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【太陽光発電】3kWのパネルを設置する為に必要な面積や設置費用

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太陽光発電システムを導入する際は、自宅の屋根面積について調査されてから工事を始めるようになります。

自宅の屋根の面積によって、のせられるシステム容量が違ってきますので、導入前に調べて
適切な容量の太陽光パネルを選びましょう。

本記事では、太陽光パネルの容量の中でも、比較的小さい容量3KWを設置する際に必要な屋根の面積と設置費用について解説します。

加えて、3KWの太陽光発電で売電収入は得られるのか?または、自家消費型の方法についても合せて確認していきましょう。

3kW の太陽光発電を設置するのに必要な面積

住宅用の太陽光発電を設置する場合、一般的に多い容量は、3〜5KWです。
適切な容量については、世帯人数やライフスタイルによって違ってきますので、ご家庭の電気消費量が比較的少ない場合は、容量の少ない3KWで賄える場合もあります。

太陽光発電の容量は、設備規模によって制限があります。                 住宅用太陽光発電の場合は、10KW未満産業用太陽光発電の場合は、10KW以上です。     住宅用で実際に屋根にのせられる容量は、9.9KWまでになります。

したがって、太陽光パネルの容量3KWは、住宅用で設置できる機種の中でも小さいタイプとなります。

では、太陽光パネルの容量3KWを導入する際に、設置できる屋根の面積について、どれくらいのスペースが必要なのか?解説していきます。

太陽光パネルを設置する屋根の面積については、容量当たり7〜8倍で計算すると、おおよその目安がわかります。

※太陽光発電の容量と必要な面積の目安
容量 面積 容量 面積
3KW 22㎡ 7KW 45㎡
4KW 28㎡ 8KW 55㎡
5KW 36㎡ 9KW 64㎡
6KW 42㎡ 10KW 69㎡

ただし、この計算については、太陽光パネルを設置する屋根の形状やその他、設置条件によっても変ってきます。

  • 屋根の形状が「切妻屋根」や「片流れ屋根」の場合は、容量当たり7〜8倍で、複雑な「寄棟屋根」の場合は、別途、さらに計算する必要があります。
  • 屋根材によって、太陽光パネルの取り付け金具が違ってきます。取り付け金具のサイズによって、太陽光パネルの周りにスペースを確保する必要があります。
  • 太陽光パネル設置基準については、国でルールが設定されています。太陽光パネルの周りに300mmのスペースを確保する必要があります。

【太陽光発電】3kWの設置費用

容量3kWの太陽光パネルの設置費用について解説していきます。

太陽光発電の設置費用は、1kWあたり平均26.1万円です。容量3KWの場合、およそ78.3万円になります。

3kW 4kW 5kW 6kW
78.3万円 104.4万円 130.5万円 156.6万円
7kW 8kW 9kW 10kW
182.7万円 208.8万円 234.9万円 261万円

では、3kWの太陽光発電に設置可能な蓄電池の価格についても確認しておきましょう。

太陽光発電システムは、蓄電池と併用するとさらに有効活用することができます。

蓄電池を併用すると、太陽光発電で発電した電気を貯めておいて夜に使うことができて、停電時の電源確保にもなるので災害時の安全対策にもなります。

また、3kWの太陽光発電に最適な蓄電容量は、5kWh以下くらいが目安にすると良いでしょう。

蓄電池の価格相場については以下の通りです。

  • 蓄電池の本体価格:容量1kWhあたり15〜21万円程度 (蓄電池+工事費込み)
  • 蓄電池の容量4~7kWh90~160万円程度
  • 工事費:工事費の目安としては20万円〜35万円程度と考えておくと良いでしょう。
  • 保証費:製品メーカーごとに設定が異なるため事前に確認しましょう。

また、蓄電池の種類によって価格も異なります。

  • 単機能型蓄電池70万円〜265万円程度
  • ハイブリッド型蓄電池100万円〜270万円程度

工事費については、依頼する設置業者によって変わってきますので、複数社から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。

工事費の目安としては20万円〜35万円程度と考えておくと良いでしょう。

【太陽光発電】少ない?3kWの1日の発電量は?

