【2023年度】太陽光発電の売電価格!10年後の価格と売電収入を増やす方法

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太陽光発電を導入する際は、初期費用を回収する方法として売電収入を考えている方も多いでしょう。

ただし、太陽光発電の売電価格は年々下がる傾向があるため、将来的に売電収入による経済的メリットを得られるのか?気になるところですね。

そこで、本記事では、太陽光発電の売電価格の推移、10年後の卒FIT後について、売電収入を増やすための方法などについて解説していきます。

太陽光発電の売電価格について

太陽光発電では、余剰電力を電力会社が固定価格で買い取ってくれるFIT制度(固定価格買取制度)を利用することができます。

FIT制度(固定価格買取制度):再生可能エネルギーで作った電気を、電力会社が固定価格で一定期間を設けて買い取る制度です。再生可能エネルギーの普及を促進するために始まっています。
太陽光パネルの発電量から自宅で自家消費して余った電力は、電線を通じて電力会社に送られて電力会社は固定価格で買い取る仕組みになっています。

売電収入は、FIT制度によって決められた売電価格によって算出することができます。

太陽光発電の売電収入= 電価格 × 売電量

固定価格買取制度の買取期間については、一般住宅用の太陽光発電で10年間となっています。
契約してから10年間は、固定価格でFIT制度を利用することができます。

一般住宅用の場合は、システム容量10kW未満の設備が対象となります。

太陽光発電の売電価格の推移

太陽光発電の売電価格については、余剰電力の買取制度のスタート時(2012年)から現在(2023年)に至るまでの推移を見ますと年々減少傾向にあるのがわかります。

2012年:42円 → 2023年:16円

※経済産業省資源エネルギー庁による売電価格の推移

売電価格・10kW未満
2012 42円
2013 38円
2014 37円
2015 33円
2016 31円
2017 28円
2018 26円
2019 24円
2020 21円
2021 19円
2022 17円
2023 16円

今までの、売電価格の推移から見ますと、売電収入を始める場合は、できるだけ売電価格が高いタイミングで早めに導入した方がお得になります。

ただし、太陽光発電の初期費用が年々安くなってきていることもあるため、売電価格の下落だけで ”太陽光発電を導入するメリットはない”と判断する必要はないでしょう。

また、売電価格については、電力会社から購入する電力の価格を下回っているため、売電収入以外に、自家消費型で電気を賄うことや、蓄電池の併用も考える必要があるでしょう。

現在の売電価格は?

2023年度の太陽光発電の売電価格については、容量別に以下の通りとなっています。

・10kW未満の場合:16円/kWh
・10kW以上50kW未満の場合:10円/kWh
・50kW以上の場合:9.5円/kWh

経済産業省によりますと売電価格の動向については、2030年度までにこの買取価格を7円/kWhとすることを目指しているため、今後もさらに引き下げられることが想定できます。

売電価格が下がっている理由とは?

太陽光発電の売電価格が下がった主な理由は、導入コストが安くなったことがあげられます。

売電価格の設定は、太陽光発電の初期費用や工事費や維持費などに合わせて考慮されていますが、年々、太陽光発電設備を安く購入できるようになってきており、市場の拡大によって売電価格が調整されるようになっています。

つまり、もともと売電価格は、初期費用を回収できるように設定されているので、初期費用が安くなれば売電価格が下がることになります。

太陽光発電の初期費用は安くなってきている

太陽光発電を導入する場合、初期費用が大幅に安くなってきていることにも注目する必要があるでしょう。

太陽光発電の初期費用には以下の設備費工事費が含まれます。

※太陽光発電の初期費用
・太陽光パネル
・パワーコンディショナー
・架台
・その他周辺機器
・設置工事費

太陽光発電の設備機器が安くなっている理由としては、製品メーカーの技術開発が進んで、安くて高品質の製品が販売できるようになっていることがあげられます。

経済産業省のデータによりますと、太陽光発電システムの設置価格の推移は以下の通りで、年々安く導入できるようになってきています。

・2012年:1kWあたり46.5万円程度
・2020年:1kWあたり29.8万円程度
・2022年:1kWあたり25.9万円程度

売電価格が下がっても導入するメリットはある?

