ベランダ(バルコニー)屋根の必要性!屋根なしのデメリットから考える

ベランダ、またはバルコニーと呼ばれるスペースは、大半の住宅にあると思います。

どちらも外部にあり、洗濯物を干したり鉢植えなどで植物を楽しんだりするスペースとして、活躍しています。

では、ベランダとバルコニー、この言葉に違いはあるのでしょうか。

混同して使用されている場合も多いですが、実ははっきりと違いがあるのです。

「ベランダ」は、建物の外に張り出した屋根付きのスペースを指します。

反対に、「バルコニー」は、建物の外に張り出した屋根なしで手すりのあるスペースのことを指します。

このように、建築用語としては「ベランダ」と「バルコニー」にははっきりとした違いがあります。

今回は、この外部空間を、屋根のある「ベランダ」として利用する必要性について、屋根のない「バルコニー」のデメリットから考えてみましょう。

 

 

ベランダ(バルコニー)屋根の必要性

ベランダのように、屋根のある外部空間の必要性について考えてみましょう。

そのためにはまず、屋根のないバルコニーのデメリットについて考えてみることが大切です

屋根のないバルコニーでは、開放感を得ることができますが、屋根がないために困ることもあります。早速みていきましょう。

 

 急な雨に注意が必要

屋根が無ければ、雨が直接バルコニーに降り注ぎます。

そのため、洗濯物を干していた場合、急な雨から洗濯物を守ることができないかもしれません。

雨に当たってしまい、もう一度洗い直しなんてことになってしまうかもしれません。
特に布団など、自宅では洗いにくいものが雨に濡れてしまうと大変です。

 

デッキ材の劣化

バルコニーの床にウッドデッキなどを敷いている場合、屋根が無いと劣化の進みが早くなる可能性があります。

屋根が無ければ、雨だけでなく日光も直接デッキ材に降り注ぐため、色褪せや表面の割れが発生しやすくなります。

それを防ぐためには、保護塗料をより一層こまめに塗る必要があります。
しかし、手間もかかるので年数が経つごとにおろそかになってしまう事が多いのです。

お茶をしたり読書をしたり、家族全員でバーべーキューを楽しむためにせっかく敷いたウッドデッキが数年後、腐朽してバルコニーが誰にも利用されないスペースになってしまうかもしれません。

 

室内建材の劣化

屋根のないバルコニーの場合、室内にも日光がよく降り注ぎます。

室内が明るくなるので、良いのではないかと思われるかもしれませんが、直射日光が室内の床材や壁紙に当たることで、色褪せを進めてしまいます。

毎日少しずつ変化していくので気が付かないかもしれませんが、何年か経ってから他の部分との色の差が目立ってしまうこともあります。

特に、和室の畳や無垢材の床材などは色褪せが目立ってしまうでしょう。

 

意匠性

バルコニー上部に屋根が無いと、屋根形状が複雑になることがあります。

バルコニー上部のみ、屋根を切り欠いたような形状になってしまうと、建物全体のバランスが崩れることもあります。

また、屋根形状はできる限りシンプルな方が、防水などの観点から建物にも良いです。

 

屋根のないバルコニーのデメリットについてご説明しました。

「バルコニー」は、屋根が無いために圧迫感もなく、抜群の開放感が得られます

しかし、天候の影響や建材の劣化などには注意が必要です。

 

 

ベランダ(バルコニー)に屋根をつけるメリット

では、屋根付きの「ベランダ」を作るメリットについて考えてみましょう。

 

 急な天候の変化に対応できる

屋根のないバルコニーのデメリットの中で、急な雨に注意が必要であるとご説明しました。

屋根のあるベランダであれば、急な雨にも慌てる必要はなく、洗濯物をすべて洗い直すこともしなくて良いでしょう。

また、ベランダでティータイムを楽しんでいるところに急な雨が降ってきても、慌てて室内へ逃げ込むこともありません。

 

夏場の直射日光から守る

屋根のあるベランダであれば、夏の厳しい日差しが室内まで直接降り注ぐのを防ぐことができます。

屋根が日光を遮るために、冬の暖かい光まで遮ってしまうのではないかと心配される方もいるかもしれません。

しかし、夏場と冬場では太陽高度が異なるので、ベランダによっぽど奥行きのある屋根を作らない限り、そこまで心配をする必要はありません。

太陽高度の高い夏場は、真上からの日差しを遮りますが、冬場は太陽高度が低いため、横からの光は室内に届きます。

 