太陽光発電3KWは、比較的少ない容量となります。では、3kWで1日に実際にどれくらいの発電量が得られるのか?解説していきます。

3kWの太陽光発電の発電量は、年間で約30000kWhです。1日当たりの発電量は、8.2kWhの計算になります。

  • 3000kWh ÷ 365日 =8.2kWh

3kWの太陽光発電の想定年間発電量については、以下の式で計算できます。

  • 年間想定発電量/kWh/年=                                              平均日射量×損失係数(73%程度)×システム容量kW×365日÷1

なお、発電量は、太陽光発電の設置環境や季節や天気、時間帯や地域性によっても変動します。 あくまでも導入前の目安として参考にしてください。

もし、太陽光発電の容量3KWで検討する際は、以下の発電量に関わる要素についても合わせて確認しましょう。

発電量に影響する要素について確認する

太陽光発電の発電量は、シュミレーション通りに行かない場合もあります。シュミレーションでは適切な太陽光パネルの’容量を選んでも、以下の要因で発電量が変動する場合もあります。

発電量に関わる日射量の変動は、以下のポイントによって変わってきます。

  • 地域
  • 月別
  • 時間帯
  • 天候
  • 自然環境
  • 太陽光パネルの汚れ
  • 寿命

地域

日射量が多い地域については、山梨県、長野県、徳島県、静岡県で、発電量が多くなっています。一方、青森県、秋田県は、日射量が少ない地域です。

傾向として、雨の多い太平洋側よりも内陸の方が日射量があり発電量は多くなっています。
また、本州の南の地域の方が気温が高く、日射量による影響もあるため、太陽光発電に向いている地域とも言えます。

月別

月別の平均発電量については、梅雨シーズンの6月を除く3月〜8月でが多くなる期間です。
台風シーズンの9月は発電量が低下する傾向です。

日差しの強い夏は、太陽光パネルの温度が25℃より高くなると発電量は低下します。

地域によっても異なりますが、関東では夏よりも春先5月から初夏にかけての方が多く発電する傾向です。

一方、積雪地方でも発電量については、冬の低温に強い太陽光パネルで温度が-40℃以上あれば稼働する機種もありますので、雪が多く降る地域だから太陽光発電は向いていないということも一概には言えません。

時間帯

晴れた日には正午をピークに左右対称の山を描くように発電量は変動します。

日照時間の長い夏であれば、早朝5時〜6時ごろから発電し始めます。日照時間の短くなる冬場は朝の7時〜午後の5時ごろまで発電するようになります。

およそ11時〜13時の間に1日の4割を発電するようになり、日の入りに向けてまた徐々に発電量が減っていくサイクルになっています。

天候

晴れの日が一番発電量が多く、日の出から日没まで一日中晴れていれば最も発電効率が高くなります。
曇りの日でも発電量はありますが、晴れの日よりも発電量は半分くらいになり、雨の日は、4分の1以下程度の発電量になります。

自然環境

積雪による発電量への影響については、短期間の降雪の場合は、発電量を得ることができます。 ただし、太陽光パネル上に雪が降り積もってしまうと、パネルに汚れが付着した場合と同じように発電効率が低下します。

積雪による被害を抑える方法としては、太陽光パネルの角度を最低でも15度以上に傾けて設置すると、自然に積もった雪が落下するので雪対策に効果的です。

また、積雪地域での太陽光発電システムの設置は、雪の重みによる太陽光パネルの破損や架台の倒壊、屋根のゆがみなどのリスクを踏まえて、積雪耐性のある太陽光発電設備を選ぶことをおすすめします。

太陽光パネルの汚れ

太陽光発電パネルに汚れがつくと、発電量の低下に繋がります。

鳥の糞や埃、落ちにくい汚れは、屋根上の掃除を定期的に行うことが必要です。ガラスの破損やパネル内部の劣化、雨水の浸水などにも要注意です。

また、野立て設置する場合は、定期的に除草作業が必要となります。

寿命

太陽光パネルの法定耐用年数17年期待寿命20年〜30年とされています。

太陽光パネルメーカー各社には、出力保証が付いており、保証期間20年〜25年が一般的です。 太陽光発電パネルは、利用期間が長くなれば劣化して品質が低下します。

利用してから10年間で2.7%、20年間で5.4%、30年間で8.1%発電量が低下すると言われています。
太陽光パネルの劣化は、設置した地域や天候、利用状況などによって消耗する年数が変わってきます。
特に台風の多い地域や積雪の多い場所では、太陽光パネルの経年劣化に耐えるようなメーカー製品を選ぶことをおすすめします。

3kWの太陽光発電でどの程度の売電収入を得られる?

太陽光発電を導入する場合、電気代が安くなるのか?売電収入は得られるのか?気になるところですね。実際、導入してから費用対効果があるのか、事前に確認してから設置することをおすすめします。

では、容量3kWの太陽光発電の場合、売電収入のメリットが得られるのか?シミュレーションをしてみましょう。

住宅用太陽光発電の平均年間発電量は、1kWにつき1000kWhです。

容量3kWの太陽光発電で、年間発電量は平均3,000kWhになります。

経済産業省のデータによりますと、売電される割合は平均68.8%となっています。この数値を基に計算すると、年間にして約2,064kWhが売電にまわされることになり、売電収入は、3万3024円になります。

※売電価格16円で計算した場合
  • 年間売電量2,064kWh × 売電価格16円 = 年間売電収入3万3,024円

以上の計算は、あくまで概算のデータを基にシュミレーションをしているため、実際に太陽光発電を導入する際は、各家庭の条件や気象状況など他、影響する要素があることを踏まえて検討してください。

3kWなら売電せずに自家消費するという手も!

