食洗機を導入する際、多くの人を困らせるコンセント問題。
食洗機の近くにコンセントがなかったり、距離的に届かなかったり、アース端子がなかったり…。
「もしかしてこの配置じゃ食洗機が使えないってこと!?」と、不安になってしまいますよね。
しかし、心配することはありません!
今回は、食洗機導入でよくある3つのコンセント問題の解決策についてお伝えしていきたいと思います。
「食洗機を導入したいけど、コンセントに届くか不安」という方や、「購入したは良いものの、コンセントにつなげない!」とお困りの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
食洗機コンセント問題:使えるコンセントが無い
例えば、食洗機の近くにコンセントがないとき。もしくは、他の家電の使用によってコンセントの数が足りなくなってしまったとき。
延長コードを使うべき?コンセントを増やすべき?それとも他に何か方法が?と困ってしまいますよね。
まずはじめに、使えるコンセントが無いという問題から解決していきましょう。
コンセントが無い場合は増設工事が必要
食洗機で使えそうなコンセントが無い場合は、コンセントの増設工事が必要です。
大掛かりな工事になるのでは?と思っている方もいるかもしれませんが、工事自体は簡単なものなのでご安心ください。
コンセントの増設工事には以下の2種類の方法があります。
①コンセントを新しく増設する
食洗機を置く位置が既存のコンセントから遠い場合や、コンセントを使っている家電の消費電力が大きい場合におすすめです。
増設の際は、「近くにあるコンセントから延長して配線を引く方法」と「新規に分電盤から専用の配線を引く方法」のどちらかを選ぶことになります。
どちらにするかは、コンセントを使用する家電の消費電力によって決まります。
使用する家電の消費電力が少ない場合は、近くにあるコンセントから配線を延長する方法を。
逆に使用する家電の消費電力が多い場合は、新規に分電盤から専用の配線を引く方法を。
また消費電力だけでなく、全部で3種類あるコンセントの配線パターンも参考に増設の方法を決めると良いでしょう。
②コンセントの差し込み口を増やす
食洗機を置く位置が既存のコンセントから近い場合や、コンセントを使っている家電の消費電力が小さい場合におすすめです。
一般的なコンセントの差し込み口は2口ですが、工事によって4つ〜6つに増やすことができます。
コンセントを新しく増設する方法と違い、新しいコンセントの内部配線をつなぎ変えるだけの作業のため、工事時間が短い&費用が安いのがポイント!
コンセントが足りないときは、まずはこちらの方法を試してみると良いでしょう。
コンセントの増設工事にかかる費用は?
さて、コンセントの増設工事にはいくらくらいかかるのでしょうか。それぞれの工事の相場は以下の通りです。
- 近くにあるコンセントから延長して配線を引く:10,000円~30,000円
- 新規に分電盤から専用の配線を引く:30,000円~50,000円
- コンセントの差し込み口を増やす:7,000円~15,000円
この費用は、依頼する業者や増設する際の状況によっても変動します。
特に、「コンセント差し込み口を壁に埋め込む」「分電盤を交換する」「電気の配線図の調査が必要」といった場合は追加で費用がかかりますので、参考までにご確認ください。
【要確認】コンセントがあっても安心できない
食洗機の近くにコンセントがあるとしても、まだ安心はできません。コンセントの構造によっては、食洗機の使用が思わぬトラブルに発展することがあります。
食洗機とコンセントをつなぐにあたり重要なポイントとなる「回路」について確認しておきましょう。
そのコンセントは専用回路?回路について理解しよう
食洗機を設置する際には、そのコンセントが専用回路であるかどうかの確認が必要です。
家の中のコンセントはすべてブレーカーへとつながっているわけですが、大元のブレーカーの他に小さなブレーカーが並んでいますよね。
この小さなブレーカーそれぞれを、ひとつの回路と考えることができます。
ここに食洗機用の専用回路を設けられれば良いのですが、キッチンで使うすべてのコンセントがひとつの回路にまとめられている場合もあります。
専用回路でないことでおこるトラブルとは
キッチンで使うポットや炊飯器、冷蔵庫、オーブンレンジ…。こういった家電と食洗機が同じ回路だと問題が起こります。
タイミングをずらして使うぶんには大丈夫かもしれませんが、同時に使用した際に使用電力が大きすぎてブレーカーが落ちてしまう可能性があるのです。
せっかく食洗機を導入しても、使いたいときに使えなければ満足度が半減してしまうでしょう。
専用回路でない場合は専用回路工事が必要
もし専用回路でない場合は、専用回路を増やす工事が必要になります。
業者に依頼し、電線を這わせてブレーカーをひとつ増やしてもらいましょう。
大元の契約アンペアを変えなければならなかったり、工事費が余計にかかったり…と手間はかかりますが、確実に必要な工事なので面倒臭がらずに依頼をしましょう。
食洗機コンセント問題:コンセントまでの距離が遠く届かない
キッチンにコンセントはあるものの、食洗機からの距離が遠くて届かないというパターンもあります。この場合も、先にご紹介したのと同様の増設工事が必要になってきます。
ここで、「コンセントまで距離があるなら、他の家電のように延長コードを使えばいいんじゃない?」と考える方もいるかと思います。
しかし、食洗機に延長コードを使うのはおすすめできません。
さて、もし仮に延長コードを使うとすると、どんな問題が起きるのでしょうか。
延長コードはNG!延長コードを使ってはいけない理由
食洗機の消費電力は、一般的な家電に比べてかなり高めになっています。
使用電力の大きさは機種にもよりますが、1000wを超えるものも少なくありません。
延長コードを用いて一度に使用できる電力量は15A〜20Aで、食洗機を単体で使うぶんにはたしかに問題ありません。
問題は、食洗機と他の家電を同時に使った場合です。
定格電流を超えた延長コードは、発火のおそれがあるので非常に危険です!
