新築一戸建てを建てる際にブラケット照明を使う場合、設置する高さに注意しましょう。
新築分譲住宅や建売住宅ではアンティーク調の器具などおしゃれなデザインの照明が人気です。
素材や電球の色によって大きく印象が変わることもあります。
新築で考えておきたいブラケット照明とは
照明器具には様々な種類があり、それぞれ適した場所や用途、明るさや見た目などが違います。
おしゃれだと思って選んだ照明器具が使いにくかったということもよくあるので、長く使うことを考えて選ばないといけません。
照明についてよくわからないからプロに任せてしまうという人も多いですが、ハウスメーカーによって機能性重視の場合とデザイン性重視の場合があります。
機能性を重視していれば問題ありませんが、中にはとりあえず見た目を良くして売れてしまえばこっちのもの、というメーカーもあります。
注文住宅の場合は普段の生活や動線、日当たりといった要素を考慮するのはもちろん、建売住宅も建てているメーカーであれば、似たようなタイプのものを内見させてもらうと安心です。
新築分譲住宅や建売住宅の場合、内見は昼間だけでなく夕方や天気の悪い日など、色々な条件で複数回行うようにしましょう。
新築分譲住宅や建売住宅などで一般的に取り付けられているブラケット照明は、シンプルなものがほとんどです。
玄関や廊下、階段などに取り付けられていることが多いです。
ブラケット照明は壁に取り付ける照明で、間隔を空けて複数設置することもあります。
階段など高さがある場所や廊下など範囲が広い場所は1つの照明だと支障が出ることもありますが、ブラケット照明を2つ設置して解決していることもあります。
注文住宅で新築一戸建てを建てる時には、色々な目的にブラケット照明を使うことができます。
通常ハウスメーカーでは照明などの設備を標準とオプションに分けています。
費用が高くなるカバーや特殊な照明を選ぶとオプション料金が必要ですが、ただブラケット照明を使いたいだけであれば標準から選べる場合がほとんどです。
ただしブラケットになる分設置する数を増やしたいという場合は、工事費を含めて追加料金になります。
そのかわり自由度はかなり高くなり、ダウンライトと組み合わせて使ったり、ブラケットを間接照明として使うなどアイディア次第で無限の可能性があります。
標準やオプションに気に入るものがなくても、自分で探して気に入ったものがあれば持ち込みも可能です。
建売住宅の場合でも、カバーを付け替えるだけなら可能な場合もあります。
注文住宅の場合、取り付けもしてもらえることが多いので、早めに探して配線関連の打ち合わせまでに候補を出して話を通しておきましょう。
後からだとサイズが合わなかったり、付けたい位置に付けられないなどのトラブルになることもあります。
新築の場合はどんな器具が必要?
新築の住宅では、様々な場所に照明器具が必要になります。
好きなものというのはもちろんですが、用途に合わせて適した照明器具を使うのがポイントです。
普通の新築分譲住宅や建売住宅ではリビングの照明にブラケットが使われていることはあまりありません。
これはリビングにはブラケット照明が適しているとは言い難いからです。
リビングというのは住居の中でも中心になる部分で、広さがあり人や物も多いのが普通です。
そのためある程度強い光が必要になるだけでなく、光を遮る障害物も多くなります。
リビングによく使われるシーリングライトやペンダントライトは部屋の中心に近い高い位置から部屋全体を照らすことができますが、壁に取り付けるブラケット照明の場合は部屋の反対側まで光が届かなかったり、家具の配置によって影ができてしまうこともあります。
しかしリビングにはブラケット照明が使えないというわけではありません。
デメリットを理解した上でうまく使えれば問題ありません。
例えば日当たりの問題で部屋の一部だけ昼間でも暗いという場合、そのために照明を点けてしまうのはもったいないです。
そこで暗い部分だけを照らす目的でブラケット照明を使うこともできます。
ブラケットには壁とL字につながっている電球が下を向いたものが多いですが、このような用途には壁に直接設置して壁自体を照らすタイプのものを使うのがおすすめです。
壁を照らせるブラケット照明は間接照明としても使えるので、部屋をおしゃれに見せることもできます。
最近の住居で一番ブラケットが使われているのは、寝室かもしれません。
ベッドの枕元に細長いバーのような形状をしたブラケットを設置してある部屋を見たことがある人は少なくないでしょう。
枕元にこのタイプのブラケット照明を付ける場合、よく検討することをおすすめします。
ブラケットは使わなくなった、読書灯代わりに使えるかと思ったら本を読むには十分な明るさがなかった、寝転がった時に直接光が見えて眩しいなど思っていたのと違うというケースもあるようです。
バーのような形状のブラケット照明は廊下や階段に使うこともあり、見た目がすっきりして邪魔になることもありません。
実物を見たり設置場所をきちんと確認してからであれば、寝室や廊下で問題なく使えます。
玄関や廊下や階段に使うブラケット照明は、基本的にどのようなタイプでも問題ありません。
一般的なシェードの付いたタイプやカバーごと壁に設置するタイプ、間接照明として壁や天井を広く照らすタイプなどがありますが、雰囲気や用途に合わせて好きなものを選んで問題ありません。
シェードが付いているタイプはデザインのバリエーションが豊富なので、見た目にこだわりたい場合におすすめです。
新築の場合どの場所にどのくらいの高さで取り付ける?
