ロール網戸のメリット・デメリット徹底解説!後付けOKで快適な窓に
使わない時はすっきり収納できる「ロール網戸」。そのメリット・デメリットを詳しく解説します。一般的な横引きロール網戸と縦型ロール網戸の違いや、プリーツ網戸との比較、新築戸建てへの後付けポイントなども紹介。収納式網戸で快適な暮らしを目指す方必見です。
ロール網戸とは?種類と特徴
ロール網戸とは、網戸のネット部分をクルクルと巻き取って収納できるタイプの網戸です。窓枠に取り付けた収納ボックスに網戸ネットが巻き取られ、使わない時はボックス内に格納されるため窓辺がすっきりします。ロール網戸には大きく分けて2種類の動作方式があります。
- 横引きタイプ(左右に引いて開閉):窓枠の左右どちらかに縦長のボックスを設置し、横方向にネットを引き出す方式。主に背の高い掃き出し窓や玄関ドア向けで、ネットを引き出すとき片側から引く形になります。
- 上げ下げタイプ(上下に引いて開閉):窓枠の上部に横長のボックスを設置し、垂直方向にネットを下ろす方式。主に腰高窓や小窓向けで、ロールスクリーン(ブラインド)のように上から下ろして使います。
どちらも使わない時はネットが収納され視界を遮らないため、景観を損なわず開放感のある窓辺を保てるのが特徴です。なお、横引き・上げ下げの適用は窓の種類によって異なり、例えば玄関ドアには横引きタイプが適しています。新築時に網戸用のレールがない窓やドアでも、ロール網戸なら後付け可能なケースが多いです。
ロール網戸のメリット4つ
ロール網戸が選ばれるメリットには以下のような点があります:
- 使わない時に収納できる – 網戸ネットを巻き取って隠せるため、常時設置型の網戸に比べ窓周りがスッキリします。窓を閉めている時は網戸が視界に入らず、景色をクリアに楽しめます。
- ホコリや汚れが付きにくい – 収納中はネットがボックス内にあるため、長期間出しっぱなしの網戸より汚れが溜まりにくいです。掃除の手間が軽減できる点は忙しい方には嬉しいポイントです。
- さまざまな網戸の無い窓に対応 – 後付け設置が可能なので、従来網戸が付けられなかった開き窓や高窓、玄関ドアなどにも取り付けられる柔軟性があります。窓の種類別に横引き・縦型を選べば、多くの開口部に網戸を設置可能です。
- 防虫性能が高い – ロール網戸は周囲にフレームやブラシが付いており、窓との隙間を最小限に抑える構造です。上下左右に隙間ができないため虫の侵入をしっかり防げます。従来の引き違い網戸で問題だった枠と網戸間の隙間をカバーできるのは大きな利点です。
こうしたメリットから、「景観を重視したい」「特殊な窓にも網戸を付けたい」という新築戸建てのオーナー様にロール網戸は人気です。
ロール網戸のデメリットと注意点
一方、ロール網戸には注意すべきデメリットもあります:
- 自力での取り付けが簡単ではない – 完成品ユニットをビスで固定するだけとはいえ、窓枠に水平・垂直を出す調整が必要で、DIY初心者には難しい場合があります。既存窓への後付けは下地の確認も必要です。
- 破損時にネットのみ交換が困難 – 一般的なロール網戸は、網が破れたり劣化した際にネット部分だけを交換することができません。ネットは巻き取り機構と一体化しているため、破損時は網戸ユニットごと交換になるケースが多く、修理費用が高くつきます。これは通常の張替え網戸に比べた大きなデメリットです。
- 収納時に虫を巻き込む可能性 – 網戸を収納ボックスに巻き上げる際、ネットに止まっていた虫まで一緒に巻き取ってしまうことがあります。気付かず収納してしまうとボックス内に虫が残る恐れがあるため、収納前に一度網戸を軽く叩いて虫を落とすなどの工夫が必要です。
- 一般の網戸より高価 – 製品価格自体が通常のパネル網戸より高く、1台あたり1.5万~3万円前後するものが多いです(サイズやブランドによる)。初期コストがかかるため、全窓に採用すると予算増になる点は考慮しましょう。
これらのデメリットから、耐久性やメンテナンス性の面でパネル網戸(従来型)の方が優れる部分もあります。特にペットがいるご家庭では網が傷みやすいため、破れたら自分で張り替えできる普通の網戸をあえて選ぶケースもあります。
プリーツ網戸との違い
収納式網戸にはロールタイプの他にプリーツ網戸(アコーディオン網戸)も存在します。プリーツ網戸は蛇腹状に折りたたんで収納する方式で、見た目がスッキリお洒落な点が魅力です。一方で上下に隙間ができやすい(構造上、上部と下部に多少の開口が生じる)ため、防虫性能ではロール網戸が勝ります。またプリーツ網戸は折り目部分の掃除がしにくく、ホコリが溜まりやすいデメリットも指摘されています。デザイン性重視ならプリーツ、機能性重視ならロールという棲み分けです。
新築戸建てへの後付けポイント
新築戸建てでロール網戸を採用したい場合、いくつかポイントがあります。
- メーカー純正オプションとして用意されているケースがあります。YKK APやLIXILなどのサッシメーカーは自社窓に対応するロール網戸をラインナップしており、後付けで取り付けが可能です。ハウスメーカー経由で頼むと割高になることもありますが、窓との相性や見栄えは純正品が良好です。
- サイズオーダーで作る方法。規格品で合わない窓には、専門業者が採寸してピッタリのロール網戸を製作・施工します。費用は1窓あたり数万円と高めですが、「窓枠にレールがなく通常網戸は付けられない窓」にも対応できる強みがあります。
また、ロール網戸を長持ちさせるコツとして、オフシーズンでもときどき開閉して可動部を動かしておく、ホコリをエアダスター等で飛ばす、といったお手入れをすると良いでしょう。
まとめ:ロール網戸で快適&スマートな窓辺に
ロール網戸は、その収納できる便利さから近年人気が高まっています。使う時だけサッと引き出し、使わない時は存在を感じさせないので、新築住宅の美観にもマッチします。メリット・デメリットを理解した上で、自宅の窓に適したタイプを選べば、きっと満足度の高い結果となるでしょう。網戸は各家庭のライフスタイルに合わせて進化しています。「開放感も虫よけも両立したい」という欲張りな希望を叶えてくれるロール網戸を、ぜひ取り入れてみませんか?