新築の家に住み始めた時には、きれいな状態をできるだけ長く保ちたいと思っていても、住み始めてみると、色んな箇所が傷ついてしまったり汚れてしまったりするものです。
フロアコーティングは、床を塗膜で保護します。
それによって、フローリングが傷ついたり汚れたりするのを防ぐことができます。
新築時は、床に傷がなくきれいな状態なので、フロアコーティングが必要なのかどうか判断しにくいかもしれません。
今回は、フロアコーティングのメリットとデメリットを確認し、新築にフロアコーティングが必要なのかどうか考えていきましょう。
新築住宅のフロアコーティングの必要性
まず、フロアコーティングのメリットを確認しましょう。
メリットをきちんと確認をした上で、フロアコーティングの必要性について考えていきましょう。
フロアコーティングは必要?メリットについて
メリットその1.床が傷つきにくい
フロアコーティングは、フローリング材表面に丈夫な塗膜を施してコーティングをするため、傷が直接フローリング材につきません。
フローリング材に直接傷がついてしまうと、いちいち補修をするのは大変面倒です。補修のたびに業者へ依頼すれば、費用もかかります。
何年も生活をしていると、段々と椅子やテーブルなどの擦り傷が目立ってきます。
椅子やテーブルの脚にフェルト状の傷つき防止シールを貼っていても、使用し続けているとこの傷つき防止シールがすり減ってしまい、気づかないうちに床を傷つけてしまうものです。
コーティングをしていれば、こうした擦り傷がフローリング材に直接付くことが無くなるので、きれいな状態を保つことができます。
また、フロアコーティングは、コーティング剤によっては耐久年数が長いもので30年ともいわれています。
万が一コーティング部分に多くの傷がついてしまっても、再施工できるものも多くあるので、安心です。
メリットその2.汚れに強い
ジュースなどをこぼしてしまっても、フロアコーティングをしていればフローリング材に汚れがしみ込んでしまうのを防いでくれるので、汚れたらすぐにふき取るだけでとてもきれいになります
シミにもなりにくいので、小さなお子様やペットがいるご家庭には特におすすめです。
お子様がジュースをこぼしてしまったり、ペットがトイレ以外の場所に粗相をしてしまっても、慌てることなく掃除ができます。
ただし、薬品についてはコーティング剤によって弱いものが異なるので、事前によく確認をしておきましょう。
誤って薬品をこぼしてしまい、コーティングが溶けてしまう可能性もあります。
メリットその3.グリップが効くコーティング剤を使用すれば転倒防止になる
コーティング剤によっては、よりグリップが効くようになるものがあります。滑りにくくなれば、お年寄りやお子様の転倒防止につながります。
グリップ具合については、コーティング剤によって異なるので、選定時にサンプルなどを利用してよく確認しておきましょう。
メリットその4.部屋が明るくなる
フロアコーティングは、施工後に光沢が出るものが多いです。
光沢が出ると照明や日光の光を反射するため、部屋がより明るく感じられます。
床に光沢が出ると、部屋の雰囲気がガラッと変化します。
ただし、光沢の強さは人によって好みが分かれますので、施工後に「イメージと違った!」ということがないように事前にサンプルで確認をしておくことが重要です。
フロアコーティングをしないとどうなる?
