して強風でパネルが飛んでしまい、撤去するための対応に追われて大変でした。たまたま隣家への被害まで及ばなかったのが不幸中の幸いです。
解決策:
台風による被害は、太陽光パネルが強風で破損したり飛ばされたり、架台が壊れたり、太陽光発電設備が水没したり、大雨によって施工箇所からの雨漏りが発生するなどがあります。
太陽光発電でトラブルとなった場合、保険に加入していれば自己負担額が減るというメリットがあります。
太陽光発電設備を選ぶ場合は、自然災害による補償を受けられるかどうか事前に確認しておくことをおすすめします。
太陽光パネルの設置は、台風による被害を広げないためにも、適切な設置業者を選んで、しっかり工事を行ってもらうことが重要です。
施工品質が良くても、自然災害の被害を受けてしまう場合もありますが、できるだけ万全な施工で太陽光パネルを固定しておくことは、台風対策にも繋がります。
※自然災害による補償を受けられる主な保険は、以下の種類があります。
反射光トラブルが起きた
太陽光パネルを設置後、パネルの反射光で近隣住宅の家の中まで照らすようになってしまい、近隣トラブルが起こっています。近隣住宅の室温が50度を超えるとして損害賠償とパネルの撤去を求められています。想定外のトラブルに困惑している状況です。
解決策:
太陽光パネルの反射光問題については、本来ならば、工事する前に設置業者が太陽光パネルの方角や傾斜を計算して、近隣トラブルにならないように設置するのが通常です。
今回のトラブルの場合、太陽光パネルの使用者の知識不足と、設置業者の経験不足などによって起こった失敗例となります。
太陽光発電でパネルを屋根に設置する際は、近隣住宅や障害物などを確認して、設置業者選びにも十分注意する必要があります。
発電効果がないので失敗した
太陽光発電を設置しても、思ったように発電量を得ることができず後悔しています。
シュミレーション通りに発電しないので、設置業者に問い合わせてもきちんと対応してもらえていません。
解決策:
太陽光パネルの設置条件(方角、傾斜、周辺の建物や障害物など)によって発電量が変動するため、設備を導入する前に発電量のシュミレーションをしてから工事を行うのが通常です。ただし、毎日の天気によって発電量が異なるケースもあります。
大幅にシュミレーション通りでない場合は、設置業者が適切な工事をしなかったということも考えられます。
設置後に、想定通りの発電量を得るためには、専門知識のある業者を選んで正しいシュミレーションを行うことをおすすめします。
セールストークに振り回されて導入してしまった
訪問販売で営業マンの話に乗せられて、太陽光発電を導入してしまったので後悔しています。設置した後も、未だによくわからない状態で、本当に購入して良かったのかどうか疑問です。
解決策:
太陽光発電の営業マンは、製品を売ることが目的であるため、設置後までサポートしてくれないケースがよくあります。
消費者側が太陽光発電に興味がある場合は、特にうまいセールストークに乗せられて契約してしまうこともありがちです。
太陽光発電を導入する際は、訪問販売1件のみで契約することは避けて、複数社より見積もりを取ってから比較検討することが必要です。
太陽光発電については悪質業者による被害も多発していますので、要注意です。
※訪問販売などセールスで注意するポイントを確認しておきましょう。
・工事費用が無料といわれる
・初期費用以外はかからない
・儲かる話をもちかける
・モニター商法で買わされる
・発電量シュミレーションはできない
・1つのメーカーだけを売る
・仮契約をさせらる
・蓄電池もセットで買わされる
太陽光発電で後悔しないためのポイント
太陽光発電で後悔した方のケースを踏まえて、これから導入する際に注意するポイントについてまとめておきましょう。
・太陽光発電を設置した後のことも考えておく
・適切な設置業者を選ぶ
太陽光発電の基本情報を知っておく
太陽光発電で後悔した方の共通することは、情報不足だったということがあります。
太陽光発電については、消費者によってあまり馴染のない設備であるため、業者任せにしてしまうケースもあります。悪徳業者に騙されないためにも、正しい情報をつかんでおくようにしましょう。