売電価格が減少傾向にあると、太陽光発電を導入するメリットはあるのか?気になるところですね。
初期費用が安くなってきていること以外に、どんな導入メリットがあるのかポイントをあげていきましょう。

導入メリット
・太陽光パネルの発電効率の性能がよくなってきている
・自家消費できる太陽光発電は電気代値上がりの対策になる
・蓄電池と併用すると電気代を節約することもできる
・補助金制度を利用して導入コストを抑えることができる

太陽光パネルの発電効率の性能がよくなってきている

太陽光パネルの性能は、太陽光が弱い日でも変換効率が高い製品や、太陽光パネルの枚数が少なく太陽光の当たる面積は狭くても、広い面積の設備と同じ出力で発電効率を高める製品もあります。

太陽光発電の開発は、年々進んできている傾向にあり、低コストで高性能な設備も選ぶことができるようになって来ています。

自家消費できる太陽光発電は電気代値上がりの対策になる

太陽光発電を導入すれば、値上がりを続ける電気代を抑えるメリットがあります。

高い電気を買わない対策として、お金のかからない太陽光で作った電気で自家消費型のライフスタイルに変えていくことができれば、できるだけ電力会社から購入する電気消費量を減らすことができるようになります。

蓄電池と併用すると電気代を節約することもできる

太陽光発電を導入する際は、同時に蓄電池を設置すると、発電量を無駄なく利用することができます。つまり、昼間に発電した電力を利用し余剰電力を増やすこともできるようになります。

余剰電力が増えると電力会社から購入する電気代も減り、売電収入を増やすことも可能になります。

補助金制度を利用して導入コストを抑えることができる

太陽光発電を導入する際に気になる費用を抑える方法として、補助金制度を利用することができます。2023年度以降も各都道府県の自治体より、さまざまな補助金制度の公募が行われています。

蓄電池についても補助金制度を利用することができるので、太陽光発電とセットで導入を検討中の方はおすすめです。

売電収入を増やすためのポイント

売電収入をできるだけ増やすためにはどうしたら良いのか?以下のポイントを確認しましょう。

売電収入を増やすには?
・発電効率のよい太陽光パネルを設置する
・買取価格の高い電力会社を選ぶ
・定期的に設備のメンテナンスを行う
・節電するように心がける
・蓄電池を併用する

発電効率のよい太陽光パネルを設置する

売電収入を増やすためには、できるだけ発電量を増やすことが必要です。発電量を増やす方法は、発電効率の高い製品を選び、設置する場所が最適な条件が揃っていることがポイントとなります。

一般的に太陽光パネルの発電効率が20%以上であれば高性能な製品と考えて良いでしょう。

また、結晶シリコン系と呼ばれる太陽光パネルで「単結晶」の製品は、小さな面積でも高い発電効率があると言われています。

買取価格の高い電力会社を選ぶ

電力会社によって電力の買取価格が異なります。買取サービスを行っているのは、東京電力や関西電力だけではなく新電力会社のサービスを利用することができますので、買取価格を比較して検討すると良いでしょう。

定期的に設備のメンテナンスを行う

太陽光パネルの発電効果を高めるためには、定期的な点検や掃除、メンテナンスが必要です。

太陽光パネルに汚れやゴミがたまっていると、発電効果が低下するため、日常的には目で見た点検と、4年に1回の定期メンテナンスを専門業者に依頼することをおすすめします。

節電するように心がける

売電収入を増やすためには、自宅で使用する電力消費量をできるだけ節約することが必要です。

世帯人数が多い場合は、なかなか難しくはなりますが、節電を心がけることは太陽光発電の費用対効果を高めるために繋がります。

節電によって余剰電力を増やして、電力会社から購入する電気代を減らし、売電収入を増やすということになります。

具体的な節電方法としては、使わない電気機器の電源は切っておくことや、省エネモードの電化製品を利用するなど、簡単にできることから始めて見ると良いでしょう。

蓄電池を併用する

昼間に発電した電気は貯めておくことができないため、蓄電池を設置すれば、発電量を効率良く活用することが可能になります。

太陽光発電で作った電気から自家消費した分を引いて余った電力が売電量になるため、売電収入は、蓄電池の有無によって大きく変わってきます。

導入から10年後の売電価格はどうなる?