太陽光発電3KWの場合、容量の大きい機種よりも得られる発電量が少ないので、売電するよりも 自家消費型で利用した方が、メリットが得やすいのでおすすめです。

もし、売電したい場合には、買取価格の推移について確認しておく必要があります。

太陽光発電で作った電気は、「固定価格買取制度/FIT制度」によって、契約した単価で10年間買い取ってもらえます。2023年度の買取価格は、10kW未満で「16円」です。  この買取価格は年々下がっていきますので、契約時の単価で計算して元が取れるのか?確認することをおすすめします。

また、売電収入の他に、電気料金の値上がりや、太陽光発電の導入費用も安くなってることもありますので、総合的に検討されると良いでしょう。

もし、容量3KWの太陽光発電で検討されている場合、売電価格よりも電気代の方が高くなるのであれば、売電よりも自家消費型で利用した方がおすすめです。

太陽光発電システムを選ぶ際は、まずは自家消費できる容量の太陽光発電を設置するのが最も効果的だと言えるでしょう。

自家消費型のメリットとデメリット

では、自家消費型で太陽光発電を利用した場合のメリットとデメリットについて解説していきます。

自家消費型のメリット

  • 電気代が安くなる
  • 非常時に対応できる
  • 省エネ対策になる
  • 補助金制度が利用できる

電気代が安くなる

太陽光発電システムで発電した電気を自家消費できれば、電気代の節約になります。

エネルギー価格が世界的に高騰していることを踏まえると、電気代の値上がり対策として自家消費型が効果的な方法となります。

非常時に対応できる

太陽光発電システムに蓄電池を併用すると、発電できない悪天候や夜間、非常時に停電となった場合、電源を確保できます。

非常時には、さらに二次災害に拡大しないように、電気を使える環境を確保しておくと安心です。

省エネ対策になる

自家消費型に切り替えることで、再生可能なエネルギーを利用した環境づくりに貢献することができます。2050年カーボンニュートラルの実現に向けた国の方針により、CO2削減の取り組みが求められています。

現在、利用している化石燃料による火力発電は、1kWhあたり約690gのCO2を排出しています。そこで、太陽光発電システムを導入すれば、CO2排出量は1kWhあたり17〜48gと大幅に削減することができるようになります。

補助金制度が利用できる

太陽光発電システムを導入する際は、高額な費用がかかるため、補助金制度を利用すると初期費用を抑えることができます。

自治体が個人向けの補助金制度を提供していますので、制度条件と太陽光発電を設置する状況を照らし合わせて、適用する補助金制度に申請すると良いでしょう。

自家消費のデメリット

  • 設置スペースが必要になる
  • メンテナンス費用が必要になる

設置スペースが必要になる

太陽光発電システムを導入する際は、各種設備機器のための設置スペースを確保することが必要です。ただし、容量小さめの3KWであれば、設置スペースについては、あまり問題にならないでしょう。
また、パワーコンディショナーの設置場所については、温度や湿度などによる劣化や、メンテナンス業者が作業できるスペース等を考慮して決めると良いでしょう。
蓄電池の設置場所は、適切な温度で結露しない風通しの良い場所がおすすめです。

各種、設備機器の設置については、場所の面積以外に設置する条件についても考慮するようにしましょう。

メンテナンス費用が必要になる

一般住宅用の太陽光発電10kW未満は、メンテナンス義務化が必要となります。容量が’小さくても必ずメンテナンスを行いましょう。

「固定価格買取制度/FIT制度」を利用する際は、住宅用太陽光発電でも法律により、メンテナンスが義務化となっています。太陽光発電は、長期的に運用して費用対効果のあるシステムなので、保守管理が重要です。

毎日の発電量を一定に確保するためには点検や掃除などが必要となり、定期メンテナンスを行う際は、4年に1回が推奨されています。

なお、メンテナンスの発注については、危険な作業も兼ねるため専門業者に依頼することをおすすめします。

まとめ

太陽光発電を導入する際は、住宅用の場合は、3〜5KWが主流です。比較的少ない容量3KWの太陽光パネルは、あまり電気消費量の少ないご家庭や、売電をせずに自家消費型で利用する場合におすすめです。

太陽光発電システムを選ぶ際は、必要な容量の太陽光パネルが、屋根にのせることができるかどうか?屋根面積について導入前に調査することが必要です。
容量3KWであれば、初期費用を抑えることができて、屋根面積およそ22㎡程度で設置することが可能です。
必要な発電量が得られるか確認して検討すると良いでしょう。

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