新築一戸建てには、人感センサー付きの階段照明がおすすめです。
新築分譲住宅や建売住宅でも後から取り付けることが可能です。
設置位置を工夫したり、ブラケットやペンダントライトを使って、機能的でおしゃれな階段を演出しましょう。
新築で忘れがちな階段照明
新築一戸建てを建てる時には、間取りや設備の配置など、たくさんのことを決めなくてはいけません。
だんだん自分たちでもわからなくなってきて、設計士さんに任せてしまうということも多いです。
新築分譲住宅や建売住宅を購入する際も、おしゃれなリビングや使いやすいキッチンにばかり注目してしまい、住んでみると不満が出てくるということもあります。
特に忘れてしまいがちなのが階段です。
新築一戸建てではほとんどの家に階段があります。
特別な場所ではないので、リビング階段を希望している人でもなければあまり重視はしません。
特にスイッチの位置などの細かな部分をチェックし忘れて不便になりがちです。
例えば階段照明のスイッチを玄関や2階のリビングなど少し階段から離れた場所に取り付けてしまったせいで、遠回りしなければいけなくなったり電気を消し忘れやすくなったということもあります。
夜など暗い状態でもすぐ見つかる場所にスイッチがないと、不便ですし危険です。
階段照明には様々なタイプがありますが、天井に直接設置する小型のシーリングライトか天井からぶら下げるペンダントライトが多いです。
ほとんどの場合階段の一番上辺りの天井に設置されますが、設計によっては下の方が暗くなってしまったり、電球交換や掃除がしづらくなることがあります。
シーリングライトは足元までの距離が長くなるため、直線階段ではない場合には明るさが十分でない場合もあります。
階段を登りきった部分が狭いと、脚立などを置くスペースが十分に確保できずに電球交換の際危険です。
ペンダントライトは階段の途中に取り付けることも可能ですが、階段には脚立などが置けないため、電球交換やカバーの掃除ができる位置にあるかどうかを確認しなければいけません。
低めに設置してある場合は背の高い人や大きな物を持った状態でぶつからないかどうかも考慮しましょう。
特に2階がリビングの間取りで階段照明がペンダントライトだと、引っ越しや家電の買い替えの際にぶつけてしまうこともあります。
意外と多いのは、明り取りの窓を付ければ良かったという意見です。
階段の明り取りの窓は高い位置に配置できるため、小さなものでもかなり明るくなります。
季節や方角にもよりますが、昼間は照明を付ける必要がなくなるため、電気代の節約になります。
明り取りの窓を付ける場合は効率よく採光できる位置に配置することになるので、まず窓の位置を決めてから被らないように照明を配置することになります。
設計のなるべく早い段階で窓を付けたい旨を伝えておかないと、後から照明の位置や種類も考え直しになってしまうこともあります。
新築で階段照明を備えるならどの位置に取り付けるべき?
少し前までは階段照明は天井に付けるシーリングライトやペンダントライトが多く見られました。
今でもスタンダードなタイプとして人気がありますが、高い位置にあるため電球の交換がしづらいという声もよく聞かれます。
踊り場に脚立や台を置けば交換できるように設置する人もいれば、LED電球であれば10年以上交換が不要なため、電球の交換は電気屋さんに頼んでしまうという人もいます。
LED電球は光があまり拡散しないため、折り返しのある階段などでは全体が十分に明るくならないこともありますが、光を拡散させる加工やカバーもあるので対応は可能です。
メリットとしては高い位置にある分普段の生活で邪魔になることはないですし、特殊なものではないので気軽にカバーの交換もできます。
取り付け工事費も安いため、費用を抑えたい場合にも適しています。
他にもダウンライトという天井に埋め込む照明もありますが、まだ一般的ではありません。
最近増えて来ているのが、壁に取り付けるブラケット照明です。
手の届く位置に取り付けることができるため、電球交換も簡単です。
小さめのものを2つつけたり、間接照明にしたりと自由度が高いという特徴もあります。
折り返しになっている階段でも、2つ使うことで十分な明るさが確保でき、高さを調整することで足元までしっかりと照らすことができます。