・維持費の相場(メンテナンス費)
・太陽光パネルの設置条件
・製品メーカーの比較
・発電量のシュミレーション
・施工前の屋根の点検
・設置業者選び
・売電価格の推移
・自宅の電気消費量
・補助金制度の利用
太陽光発電を設置した後のことも考えておく
太陽光発電は、設置した後のことも考えて長期的に利用できるようにしましょう。
太陽光発電を最適に利用するためには、設置後の維持管理が重要です。
・災害時の補償
・設備機器の寿命
・メーカー保証の内容
・近隣住宅への配慮
・売電価格の推移
適切な設置業者を選ぶ
太陽光発電をうまく利用し続けるためには、正しい施工を行う業者を選ぶことが必要です。
設置後のトラブルとして、屋根の雨漏りや災害による破損など、施工不良によるケースもあります。
・実績と信頼のある業者を選ぶ
・サポート体制を確認する
・保証制度を確認する
・工事費の相場を知る
・訪問販売は注意する
後悔していない人のケース
太陽光発電で後悔している方もいる一方、つけてよかったと満足している方もいらっしゃいます。
・蓄電池も設置しているので停電になっても安心できる
・売電収入と自家消費でうまく電気を賄っている
太陽光発電で後悔していない人の特徴は、売電収入だけに期待したり、蓄電池をつければ便利になるなど、大雑把なメリット重視ではなく、太陽光発電のメリットとデメリットをバランスよく理解していることです。
太陽光発電のメリット
太陽光発電で後悔しないためにも、実際に失敗した方のケースを踏まえてしっかり情報収集することをおすすめします。
では次に、太陽光発電のメリットについて確認しておきましょう。太陽光発電を設置する際は、メリットとデメリットを知って、ご自宅に合う導入方法を選ぶことをおすすめします。
太陽光発電は、設置する屋根や周辺環境の条件、天候、世帯状況やライフスタイルなどによってそれぞれ違ってきますので、ご自宅に最適な方法で検討すると良いでしょう。
・売電収入が増える
・非常時でも電気が使える
・夏は涼しく冬は暖かくなる
・エコキュートと併用して省エネになる
・蓄電池とセットでさらにお得になる
・長期的に利用できる
・電気代が安くなる
自家発電で電気を賄うことができるため、電力会社から購入する電気代の節約に繋がります。ご自宅の電気消費量と太陽光パネルで得られる発電量について確認しましょう。
・売電収入が増える
太陽光発電で使いきれなかった余剰電力を売って収入にすることができます。FIT制度(固定価格買取制度)を利用する際は、売電価格について確認しましょう。
・非常時でも電気を使える
太陽光発電と蓄電池をセットで利用すると、停電時に貯めておいた電力を有効活用することができます。停電時に使いたい家電などを想定して、必要な蓄電容量の蓄電池を導入しましょう。
・夏は涼しく冬は暖かくなる
屋根の上に太陽光パネルを設置するので、パネル下の室温が快適になる効果があります。太陽光発電を設置するとしないでは、部屋の温度差が2度〜5度くらい違ってきます。
・エコキュートと併用で省エネになる
給湯にガスを使わないため、オール電化システムに切り替えができるようになります。昼間は太陽光パネルで発電した電気を使い、夜間の電気料金が安いプランを使ってエコキュートでお湯を沸かすと光熱費を抑える効果があります。
・蓄電池とセットでさらにお得になる
発電した電気を蓄えられるので、災害時や停電時に非常用電源としても活用できます。太陽光発電システムを最適に利用したい場合は、蓄電池の併用がお得です。
・長期的に利用できる
太陽光パネルの寿命は30〜40年で、製品メーカーごとに15〜25年の長期保証が受けられるため、一度導入すれば長く利用することができます。太陽光発電の修理や故障が発生した場合も、保証内容の対象であれば無償で行うことができます。
まとめ
太陽光発電をこれから導入検討中の場合は、後悔した方のケースを踏まえて、どうしたらメリットに変えられるかを考えて行きましょう。
本記事では、後悔した方のケースを中心に解説してきましたが、一方では、太陽光発電を利用して満足している方もいらっしゃいます。
太陽光発電の問題点とメリットを両方知って、ご自宅のケースに当てはめて導入を計画していくことをおすすめします、