天井に設置知るシーリングライトとは違い、ブラケットの場合は壁に設置するため高さを変えることができます。
そのため照明を設置する場所によって、適した高さに設置するようにしないといけません。
リビング照明としてブラケットを使う場合は、なるべく天井の近くに設置するのがおすすめです。
リビングは広く家具や荷物、人など照明を遮る要因が多いからです。
低い位置に取り付けてしまうと、影になって十分に照らされない部分が増えてしまいます。
そのためシーリングライトやダウンライトなど天井に設置する照明が多く使われますが、付ける位置や使い方に工夫すればブラケットでも大丈夫です。
またシーリングライトやダウンライトなどの天井照明を設置する場合でも、部屋の中で特に明るくしたい部分にブラケットを使うのも良いでしょう。
寝室にブラケットを使う場合、主に枕元に設置することになります。
その場合ベッドの高さが重要になります。
ブラケットを設置した壁にベッドをくっつけて使う場合、ブラケットが低い位置にあるとベッドとぶつかってしまいます。
ヘッドボードがあるベッドの場合は、ヘッドボードにぶつからないようベッドの寸法を測っておきましょう。
ヘッドボードがないベッドを使っている場合でも将来ベッドを買い替える可能性を考慮して、一般的なベッドのサイズを確認しておきましょう。
ブラケットを読書灯など手元を照らす目的で使いたい場合、高くしすぎてしまうと十分な明るさが確保できません。
ショールームや新築分譲住宅など、実物を見てどのくらいの高さがいいか確かめるのがおすすめです。
いくら明るくしたいからと光量の高い電球を使ってしまうと眩しくなりすぎてしまうので、高さでうまく調節しましょう。
玄関の照明の高さを決める時には、土間部分ではなく上り框を基準にしましょう。
照明の位置が低すぎると、上り框を上がった時に近すぎて邪魔になったり、眩しく感じてしまいます。
そのため上り框に立った状態で適切な位置を確かめましょう。
人感センサーを設置する場合は上り框と土間のどちらに立っても反応するようにしなければいけませんが、廊下や階段を通った時にまで反応しないように向きを調整しましょう。
廊下や階段に取り付ける照明は、歩く人の目線より上げるか下げるとちょうど良くなります。
目線の高さより上にするのであれば天井に近い位置に設置しますが、階段に折り返しがあったりして1つでは不十分な場合は2つ設置することもあります。
階段に2つ以上の照明を設置する場合には、段差からの高さを基準にして場所ごとに高さを変えるのがおすすめです。
目線より下に設置する場合は、足元を照らす照明になります。
壁や床を照らして間接照明にすることでおしゃれになるだけでなく、眩しくないので深夜でも目が冴えてしまうこともなく、足元はしっかりと見えるので安全です。
おしゃれなアンティーク調のブラケット照明
リビングや階段などを落ち着いた雰囲気にしたいのであれば、ブラケット照明のデザインをアンティーク調のものにするのがおすすめです。
ハウスメーカーが標準やオプションとして用意しているものの中にアンティーク調の照明がある場合もありますが、気に入ったデザインのものがなければ持ち込みが可能かどうか確認してみましょう。
持ち込みの場合取り付けまでやってもらえる場合もあれば、ブラケットを取り付ける部分の工事のみで取り付けは自分でやらなければいけない場合もあります。
持ち込みの場合は取り付け費用などが別にかかる場合もあるので、ハウスメーカーとしっかり打ち合わせをすることをおすすめします。
アンティーク調のブラケット照明は、金属のフレームとガラスのシェードやカバーでできているものが多いです。
シャンデリアや燭台などをモチーフにしたものが人気で、1つあるだけでクラシックな雰囲気になります。
一言にアンティーク調と言っても、デザインによってかなり印象が変わります。
