新築に欲しい設備「ビルトイン食洗機」種類・メーカー・取付方法・費用まとめ

この記事は約10分で読めます。

面倒な食器洗いを自動化し、家事の負担を減らしてくれるビルトイン食洗機。

「ぜひ新築のキッチンに取り付けたい!」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

せっかくビルトイン洗浄機を取り付けるなら、さまざまな知識を得た上でご自宅のキッチンにぴったりの一台を見つけたいですよね。

今回は、ビルトイン食洗機の種類やメーカー、取り付け方法、費用など、導入前に知っておきたい基礎知識についてまとめてお伝えしていきたいと思います。

以下でご紹介するポイントを参考に、ビルトイン食洗機選びを進めていきましょう。

ビルトイン食洗機とは

ビルトイン食洗機の導入を検討するにあたり、まず気になるのが「どのような設備なのか?」「どんな種類があるのか?」というところではないでしょうか。

はじめに、ビルトイン食洗機の概要からチェックしていきましょう。

ビルトイン食洗機の仕組み

専用洗剤を入れてスイッチを押すだけで、洗い〜乾燥まで完結するビルトイン食洗機。

ヒーターであたためられた温水がポンプを通り、ノズルを通して噴射され、食器を洗うという仕組みになっています。

手で洗うよりも食器がピカピカになる!と評判のビルトイン食洗機ですが、それには洗剤・高温・水流この3つの要素が関係しています。

  • 洗剤:手洗い用よりも強い成分の洗剤で洗浄効果を高める
  • 高温:60〜80℃と高温のお湯で油汚れを落とす
  • 水流:強い水流による摩擦で汚れをはがす

この3つの力が組み合わさることで、手洗いよりも綺麗な洗い上がりが実現するのです。

製品によっては、自動で食器の量や汚れを検知し、水圧や水量を自動で調節する機能が搭載されているものもあります。

ビルトイン食洗機の種類

ビルトイン食洗機の種類は、以下2つのポイントで分別することができます。

本体の深さ

  • 深型
    深さがある。二段にわけて食器を入れることができ、鍋などの大物も一気に洗える。
    人数の多いご家庭や、来客の多いご家庭におすすめ。
  • 浅型
    深さがない。基本的に一段のみで、容量は小さめ。人数の少ないご家庭や、システムキッチンの収納を広く使いたい方におすすめ。

扉の開き方

  • フロントオープンタイプ
    扉を前に倒して開く。カゴごと前に出てくる構造のため、出し入れがスムーズ。
    海外では主流だが、国内メーカーでの取り扱いは限られており選択肢が少ない。
  • スライドオープンタイプ
    扉をスライドさせて開く。庫内容積は小さめで、食器を入れる際にはややコツがいる。
    国内メーカーの製品はこちらが主流で選択肢も多い。

どれを買えばいいのか迷ってしまうビルトイン食洗機ですが、それぞれ違うのはメーカーや細かいスペックであって、基本的な構造はそれほど大きく変わりません。

ビルトイン食洗機を検討する際は、まず「本体の深さ」と「扉の開き方」を決めてしまいましょう!

ビルトイン食洗機の必要性とメリット

ビルトイン食洗機を検討する中で、「そもそもこれは本当に必要な設備なのか?」という疑問が出てくるかと思います。

ビルトイン食洗機は決して安い買い物ではないため、「比較的リーズナブルな卓上型食洗機や、今まで通り手洗いでも良いのでは?」と迷っている方もいるかもしれませんね。

ビルトイン食洗機のメリットとデメリットを把握し、ご自宅に必要かどうか考えてみましょう。

ビルトイン食洗機のメリット

  • 楽な姿勢で食器をセットすることができ、キッチン内での動線がスムーズになる。
  • システムキッチンと一体型のためスペースに無駄がなく、見た目もスタイリッシュ。
  • 食器、鍋、フライパンなどが綺麗に洗え、家事の負担が減る。
  • 振動が伝わりにくく、運転中の動作音は図書館並みに静か。
  • 時間の節約になり、家族団欒の時間が増える。

