床暖房の種類を比較!温水式・電気式・フローリングの種類など…おすすめは?

エアコンやファンヒーターなどの暖房機器と比べ乾燥しにくく、部屋全体を暖められる床暖房。

新築やリフォームをきっかけに、床暖房の導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

今回は、床暖房を検討中の方に向けて、床暖房の種類&床暖房に適しているフローリングの種類についてご説明していきたいと思います。

ご自宅にぴったりの床暖房を選んで、寒い季節でも快適に過ごせるようなおうちを作りましょう!

目次

電気ヒーター式の床暖房とは

はじめに、電気ヒーター式の床暖房からご説明していきたいと思います。

電気ヒーター式床暖房は、床下に設置した発熱体に電気を通し放熱するタイプの床暖房です。

設備費は10帖で約100万円。月々のランニングコストは、あとでご紹介する温水式に比べ割高になる傾向があります。

電気ヒーター式床暖房は、以下の4種類に分けられます。

熱線式

熱線部分に電気を通して発熱する。設置は電熱線パネルのみのため、施工性が良く初期費用は比較的安いのが特徴。

一部屋だけの施工や、キッチンなどの部分的な床暖房におすすめ。

ただ、溜め込んだ深夜電力ではなくその都度電力を消費するため、長時間利用する場合のランニングコストは高め

カーボン式

耐久性に優れたカーボン繊維を通して発熱するカーボン式。遠赤外線効果で室内をじんわりと暖める。

カーボンシートは電熱線と違い発熱体が「面」のため、室内でも温度差の少ない安定した暖かさを感じることができる。

PTC発熱ヒーター

設定よりも温度が高くなっている床部分の発熱を抑えるPTC発熱ヒーター。

無駄な電気を使わずに済むため、ランニングコストは電気ヒーター式にしては低め

温度調整機能がついているので、暖房のついた床の上にモノを置いていても安心!