「自分は同時には使わないから大丈夫」と思っていても、他の家族や子どもが不意に他の家電を使ってしまう可能性があるので、延長コードの使用は控えた方が良いでしょう。
食洗機利用におすすめの延長コード
危険性を十分に理解した上で、それでもどうしても延長コードを使いたい!という方もいるかもしれません。
その場合は、比較的安全に使える「一口延長コード」をおすすめします。
複数の差し込み口がついていて、同時に他の家電も使える延長コードに比べれば、火災の可能性は低くなるでしょう。
延長コード利用時の注意点
壁についているコンセントの差し込み口は、2つあるのが一般的です。
どちらも有効に使いたい気持ちはわかりますが、食洗機に延長コードを使う際は片方のコンセントは使わないようにしましょう。
ふたつの差し込み口の使用電力が契約電力を超えると、ブレーカーが落ちてしまい家電に負担をかけてしまうおそれがあります。
ついコンセントを使いそうになってしまう…という方は、コンセントキャップなどで差し込み口を覆い隠すと良いでしょう。
食洗機コンセント問題:アース端子がない
設置工事の段階になって、アース端子がないことに気づくパターンもあります。
ビルトインタイプの場合、食洗機設置の際に業者がアース端子の確認をしつつコンセントをつなげてくれるので問題ありません。
しかし、自力で設置する人も多い卓上型の場合は、アース端子の有無を自分で確かめなければなりません。
食洗機の近くにアース端子がない場合の解決策は、2通りあります。それぞれの解決策をチェックして、もしもの事態に備えましょう。
①アース端子付きコンセントの交換工事をする
最も確実なのは、電気工事店や食洗機の販売店に依頼し、コンセントをアース端子付きに交換工事してもらう方法です。
賃貸でなく持ち家の方は、ぜひこちらの方法をご検討ください。
費用は1万円ほどとやや高めですが、専門業者にお願いする安心感はDIYでは得られません。
ただし工事できない構造のコンセントもあるので、まずは業者に相談してみましょう。
②DIYで近くのアース線を延長する
DIYでアース線を延長し、アース端子のあるコンセントにつなげる方法もあります。
予算は1000円程度とかなり安くすみますが、作業が面倒だったり、アース線を壁に這わすと見栄えが悪くなったり…といったデメリットもあります。
ちなみに、延長コードを使ってこのプラグを差し込むと火災や感電のおそれがあります。
なので、プラグは必ず直接コンセントに差し込むようにしましょう。
もしDIYに少しでも不安を感じる方は、先にご紹介したように業者への依頼がおすすめです。
そもそもアース端子は絶対に必要なの?
水回りの家電に必ずついているアース線。なんとなくアース端子につなげているけれど、「そもそも絶対に必要なものなの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
アース端子の役割を知って、その必要性をあらためて確認しておきましょう。
アース端子の役割
水回りで使用する洗濯機や電子レンジ、そして今回ご紹介している食洗機などは、漏電する可能性が他の家電よりも高めです。
そんな家電のアース線をアース端子につなげておくことで、漏電時には電気を大地や壁に流し、感電や火災を防ぐことができます。
こういった重要な役割があるために、水気のある場所で使う家電にはアース端子の取り付けが義務付けられているのです。
食洗機にはアース端子をつけないと危険!
アース線がアース端子につながっていないと、漏電時に感電してしまうおそれがあります。
現在、漏電時に自動的にブレーカーが落ちる仕組みになっているご家庭が多いとはいえ、感電する可能性はゼロではありません。
特に食洗機は頻繁に水を使う家電なので、そのぶん感電の危険性も高まります。
万が一に備えて、忘れずにアース端子を利用しましょう。
まとめ
食洗機導入時に多くの人を悩ませている3つのコンセント問題の解決策についてご紹介してきました。
コンセントの増設工事、延長コードの利用、アース端子の延長工事…など、それぞれに必要な作業がありましたね。
各問題は、業者に依頼orDIYのどちらかで解決することができますが、自分でやるのが難しそうな場合は迷わず業者に依頼することをおすすめします!
まずはご自宅のキッチンのコンセントを確認して、今回お伝えしたどの問題に当てはまるのかチェックしてみてくださいね。