カバーも平たく邪魔にならないものから、シャンデリアのようなタイプまで様々なので、インテリアに合わせて選ぶことができます。
デメリットは設置する位置を間違えると眩しくなってしまったり、ぶつかってしまうことです。
LEDの昼白色の照明が目線の高さにあるとかなり眩しく、目が痛くなったりすることもあります。
階段もおしゃれにこだわりたいという人に人気なのが、足元を照らすフットライトです。
階段のステップ部分や手すりの下などに取り付けるので、足元はかなり明るくなります。
夜中トイレに行く時に天井照明を点けると眩しいので、フットライトだけ点けるという人もいます。
階段照明がフットライトだけという家はあまりないので、普通は他の照明と組み合わせて使います。
例えば天井に埋め込むダウンライトは足元が暗くなりがちなので、補助としてフットライトを使うこともあります。
明り取りの窓がなく昼間でも薄暗いという家では、昼間はフットライトだけ点けるという使い方もできます。
デメリットとしてはフットライトだけでは暗く、結局使わなくなったという意見が目立ちます。
人感センサーで電気代を安くしよう
階段照明に限りませんが、最近では電気代を節約するために人感センサー付きの照明器具を導入する人が増えています。
人感センサー付きの照明であればわざわざスイッチを押す必要がないため、スイッチの設置場所が難しい間取りの場合も重宝します。
夜間などにスイッチを探す必要がないので、煩わしさはかなり減ります。
一番のメリットは消し忘れがなくなることです。
階段の照明はついつい消し忘れてしまうことも多いので、電気代を少しでも節約したいという人に人気です。
昼間など十分な明るさがある時には点灯しないようになっているので、電気代の無駄はありません。
人感センサーは後づけすることもできるので、建売住宅でも導入することができます。
注文住宅で新築一戸建てを建てる場合は、標準ではない場合でもオプションで選択できるはずです。
人感センサーは非常に便利ですが、間取りによっては注意が必要です。
階段の上下部分にセンサーを配置することになりますが、場所や向きを間違えると逆に無駄な電気代がかかってしまうこともあります。
階段の近くにトイレや廊下がある場合、階段を使うわけではないのに近くを通っただけでセンサーが反応してしまうこともあるからです。
階段を登りきったところにすぐ部屋の扉があるという場合も、部屋の出入りのたびに照明が点いてしまうようでは非常に無駄が多くなってしまいます。
リビング階段や2階の階段横のスペースにリビングがある場合なども、部屋に人がいるだけでセンサーが反応してしまうことがあります。
センサーは位置や向きを調節できるので、動線を考慮して取り付けましょう。
また近くにはカーテンなどの動くものは設置しないようにしたり、センサーの妨げになる素材のものをどけるなどの工夫も必要です。
犬や猫などの動物にも反応してしまうため、動物を飼っている家にはあまりおすすめできません。
階段照明の中でも、フットライトに人感センサーを採用しているというケースは多いです。
夜暗い中で使うというシチュエーションと、人感センサーの機能がうまくマッチしているからです。
足元にセンサーがあれば誤作動はかなり減りますし、コンセントに差すタイプの人感センサー付きフットライトもあるので、新築分譲住宅で元からついていない場合にも使えます。
人感センサーにはデメリットもありますが、うまく使えば圧倒的にメリットの方が大きくなります。
センサーをOFFにしてしまうことも可能なので、迷っているのであれば人感センサー付きにすることをおすすめします。
新築でセンスの光る階段照明のブラケット
壁の好きな位置に取り付けられるブラケット照明は、手入れや電球交換が楽なため人気があり、色々なデザインのカバーがあります。
カバーの種類や設置する位置、他のアイテムとの組み合わせなどによって、人とは違うセンスの光る空間を作ることができます。
電球交換が難しくなってしまいますが、高い位置に設置しても十分な明るさが確保できるので、フットライトと併用して使うのにもぴったりです。
建売住宅などでよく使われている平たくて四角いカバーはシンプルでどんな空間にも合いますが、そのままだと味気なく感じることもあるかもしれません。
そんな時には、自分で少し手を加えてみるといいかもしれません。