 夏場の室内の気温上昇を防ぐ

ベランダの屋根が、夏場の厳しい日差しを遮ってくれるので、室内の気温上昇を緩やかなものにしてくれます。

最近では、窓サッシのほとんどがペアガラス以上になっており、より遮熱性・断熱性を高めたLow-Eガラスも採用されています。

住宅でも、トリプルガラスを採用する方もいらっしゃいます。

こうした断熱性能に優れたサッシを採用した場合でも、日中に絶えず直射日光が降り注いでしまっては、やはり室内の気温上昇を防ぐことはできません。

こうしたサッシに加えて、屋根で日光を遮ることでさらに効果的に室内の気温上昇を防ぐことができます。

 

デッキ材の劣化を防ぐ

屋根のないバルコニーのデメリットの中で、直射日光が敷き詰めたデッキ材の劣化を進めてしまうとご説明しました。

屋根のあるベランダであれば、日光を遮ってくれるので、デッキ材の色褪せや割れを防いでくれます。

もちろん、経年劣化を完全に防ぐことはできませんので、定期的に保護塗料を塗ったりしてメンテナンスをすることが必要になります。

しかし、屋根のない場合と比較すると、この頻度を少なくすることができます。

また、屋根があることで砂ぼこりなどの汚れも防いでくれるため、これも劣化防止につながります。

 

室内建材の劣化を防ぐ

屋根のないバルコニーのデメリットでご説明した通り、日光が室内へ直接降り注ぐと、床材や壁紙などの色褪せを進めてしまいます。

屋根のあるベランダであれば、室内への直射日光をある程度防ぐことができるため、室内建材の劣化を防ぐことができます。

 

洗濯物の色褪せを防ぐ

洗濯物を干す場所の条件として適しているのが、風通しがよく日光があまり強く当たらない場所です。

日光には、殺菌作用もあるので、布団などは日光がよく当たる場所へ干すのが良いでしょう。

しかし、洋服などを日光がよく当たる場所へ干し続けていると、色褪せしてしまいます。

そのため、日陰で風通しが良いところに干していれば、大切な洋服を長く着続けることができます。

この条件には、屋根のある「ベランダ」が適しています。

 

汚れを防ぐ

屋根のあるベランダであれば、落ち葉や砂ぼこりが舞ってくるのをある程度防ぐことができます

ゴミが溜まったまま放置しておくと、排水口がゴミでふさがってしまいうまく屋外へ水を排出できなくなります。

そうすると、水漏れなどの原因になります。

最悪の場合には、構造材の腐朽を進めてしまうかもしれません。屋根である程度のごみを防いでくれれば、排水口の掃除頻度を減らすことができます。

 

屋根のある「ベランダ」を作るメリットをご説明しました。

 

屋根を付ける際の注意点

屋根を作る上で、注意をしなければならないのが、その奥行きです。

一般的に、外壁から張り出した部分が1メートル以下であれば、建築面積に算入する必要はなく、建蔽率への影響はありません。

しかし、それを超えた部分は建築面積に算入しなければなりません。

 

例えば、幅4メートル、奥行き1メートルの「ベランダ」を外壁から張り出して作ったとします。

そうすると、実際には4メートル×1メートル=4平方メートルの面積がありますが、これは建築面積に算入しなくて良いのです。

しかし、幅4メートル、奥行き2メートルのベランダを作った場合には、1メートルを超えた部分の面積である4メートル×1メートル=4平方メートルを建築面積に算入しなければなりません。

 

もともと建蔽率ギリギリに住宅を建てている場合には、建蔽率オーバーなど違反につながる可能性もあるので、注意しましょう

この計算方法については、サイドに壁があるなど、場合によって変化します。
また、ベランダの床部分を床面積に算入する・しないについても、場合によって計算方法が変化しますので、建築士などの専門家に相談をするといいでしょう。

 

まとめ

いかがでしたか。屋根のある「ベランダ」を作るメリットについて、ご理解いただけましたでしょうか。

様々なメリットがありますが、中でも、屋根があることによって急な天候の変化に振り回されることなく利用できることが、大きなメリットだと思います。

屋根の面積は、建築基準法に則ってよく検討しなければなりませんので、「ベランダ」の活用方法をよく検討したうえで、必要な広さを決定しましょう。