装飾の少ないシンプルなデザインはどの部屋にも合わせやすいですし、フレーム部分に装飾のあるものや2灯タイプはゴージャスな印象になります。
特にシャンデリアのようなデザインは目を引くので、リビングに使うと部屋の中心になってくれます。
アンティーク調の照明には、シェードやカバーがないものもあります。
フレームだけで電球がむき出しになっていたり、燭台を模したものは雫型の電球がそのままろうそくの炎部分を表現していることが多いです。
そのようなタイプは電球の色も重要です。
昼白色や昼光色だと照明の雰囲気に合わないだけでなく、眩しく感じやすくなるため電球色の電球を使うのがおすすめです。
電球色でもLEDだと光が強くなりすぎることもあるので、少し暗めにしたり光が拡散するように工夫をするとより雰囲気が出せます。
シェードやカバーがあるタイプは、金属製のもの、ガラスなどの透明なもの、半透明なものなどがありますが、それぞれ電球によって見た目が全く変わります。
全体的にアンティーク調の照明には電球色が合いますが、白や黄色っぽい半透明なシェードの場合、昼光色の電球でも柔らかい印象になり、炎を使った昔のランプのような雰囲気を出すことができます。
金属製のシェードは光が拡散しにくいので、同じく光が拡散しにくいLED電球を使うと特定の場所や向きだけを明るく照らすこともできます。
デザインや電球の選び方でかなり印象が変わってしまうので、色々試してぴったりなものを選びましょう。
その他のセンスが光るブラケット照明のデザイン
アンティーク調のブラケット照明はおしゃれですが、家の雰囲気と合わないという場合もあります。
アンティーク調のデザインや素材にこだわらず、その他のデザインも検討してみましょう。
似たようなデザインでも素材や質感が違うだけで全く違う印象になることもあります。
例えばアンティーク調の照明器具はフレームに金属が使われているものが多いですが、金属の色は黒っぽいものや真鍮のようなゴールド系がほとんどです。
しかし同じようなデザインでも、シルバー系を選ぶと近代的な印象になります。
シルバー系のメタリックなデザインの照明だと、電球の色も電球色よりも昼光色や昼白色の方が合うようになります。
シルバー以外にも白やブラウンなど、色による印象の違いは大きいので、色違いがあれば検討してみましょう。
色だけでなく、素材を変えるのも一つの手段です。アンティーク調の照明は金属やガラスを使ったものが多いですが、ブラケット照明には木材や瀬戸物を使った変わったものもあります。
シンプルなデザインであっても珍しい素材を使っているだけでおしゃれに見えますし、アンティーク調の照明がマッチしにくい和風なインテリアにも合わせることができます。
また同じガラスであっても、ステンドグラスのようなモザイクガラスや、色付きのすりガラスなどを選ぶとまた違った印象になります。
シャンデリア風のブラケットでは派手になりすぎてしまうという場合には、少しだけデザインを変えるだけでしっくりくることもあります。
シェードの部分が花弁のようなデザインになっているものです。
ブラケット照明の場合、壁につながっている部分がちょうど花の茎のようにも見えるので、その部分に手を加えると雰囲気が少し変わります。
最初から装飾が付いているデザインのものもありますが、造花やドライフラワーなどを使って装飾すると、よくある照明ではなくセンスの光る照明という印象を与えられます。
照明部分だけでなく部屋の中に同じ造花やドライフラワーを使った小物などを置くことで、統一感を出すことも可能です。
最近の注文住宅では標準で柄付きの壁紙を選べることもあるので、壁紙やカーテンなどを花柄にするなどのさりげない工夫もおすすめです。
シンプルなデザインの方が模様替えや趣味の変化などにも対応しやすいため、照明自体に固執するよりも照明を活かせるアレンジやインテリアの工夫にこだわった方が、後々のことも考えると良いかもしれません。