フロアコーティングのメリットをご紹介しました。
次に、フロアコーティングをしておかないと、どのようなことが起こるのかみていきましょう。
1. フローリングに直接傷がついてしまう
フロアコーティングをしておかないと、フローリング材がそのまま剥き出しの状態になるので、物を落としたりすると、フローリング材に直接傷がついてしまいます。
大きな傷でない限り、補修をすればほとんど目立たなくなります。
しかし、普段の生活を送る中で、どんなに気をつけていても椅子やテーブルの脚など、気付かないうちに床に傷がついてしまうものです。
小さなお子様や、ペットがいるご家庭では、フローリング材が傷付く可能性はより高くなるでしょう。
2. 汚れが取れにくい
フローリング材に直接ジュースなどをこぼしてしまうと、汚れが染み込んでしまうため、シミになりやすいです。
小さなお子様や、ペットのいるご家庭では、思いもよらない時に床が汚れてしまうことがよくあります。
気付かないまま時間が経ってしまうと、シミが目立ってしまいます。
3. 劣化が進んでしまう
フローリング材に限らず、どんな建材も経年劣化は避けられません。
しかし、できる限り劣化の進みを遅くしたいものです。
フロアコーティングをすれば、表面を丈夫な塗膜で保護するため、床施工後の綺麗な状態をより長く維持することができますが、コーティングせずそのままにしておくと、日焼けやフローリング材の割れなど、劣化が。
特に、直射日光が当たる場所や、人が多く行き来する場所は、劣化が激しくなるでしょう。
フロアコーティングは不要?デメリットについて
ここまでのご説明で、フロアコーティングの必要性を感じていただけたと思いますが、最終的な施工決定をする前に、デメリットも確認をしておきましょう。
1. ワックスより費用がかかる
フロアコーティングは、ワックスと比較すると費用がかかります。
コーティング剤の種類によって価格帯も変化しますが、中でも一番高価なのは、UVコーティングです。3LDKの住宅だと、30〜40万もの施工費がかかります。
フロアコーティングは、初期費用がかかりますが、耐久年数はワックスと比較するとはるかに長いです。
10年後、20年後と長期的な目線で考えると、半年ごとに塗り直さなければならないワックスよりも手間もかからずコストも抑えられるかもしれません。
2. 業者に依頼をしなければならない
フロアコーティングは、専門業者でないと施工が難しいため、自分で安価に済ませられるワックスと比較すると、業者への依頼が面倒かもしれません。
さらに、施工前には部屋の荷物を全て移動しておく必要がありますので、入居後に施工するのは大変です。
入居前に施工すると良いでしょう。
3. コーティング剤の種類によっては傷が目立つ
コーティング剤は、施工後に光沢が増すものが多いです。
光沢がある床だと、コーティングに擦り傷など付いた場合、光の加減によっては傷が目立ってしまうかもしれません。
施工前にサンプルを確認して、光沢具合と傷の目立ち方を検討すると良いでしょう。
フロアコーティングその後!ここがみんなの後悔ポイント
フロアコーティングをしてみて、後悔したという声もあります。
こちらも確認をして、施工後に後悔することがないよう参考にしていきましょう。
1. 光沢が強い
イメージしていたものよりも、施工後の光沢が強かったという意見が多く見られます。
光沢が強くなってしまったため、揃えていた家具などと雰囲気が合わなくなってしまうこともあるようです。
こうした事を防ぐためにも、事前にサンプルの確認は必須です。
業者によってはショールームを持っているところもあります。
ショールームでより広い範囲でのサンプルを見たほうが、イメージのズレが少なくなります。
2. 汚れが目立つ
フロアコーティングは、汚れが取れやすいことがメリットのはずです。
汚れが目立つという意見が出るのには、フロアコーティングの光沢が関係しているようです。
光沢が強くなると、素足で歩いたときの皮脂汚れなどがより目立ってしまうためです。
しかし、フロアコーティングは汚れが取れやすいので、こまめに拭き掃除をすればきれいな状態を保つことができます。
3. コーティングの割れや剥がれ
コーティングの割れや剥がれによって、コーティングが浮き出ていたりまだらになってしまったりという意見もみられます。
フロアコーティングは耐用年数が10年以上と長いものであっても、割れや剥がれは起こりうるものです。
また、コーティング剤によっては溶けてしまう薬品もあるため、誤ってそうした薬品をこぼしてしまうと、その部分が溶けて剥がれてしまうことがあります。
こうした事態に備えて、コーティングの補修など、アフターフォローをしっかりと行ってくれる業者を選ぶと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか。フロアコーティングには、たくさんのメリットがあります。
フロアコーティングは、ワックスよりも施工費用が掛かりますが、耐用年数が長いため、長期的な目線で考えてみると、コストパフォーマンスも高いものになります。
長くきれいな状態を保つためにも、フロアコーティングの施工を選択肢の一つに挙げてみてはいかがでしょうか。
フロアコーティングといっても、コーティング剤には様々な種類があります。
光沢が強く高級感が増すようなものもあれば、フローリング材そのものの質感を消さないよう光沢を抑えた自然な仕上がりのものもあります。
コーティングの硬度やグリップ力も異なります。
それぞれの特徴をよく確認し、施工実績の多い業者に依頼をしましょう。
もしもの時のコーティングの補修も考慮して、アフターフォローが充実している施工業者を選ぶと良いでしょう。