日光で暖まった床部分の発熱も抑えられる。

蓄熱式電気ヒーター

夜間電力を利用し蓄熱体をあたため、日中の床暖房に利用する蓄熱式床暖房。

効率的でランニングコストが低いため、リビングなどの広い範囲におすすめ。

ただ、工事費や断熱材の設置といった初期費用のコストは高め。

長期的な利用を考えるとお得かもしれないが、初期費用を抑えたいという人には不向き。

電気ヒーター式床暖房のメリット

室内を均一に暖めることができる

自然な空気の対流で、室内を均一に暖めることができます。

暖房にありがちな「頭付近は暖かく、足元は寒く…」といった温度の差に悩まされることはありません。

結露が少ない

冬場に気になるのが、暖房を使った際の窓の結露。

電気ヒーター式床暖房は水蒸気の発生が少ないため、ダニやカビの原因となる結露を防いでくれます。

耐久性に優れている

基本的に、建物と同等の年数で使えると言われている電気ヒーター式床暖房。

特別なメンテナンスも必要なく、床材が劣化したり熱源機が故障しない限りは使い続けられます。

温水式に比べ工事が簡単

電気ヒーター式床暖房の工事は、床下に電熱パネルを設置するだけです。

温水式に比べ簡単な施工で済むので、新築だけでなくリフォームにもおすすめです。

電気式ヒーター床暖房のデメリット

部屋が暖まるまでに時間がかかる

電気ヒーター式床暖房は、温水式床暖房に比べて立ち上がりまでの時間が長いと言われています。

適温になるまでに時間がかかるため、急ぎで暖めたい部屋には向いていません。

暖まるのに時間がかかるぶん、ランニングコストも高くなりがちです。

床面温度にムラが生じやすい

電熱線の結合部分に均熱板がない場合、床面の温度にムラが生じる場合も。

室内温度だけでなく床面全体の温度のムラも無くしたいという場合は、温水式を選んだ方が良いでしょう。

長時間触れていると熱く感じる

電気ヒーター式床暖房は、閉塞面の温度が高温になることがあります。

同じ場所に長時間座っていると異様に熱く感じられたり、場合によっては低温やけどをおこす可能性も…。

アンペアの増設が必要な場合がある

熱源として電気を使用するにあたり、アンペアの増設が必要になる場合もあります。

アンペア増設に伴って電気の使用量もアップし、ランニングコストが高くなってしまうのがネックです。

暖房器具併用時は乾燥に注意

電気ヒーター式床暖房は、温水式床暖房に比べると十分な暖かさとは言えません。

エアコンやファンヒーターなどと併用しているご家庭も多いようです。

暖房器具の併用による室内の乾燥は喉の痛みや肌荒れを引き起こすので、加湿に気を配りましょう。

温水式の床暖房とは

次に、温水式の床暖房についてご説明していきたいと思います。

温水式床暖房とは、床下に通したパイプ内の温水の熱を利用するタイプの床暖房です。

燃料が電気だけの電気ヒーター式床暖房とは違い、温水式床暖房の場合は燃料の種類が4つに分けられます。

設備費は燃料や熱源機に応じて差があり、10帖で約70〜170万円。

月々のランニングコストは低めで、場合によっては電気ヒーター式の半分以下になることも!早速、温水式床暖房の種類を燃料ごとにチェックしていきましょう。

電気タイプ

多機能型エコキュート

夜間の比較的安い電気を利用し、お湯を沸かす。

給湯や追い炊き、床暖房に使うことができるが、面積や使用時間に制限がある。

床暖房専用ヒートポンプ

大気の熱を組み上げるヒートポンプ。

消費電力の3倍の熱エネルギーが床暖房に利用できる。二酸化炭素の排出がないので環境にも優しい。

エアコン連動型ヒートポンプ

上記ヒートポンプ機能に加え、床暖房の立ち上がり時にはエアコンも稼働する。

使用できる面積は約15畳と広め。素早く部屋を暖めたいという方におすすめ。

太陽熱利用温水器

太陽熱を使って作り出した温水をガスや灯油ボイラーで再加熱し、温水を循環させる。

ハイブリッドタイプ

エコジョーズ&ヒートポンプ

排熱を利用したガス給湯器のエコジョーズと、大気熱を利用するヒートポンプを組み合わせたハイブリッド型。

太陽熱&エコジョーズ

太陽熱を利用し温水を作り出す。補助としてエコジョーズを利用するため、お湯切れの心配はなし。光熱費の節約におすすめ。

ガスタイプ

温水暖房機付き給湯器

給湯器一台分のスペースで、給湯~床暖房まで行える。
ガスの排熱を利用しているので省エネにも効果的。

床暖房専用熱源機

床暖房専用のガスボイラー。温水式床暖房の中では、もっとも設備費が安くすむ。

エコウィル

ガスエンジン式の発電機による排熱や電力で温水を作り出し、床暖房に利用する。

灯油タイプ

床暖房専用熱源機

床暖房専用の灯油ボイラー。広い面積に向いている。

ランニングコストは比較的安いが、定期的な給油が必要になるので灯油代が別途でかかる。

温水式床暖房のメリット

立ち上がりまでの時間が短い

温水式床暖房は電気ヒーター式床暖房に比べて立ち上がりが早く、速やかに部屋の温度を適温にしてくれます。

暖まるまでの時間が短いぶん、ランニングコストも低めです。

ムラなく均一に暖まる

床全体に均熱板を貼り付けているため、室内や床面をムラなく暖めることができます。

場所ごとの温度差がないため、部屋のどこにいても暖かさを実感することができるでしょう。

乾燥が気にならない

温水式床暖房は電気ヒーター式床暖房よりも暖まりがよく、他の暖房器具と併用せずとも十分な暖かさを感じることができます。

エアコンやヒーターを使わずに床暖房だけで過ごしていれば、乾燥もそれほど気になりません。

高温になりすぎず、ちょうど良い暖かさ

温水の循環による放熱で床面を暖めるため、閉塞面の温度が高温になりにくい温水式床暖房。

日光浴をしているような、ぽかぽかとした柔らかい暖かさが特徴です。

温度は約40度までしか上がらないので、低温やけどの心配はほとんどありません。

温水パイプは30年以上利用可能

温水式床暖房の温水パイプは、耐用試験により30年以上の使用が確認されています。

基本的には日々のメンテナンスも必要ありません。

温水式床暖房のデメリット

温水パネルの設置に手間がかかる

温水式床暖房は、床下に温水パネルを設置する必要があります。

他に温水配管や熱源機も設置しなくてはならないので、施工に手間がかかり、そのぶん初期費用も高くなりがちです。

環境に応じた手入れが必要

寒冷地の場合は水が凍らないよう不凍液の入れ替えをしなくてはなりません。

お手入れが面倒だという方は、先にご紹介した電気ヒーター式の床暖房を検討してみてください。

オール電化におすすめの床暖房の種類は?

