フロアコーティングをして、きれいな状態を長持ちさせたいけれど、実際に業者へ見積もりをとってみてびっくり!想像以上の金額だった・・・なんてこともあるでしょう。
費用を抑えるために業者へ依頼することなく、自分でフロアコーティングをする方法はないのでしょうか。
今回は、フロアコーティングをDIYで行う場合にはどうしたら良いのか、その方法や注意点などをご紹介します。
フロアコーティングのDIYに必要なもの
いざ、DIYでフロアコーティングをしてみよう!と決めた時、最初にやることは、材料と施工用具の調達です。
フロアコーティングをするにはどのようなものが必要なのかみていきましょう。
掃除機
フロアコーティングをする際、コーティング被膜にゴミが混入しないように掃除をしておく必要があります。
事前に掃除機でごみを吸い取っておきましょう。
中性洗剤
キッチン周りの床にフロアコーティングをする場合には、ホコリなどのごみだけでなく、油汚れなどもしっかりと落としておく必要があります。
油汚れなどが残ったままだと、フロアコーティングの塗りムラにもつながってしまうので、施工前には汚れが残っていないか入念にチェックをしましょう。
タオル
床の汚れを取り除く際、ふき取るためのタオルが必要です。
ただし、1枚だけで室内の床を拭き掃除しても、タオル自体が汚れてしまい、新たに汚れが広がってしまうだけなので、「濡らして使用するもの、乾いた状態で使用するもの」というように、予備のタオルも何枚か用意しておきましょう。
フロアコーティング用モップ
床をきれいに掃除したら、いよいよコーティング剤を塗っていきます。
コーティング剤は、ムラなく均一に塗ることが大切です。
そのためには、きちんとフロアコーティング用のモップを使用する必要があります。
普通の掃除用のモップだと、ゴミがコーティングに混入してしまう可能性があります。
養生テープ
床掃除の他にも、フロアコーティング前にしておかなければならないのが、養生です。
コーティング剤が範囲外にはみ出してしまうのを防ぐため、しっかりと養生をしましょう。
コーティング剤
施工前の準備が整ったら、ようやくコーティングの開始です。
コーティング剤には様々な種類があるので、ご自身の用途に合わせてしっかりと選定しましょう。
コーティング剤には、再施工ができるものと、しにくいものがあります。
DIYでフロアコーティングをする場合、準備をしっかりと行っていても失敗してしまう可能性は十分あります。
はじめのうちは、簡単に剥離ができ、再施工な可能なコーティング剤を選んでおくことが無難でしょう。
フロアコーティングDIYの方法・手順
フロアコーティングの材料と施工用具が揃ったら、早速フロアコーティングに取り掛かりたいですよね。
ここでは、フロアコーティングのDIYの手順を見ていきましょう。
室内の家具などはすべて撤去する
フロアコーティングは、室内の床面全面に施工する必要があります。
家具がある部分は施工しないというような方法で、途中でコーティングをやめてしまうと、室内の床の劣化速度が大きく変わってしまいます。
必ず全面に施工するようにしてください。
そのため、施工前には室内の家具などは撤去しておきましょう。
床をきれいに掃除する
床掃除は、コーティング前に欠かせない重要な作業の一つです。
ゴミや汚れが床面に残っていると、コーティングの塗りムラにつながります。
見た目が良くないだけでなく、コーティングの塗りムラ部分が剥離してしまい、汚れが直接床材に浸透してしまうなど、再施工をしなければならないということになりかねません。
掃除機でしっかりとゴミを吸い取ったあと、水拭きをして床面の汚れを取り除きましょう。
水拭きのみでは取れない汚れは、中性洗剤を利用してきれいに取り除きましょう。
養生をする
床がきれいになったら、コーティングをする床面の周りの養生をしましょう。
ドアや巾木など、細かいところまでマスキングテープを利用して入念に養生をすることが大切です。
きちんと養生がされていないと、隙間からコーティング剤が流れ込み、ドアなどを汚してしまいます。
コーティング剤を塗布する
コーティング前の下準備が終わったら、いよいよコーティング剤を塗っていきます。
一度にたくさん塗ろうとはせず、少量ずつ丁寧に塗り進めていきましょう。
コーティング剤を塗る際の注意点
コーティング剤を塗る際の注意点をいくつかご紹介します。
ルートを確認しておく
まず、塗り始める前に、塗り進めるルートを確認しておきましょう。
部屋を出るのにせっかく塗ったコーティング剤の上を通ることが無いよう、部屋の出口から塗り始め、最後は出口で塗り終えることができるようなルートを考えておきましょう。
部屋の室温・温度を調整する
次に、部屋の室温・湿度を調節しましょう。
気温が高すぎると、コーティング剤の乾燥が早く進んでしまうなど、塗りムラの原因となります。
可能であれば、春や秋の過ごしやすい季節に施工するのがおすすめです。
フロアコーティングの施工に適した温度は20度前後、湿度は60%程度です。
また、窓は閉めた状態での施工をお勧めします。風によってコーティング剤の乾燥が早く進んでしまうのを防ぐためです。
素早くコーティングする
最後に、施工する際は手を止めることなく、なるべく素早く進めましょう。
塗った瞬間から、コーティング剤の乾燥は始まっています。塗りムラを防ぐため、できる限りすばやく作業をすることが重要です。
フロアコーティングの施工が終了したら、塗布したコーティング剤がしっかりと硬化するのを待ってから、家具などの荷物を搬入しましょう。