ビルトイン食洗機のデメリット

  • システムキッチンの収納スペースが小さくなる。
  • 卓上型の食洗機に比べ、本体代&工事費などの導入コストが高めになる。
  • 食器の入れ方によっては汚れが残り、手洗いし直す必要がある。
  • 日頃からこまめにメンテナンスをしていないと、悪臭や故障の原因になる。

メリット&デメリットがわかったところで、次にご紹介するのはビルトイン食洗機の有名メーカーです。

国内&海外で特にシェアが大きいメーカーは、以下の4社です。

  • パナソニック:国内最大手の食洗機メーカー。多機能でありながら価格は抑えられている。
  • リンナイ:業界2位。国内では唯一フロントオープンタイプの取り扱いがある。
  • ミーレ:ドイツのメーカー。国内メーカーよりも容量が大きく、デザイン性に優れている。
  • 三菱:コストパフォーマンスが高い。機能はいたってシンプルだが実用性は高い。

メーカー以外にも、「システムキッチンのどこに取り付けるか」、「キッチンの形状的にフロントオープンとスライドオープンならどちらが良いか」…など、実際にビルトイン食洗機を使う状況をシミュレーションしてみるとよりイメージしやすいかもしれません。

なお、導入後は使い方についても注意が必要です。ビルトイン食洗機を長く使い続けるためには日頃のメンテナンスが欠かせません。

残菜フィルターや汚れやすい場所の掃除、定期的な庫内の洗浄など、こまめにお手入れをしてビルトイン食洗機の寿命を延ばしましょう。

おすすめのビルトイン食洗機ランキング「国内&海外」メーカー

「ビルトイン食洗機を取り扱っているメーカーで、特にどの製品が人気なのかを知りたい!」という方も多いかと思います。

最新版の国内&海外のおすすめビルトイン食洗機を簡単にご紹介していきますので、詳しいスペックが気になる方はぜひ関連記事をチェックしてみてください。

  • 8位:リンナイ RSW-404LP
    重曹での洗浄に対応している珍しい食洗機。容量の小ささがネック。エコ思考のご家庭におすすめ。
  • 7位:ミーレ G 6994 SCVi K2O
    一度に12人分の食器が洗えるほどの大容量ながら、使用水量は少なめ。価格に見合ったスペックの高さ。
  • 6位:ミーレ G 6762 SCVI
    7位の製品のひとつ下のランクだが、容量は同じ。材質などにこだわりがなければ価格の低いこちらがおすすめ。
  • 5位:三菱 EW-45H1SM/EW-45H1S
    ビルトイン食洗機の中でも群を抜いて運転音が静かと評判。容量よりも静かさを重視したいというご家庭におすすめ。
  • 4位:パナソニック NP-45KD8W
    最新機能が搭載されたフルスペック食洗機。機能性だけでなくデザイン性にも優れている。洗練されたキッチンをつくりたいという方に。
  • 3位:リンナイ RKW-404A
    価格が4万円を切るコスパ最強の一台。こだわりがなく、「最低限の機能が搭載されていて、自動で食器が洗えれば良い」という方におすすめ。
  • 2位:リンナイ RSW-F402C
    容量の大きさが人気のフロントオープンタイプ。一度に約8人分の食器が洗える。家族が多い&大物も一気に洗いたいという方におすすめ。
  • 1位:パナソニック NP-45MD8W/S
    スペックと価格のバランスが良い人気の一台。一度に約6人分の食器が洗える。間違いのない食洗機を選びたい!という方はこちらをチェック!