冷暖房に給湯など、自宅で使う全ての熱源を電気でまかなうオール電化住宅。

そんなオール電化住宅におすすめの床暖房は、以下の2種類です。

オール電化の導入をお考えの方や、すでにオール電化を導入済みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

エコキュート式温水床暖房

これからオール電化を導入するというお宅におすすめなのがエコキュート式。

エコキュート式の場合、多機能エコキュートのみの設置ですぐに床暖房を使い始めることができます。

設置費用は100万円超えと安いわけではありませんが、専用の熱源機の追加は必要ないため、他の床暖房より割安になる場合も

オール電化と多機能エコキュートの設置を同時に始める場合、深夜の電気代が安くなる特別なプランに加入することができるのも嬉しいポイントです。

ヒートポンプ式温水床暖房

大気の熱を汲み上げて温水を作り出すヒートポンプ式温水床暖房。

こちらは、すでにオール電化を導入しているお宅におすすめです。

オール電化を導入済みの場合、通常は先に設置したエコキュートを取り替える必要がありますが、ヒートポンプ式であれば熱源機の追加設置と床暖房パネルの張り替えをするだけで使用が可能になります。

エコキュート式と違ってお湯切れを起こす心配もありません。

ただ、昼間に床暖房を長時間使用するとランニングコストが高くなるので要注意!

床暖房に最適なフローリングの種類

床暖房を導入するにあたり、上部のフローリングはなんでも良いというわけではありません。

通常のフローリングは熱に弱く、床暖房の熱によって隙間が生じたり、割れたり、反り返ったりするおそれがあります。

床暖房を設置する際は、床暖房の熱の温度変化に耐えられるような以下の種類のフローリングを選びましょう。

床暖房に対応するフローリングの種類

無垢フローリング

100パーセント天然木を使用したフローリングのことを「無垢フローリング」といいます。

天然木特有の温かみのある材質や、触り心地の良さなどが無垢フローリングの魅力です。

床暖房の熱によって無垢フローリング(自然塗装)は多少収縮をしますが、湿度の変化により膨張し元に戻るので安心です。

乾燥する冬の時期には湿気を吐き出し、湿度が高い夏には湿気を吸収してくれる、調湿効果のある無垢フローリング。

冬は暖かく、夏は涼しく過ごすことができるでしょう。

ただ、自然塗装でなく化学塗装の場合は調湿効果が期待できません。

フローリングを決める際には塗装方法も気にしてみてくださいね。

合板フローリング

複数の木片をつなぎ合わせて作られる合板フローリング。

合板フローリングには先にご紹介した無垢フローリングのような調湿機能はありませんが、材質のバリエーションが豊富なため、床暖房に対応しているものもあります。

無垢フローリングと比べて安価で、色や模様が均一なことから、あえて合板フローリングを選択するご家庭も多いようです。

かつては人工的な印象が強く、無垢フローリングに見た目で劣っていた合板フローリングでしたが、最近では自然の風合いに近い製品も増えてきました。

リビングは肌触りの良い無垢フローリング、キッチンなどの水回りは水濡れに強い合板フローリング…と、場所によって使い分けるのも良いかもしれません。

床暖房に適さないフローリングの種類

防音効果のある遮音フロアやふかふかとした踏み心地のクッションフロアは、小さなお子さんのいるご家庭に人気です。

しかし、こういった柔らかい材質のフローリングは、床暖房の熱によって変色したりはがれてしまったりするおそれがあります。

すでに遮音フロア・クッションフロアを設置済みの場合は、導入予定の床暖房との相性について施工会社とよく相談してから決めるようにしましょう。

まとめ

床暖房の種類と、床暖房におすすめのフローリングの種類についてご紹介してきました。

どのタイプの床暖房がご自宅に向いていそうか、イメージは掴めたでしょうか。

電気ヒーター式の場合も、温水式の場合も、床暖房の設置費用はそれなりにかかります。

導入後に後悔しないよう、オール電化にするか否か、床材はどのようなものを使うか、床暖房で重視したいのはどんな機能なのか…と、様々な面からじっくりと検討してみてくださいね。