DIYというほど大掛かりなものではなく、窓や雑貨などにデコレーションするためのシートやマスキングテープを使うだけでもかなりセンスが良くなります。
簡単に剥がせるものを使えば、気分やインテリアに合わせて変えることができます。
電球の熱で溶けたり燃えてしまうこともあるので、自分でアレンジする場合は熱に強い素材のものを使うようにしましょう。
ブラケット照明の中には、ペンダントライトのようにシェードがついたものもあります。
ガラスでできたシャンデリアのようなシェードが人気で、ガラスに当たった光が壁に模様を作るタイプを使うと、幻想的な雰囲気を演出することができます。
1ヶ所から2股にわかれる2灯タイプはボリュームがあり豪華に見えるので、階段が少し寂しく感じるという人におすすめです。
花びらのような形をしたシェードの場合、壁との設置部分を茎のように見立てて、造花の花や蔦を絡ませると照明のデザインを活かしたセンスのある仕上がりになります。
最近増えて来ているのが、カバーはあくまでシンプルなものを使い、間接照明としておしゃれに使う方法です。
一見四角い普通のカバーなのですが、カバーの上下から壁に向かって光が当たるようになっています。
階段照明は場所によっては顔に近い位置にきてしまい眩しいことがありますが、間接照明にすることでおしゃれになるだけでなく程良い明るさに調整することができるというメリットもあります。
カバーの上下どちらかだけに光を当てるタイプや横や全方向に光を当てられるものなど様々なバリエーションがあります。
階段に折り返しやカーブがある場合は壁の直角部分に設置して光を広げたり、間隔を開けて2つ設置したりと、同じカバーでも設置の仕方によって全く違う印象になります。
キラリと光る新築の階段照明のアイディア
階段というのは、家の中でも特殊な場所です。
直線や折り返しなどどのような設計になっているかによっても変わりますが、階段の下から上までは2階分の高さがあります。
そのため家の中では一番高さを活かしやすい場所です。
高さがある分、ペンダントライトなどの縦方向に幅を取るデザインの照明でも設置しやすくなります。
例えば同じようなデザインのライトを高さを変えていくつか設置するということもできます。
リビングなどでは邪魔になってしまいがちなので、階段照明ならではの工夫ができます。
もう一つの高さを活かす工夫は、目線の変化です。
階段は場所によって目線の高さが変わるので、階段の段差に合わせて照明や雑貨を配置することで、スペースを有効活用しつつ見る人を楽しませることができます。
ブラケット照明を段差に合わせて複数使ったり、壁に飾った絵や写真などをスポットライトで照らしたりすれば、階段でしかできないディスプレイで家族もお客さんも楽しめる空間になります。
照明をおしゃれに見せるポイントは、影をうまく使うことです。
照明の光が作るカバーや周りにあるものの影は、見せ方によってただの影ではなくなります。
ガラスのシェードに切子のような模様が入っていて、壁に模様が映るというものは以前からたくさんあります。
最近では模様にこだわっているものも増えているので、より光と影がはっきりするクリアタイプの電球を使うのがおすすめです。
中にはカバーを見ただけではわからないのですが、明かりを点けると模様やイラスト、文字などが浮かび上がるものもあります。
オブジェなどにスポットライトを当てて自分で影を作る方法もあるので、お気に入りの雑貨などと組み合わせることもできます。
最近流行りの間接照明ですが、階段ならではの方法として手すりの下に設置するものがあります。
丸い棒状の手すりではなく、幅の広い板のような形状をした手すりの場合、下の部分のスペースに照明を設置することで、電球が直接目に入らなくなります。
見た目がおしゃれなだけでなく、足元を照らすことができるので実用的でもあります。
最初から手すりにLEDが付いているタイプだけでなく、後から追加できるタイプもあるので、注文住宅でなくても取付可能です。
フットライトは暗いという意見もありますが、このタイプは足元だけでなく手摺部分や壁も明るくなるので、夜でもこれだけで十分な明るさがあります。
ライトで照らされる部分に小物を置いて、階段をディスプレイとして有効活用するのもいいでしょう。