太陽光発電を設置して10年後に売電期間が終了した場合、売電価格はどうなるか?解説していきます。

FIT制度(固定価格買取制度)の売電価格は、10年後に終了すると固定価格は大幅に下がります。

10年後に終了することを「卒FIT」と言い、このタイミングで、家庭で使う電気について環境を整備し直すことも必要となるでしょう。

この買取期間が終了した場合、継続して電力会社へ売電をすることも可能ですが、電力会社の固定価格は減額されることが大半です。

自家消費型にして電気代を節約した方がいい

卒FIT後に売電価格が下がることを見据えて、家庭で使う電気を自家消費できるようにすることも検討すると良いでしょう。

また、太陽光発電と蓄電池の併用、そして電気会社の割安の深夜プランを契約すれば、電気代の節約に繋がります。

自家消費型とは、売電単価の低下と電気代の値上がりの対策として、太陽光で賄った電力をできるだけ家庭で使う電力に費やすことです。

太陽光発電の種類は発電した電気の使い方には、「全量売電型」と「余剰売電型」、そして

「自家消費型」があります。

・全量売電型:太陽光パネルで発電した電気をすべて売電すること
・余剰売電型:太陽光パネルで発電した電気を自宅で使って余った電力だけ売電すること
・自家消費型:太陽光パネルで発電した電気をすべて自宅内で使うこと

自家消費型を高めるポイントは?

太陽光発電で自家消費型にしていくには、まずは、発電量を増やすことです。

そのために以下のポイントを確認すると良いでしょう。

・太陽光パネルの設置条件を考える
・蓄電池を併用する
・電力会社の契約プランを見直す

太陽光パネルの設置条件を考える

できるだけ自家消費型にするには、まずは、発電効率を高めることが必要です。

そのためには、太陽光パネルの方角傾斜、屋根の形状についても検討すると良いでしょう。

また築年数のある屋根の場合、太陽光パネルの設置前にリフォームが必要となることもあるため、事前に屋根の点検と相談を専門業者に依頼することをおすすめします。

蓄電池を併用する

太陽光発電だけでは、昼間に作った発電量を夜に使うことはできません。また天候が悪い日には、発電効果が低下するため電力会社から購入する電気代が増えます。

できるだけ自家消費率を上げるためには、太陽光発電+蓄電池を併用することをおすすめします。

蓄電池は、昼間の発電量を貯めて夜に使ったり、災害時や停電時に電気を有効利用することができるようになります。

蓄電池の容量については、できるだけ大きい容量のものを設置すれば、よい自家消費率をあげることが可能になります。ただし容量の大きい蓄電池はそれなりに費用も高額になるため、ライフスタイルと予算に合わせて選ぶと良いでしょう。

電力会社の契約プランを見直す

電気の契約プランは、電力会社によっていろいろあります。使用量や使用する時間帯によっても異なるため、自宅の電気消費量や世帯人数、生活様式に合わせて最適なプランを選ぶと良いでしょう。

一般的には電気会社の深夜プランは、料金が安くなっています。深夜プランに変更すれば、割安となった電気を蓄電池に貯めておいて、料金が高くなる昼間に使うと電気代の節約になります。

昼間は、家族が会社や学校に行って家に帰ってくるのが夕方から夜になるお宅では、蓄電池と深夜プランを上手く活用するとお得です。

電力会社に売買買取を解除される可能性は?

卒FITの10年後は、契約が満了となるため、電力の買取契約を解除される可能性があります。
昨今では、再生可能エネルギー市場が拡大傾向にあるため、卒FIT後も買取契約ができる電力会社もできてくる可能性はあります。

ただし現時点では、買取満了後のタイミングに合わせて、新電力会社と新たに売電契約する、または、自家消費型へシフトしていくなど、早めに対応について準備しておくことが必要となるでしょう。

まとめ

太陽光発電を導入する際は、売電単価の低下と電気代の値上がりを踏まえて、各家庭で改善策を考えながら最適な方法を考える必要があります。
売電価格が下がっても、太陽光発電の初期費用が安くなってきていることや、自家消費型にしていく方法、蓄電池を利用するなどを検討すると良いでしょう。