フロアコーティングに向かないフローリング
フロアコーティングは、どんな床にも施工ができるものではありません。
また、床材の種類によって相性の良いコーティング剤・悪いコーティング剤があるようです。
ここでは、どのようなフローリングには注意が必要なのか見ていきましょう。
床暖房が入っている部分の床
床暖房を入れている部屋の床には、熱によって反ったり割れたりするのを防ぐ対策が施されたフローリングが使用されています。
ほとんどのコーティング剤は耐熱温度が床暖房の温度をはるかに上回るため、床暖房が入っている部屋の床にも問題なく使用できますが、中には床暖房の熱で変性してしまうものもあるため、コーティング剤の選定時によく確認をしておきましょう。
無垢フローリング
無垢フローリングは、あらかじめ表面にコーティングを施して耐久年数を長くする処理がされているフローリングとは異なり、素材そのままの質感を重視したフローリングです。
そのため水分などを吸収しやすく、コーティング剤の塗りムラが発生しやすいため、コーティングには不向きです。
やわらかいフローリング
防音効果を得るため、やわらかい樹種のフローリングを使用している場合があります。
このようなフローリングでは、コーティング剤との硬さがあまりに異なるため、温度変化による膨張率の違いからゆがみやひびを発生しやすくなります。
業者に依頼をすれば、このようなフローリングでも樹脂の配合を調節するなどして対応してくれる場合もありますが、この加減を自分で行うのは難しいでしょう。
フロアコーティングDIYの失敗例・後悔の声
DIYでフロアコーティングをしてみたけれど、やっぱり最初から業者に依頼しておけば良かったといった失敗談も多く見られます。
この失敗には、どのようなものがあるのかみていきましょう。
ゴミなどの異物混入
コーティングをしている間、フローリングとコーティング剤の間にゴミなどが混入してしまい、取れなくなってしまうといった失敗談が非常に多く見られます。
業者と異なりコーティング剤を塗布していくスピードがどうしても遅くなってしまいます。
そのため、事前にしっかりと掃除をしていてもコーティング剤が乾燥する前に作業中のホコリ等がコーティング部分に混入してしまうことが多いようです。
塗りムラができる
均一にコーティングを塗布することができず、塗りムラができてしまうこともよくあるようです。
艶の出方が異なってしまうため、目立ちます。
結果的に、周囲の艶の出方と合わせるために「艶合わせ」とよばれる加工を業者に依頼するなんてこともあるようです。
密着・硬化不良
コーティング剤の塗布前に、床の汚れを完全に除去しきれていなかったりすると、フローリングとコーティング剤が密着不良を起こしてしまいます。
また、施工時の気温や湿度によって硬化不良を起こしてしまい、コーティング剤が完全に固まらないこともあります。
床材とコーティング剤の相性や、施工時の気候条件などを見極めて施工をすることが大切です。
しかし、業者でないとこの見極めは難しい部分もあります。
おすすめのコーティング材3選
DIYにおすすめのコーティング剤をいくつかご紹介します。
「グラスヴェール」
フロアコーティング剤 『グラスヴェール』 公式取扱店|ピカッとハウス
DIYでフローリングをガラスコーティングできるコーティング剤です。
きちんと施工できれば、その耐久年数は約20年となります。
施工する広さによって容量が分かれたセットが販売されているので、どのくらいの量を購入すればいいのか悩む必要もありません。
ホームページ上には施工手順の紹介動画がありますので、事前にしっかりと確認ができます。
「ビアンコートB」
【ビアンコートBかんたん施工セット】艶なし/UV対策なし(1L缶/50平米対応) | ビアンコートBシリーズ | | ビアンコジャパン公式オンラインショップ
こちらも、DIYで使用できるガラスコーティング剤です。
ホルムアルデヒドフリーの為、小さいお子様やペットがいるご家庭でも安心して使用できます。
グラスヴェール同様、施工する広さによってセット販売されており、施工動画も見ることができます。
ウレタン樹脂ワックスセット
【KIS】赤ちゃん&ペットOKの水性フロアコーティング剤販売(抗菌ウレタンワックスを自分でDIY施工♪床フローリング保護に最適です!) – お掃除専門店KIS公式サイト
DIYのフロアコーティング剤として販売されているセットになります。
水性のウレタンコーティング剤で抗菌性もあるので、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心して使用できます。
「ハイテクフローリングコート」を下地剤として使用すれば、コーティング剤との密着もよくなります。
また、DIYで失敗するのが心配という方は、こちらで販売されているアクリル樹脂ワックスからチャレンジするのも良いかもしれません。
耐用年数はウレタンと比較すると短くなりますが、塗り変えや補修には適したコーティング剤です。
まとめ
いかがでしたか。様々な注意点もご紹介しましたが、DIYが初めてという方も、メーカーが出している施工手順の動画を見てみると、「これならできるかもしれない」とやる気が出てくるかもしれません。
業者へ依頼すればより確実な施工が可能ですが、どうしても費用が掛かってしまいます。
できる限り費用を抑えたいという方は、この機会にぜひDIYでのフロアコーティングを検討してみてはいかがでしょうか。