ここでご紹介したビルトイン食洗機はすべて深型です。

ビルトイン食洗機の深型は容量が大きく使い勝手が良い、という特徴も購入時の参考にしてみてくださいね。

その他ビルトイン食洗機を取り扱うメーカー

上記でご紹介した以外のメーカーでも、ビルトイン食洗機の取り扱いがあります。

クリナップ

クリーニングサービスや、キッチン周りの機器を取り扱っているメーカー。

5〜7人分まで、家族の人数に合わせて容量を選ぶことができる。

センサーによって食器の量や汚れを検知し、水と電気を節約する「省エネナビ機能」&少ない水でも洗浄効果が高い「プラネットアーム洗浄機能」が人気。

リクシル

建築材料・住宅設備機器業界最大手のメーカー。

新築の際、他の設備とあわせて食洗機までリクシルで揃える人も多い。

パナソニック・三菱・リンナイと、国内有名メーカーのビルトイン食洗機をすべて取り扱っている。

toto

キッチン、トイレ、浴室など水回りに特化した住宅機器メーカー。ショールームの数も多いため、実物を見てから決めたいという方におすすめ。

パナソニックやリンナイのビルトイン食洗機を取り扱っている。

ノーリツ

給湯器、温水暖房機器、キッチン機器を製造販売しているメーカー。スライドオープンタイプのビルトイン食洗機に特化している。

ショールームが複数あるため、実物を見てから購入することも可能。パナソニックや三菱のビルトイン食洗機を取り扱っている。

ホシザキ

業務用の厨房機器を製造・販売しているメーカー。以前は家庭用ビルトイン食洗機の取り扱いがあったものの、現在は業務用食洗機のみの取り扱いとなっている。

タカラ

シンク下にビルトイン食洗機を取り付けられる唯一のハウスメーカー。

システムキッチンのオプションとしてビルトイン食洗機が取り付けられる。

食器を移動させるときに水が垂れるのが気になる…という方におすすめ。三菱のビルトイン食洗機を取り扱っている。

 

上記でご紹介したようにメーカーは数あれど、取り扱っているビルトイン食洗機は一律で大手の製品だったりします。

型番をチェックして「製造元のメーカーはどこなのか」に注目すると選びやすいですよ!

ビルトイン食洗機の取り付け方法&費用

ビルトイン食洗機の取り付け方法は、自分で取り付ける方法と、業者に依頼して取り付けてもらう方法の2種類があります。

それぞれの施工の流れや費用をチェックしていきましょう。

自分で取り付ける場合

キッチンボードを撤去し、土台を配置し、水道の配管を分岐させ、ビルトイン食洗機を設置し、配管とつないで完成…という手順になりますが、これは非常に難しい作業です。

経験のある方なら可能かもしれませんが、思わぬ事故につながる可能性もあるため、ビルトイン食洗機のDIYは基本的に推奨されていません

DIYをする場合にかかる費用は、下記の通りです。

  • 分岐水栓:3,000~18,000円
  • モーターレンチ:1,500~3,000円
  • ドライバーセット:500~2,000円

ご覧のとおりたしかにリーズナブルではありますが、おすすめは次にご紹介する業者へ依頼する方法です。

業者に依頼する場合

ビルトイン食洗機の取り付けを業者に依頼する場合にかかる費用は以下の通りです。

  • 基本工事費:30,000円〜
  • キャビネット撤去:3,000〜15,000円
  • 給水排水分岐工事:15,000円〜
  • 電気工事(コンセントを増設する場合):10,000円〜

DIYに比べ費用は高くなりますが、近くにコンセントがなかったり、キャビネットの大きさが合わなかったりする場合は追加で工事が必要になりますので、やはりプロにお願いした方が安心でしょう。

ビルトイン食洗機の取り付けに対応しているのは、家電量販店、リフォーム業者、水道工事業者、購入したメーカーの提携業者など。

業者を探す際は、以下のポイントに気をつけることで間違いのない業者選びができるでしょう。

業者選びのポイント

  • 工事の施工実績の豊富さ
  • 指定給水装置工事事業者(各市町村の水道局の指定を受けた業者)である
  • 給水装置工事の関連資格所有
  • 商品保証・施工不良があった際の工事保証がある

安心して施工を任せられる業者を選んで、ビルトイン食洗機を綺麗に取り付けてもらいましょう!

まとめ

ビルトイン食洗機の種類やメーカー、取り付け方法、費用についてまとめてご紹介してきました。

最初は導入を迷っていたご家庭でも、いざビルトイン食洗機をむかえてみると「やっぱり導入してよかった!」と満足するパターンが多いようです。

ビルトイン食洗機は家事の負担を軽減し、家族の団欒の時間を増やしてくれる強力な味方です。

使い勝手やデザイン性、価格などさまざまな面からビルトイン食洗機を選定して、ご自宅にぴったりの一台を導入してくださいね。