不審者の侵入経路として狙われやすい窓。家庭用のガラス窓は割るのが容易で、簡単に入り込めてしまいます。
家族の身の安全を守るための対策を…と考えたとき、まず思いつくのが面格子ではないでしょうか。
ガラス窓の外側、もしくは内側にさらに金属製の格子があると考えると安心感が違いますよね。
今回は、面格子が防犯に効果的な理由やメリットに加え、より面格子の防犯性を高めるためのコツについてご紹介していきたいと思います。
面格子の導入をご検討中の方はぜひチェックしてみてくださいね。
空き巣の侵入経路は窓から!今すぐ窓の防犯性を高めるよう
まずはじめに、なぜ窓の防犯性を高めなければならないのか?という理由からお伝えしていきたいと思います。
警視庁の平成28年のデータによると、侵入被害の件数は一日107件という驚きの多さ。
その空き巣の侵入経路として一番多く使われているのが、窓なのです。
中でも空き巣に狙われやすいのが、トイレや浴室といった死角になりやすい場所にある窓です。
窓の近くに室外機などの足がかりになるものがある場合は、さらに侵入しやすくなります。
トイレや浴室の窓には換気のために格子がついていることがありますが、これだけでは防犯対策として不十分です。
この格子はあくまでも換気用であり、防犯効果はほとんど期待できません。
換気用の格子は衝撃に弱く壊れやすいだけでなく、ドライバーなどの工具を使えば素人でも簡単に取り外すことができます。
ただでさえ侵入しやすい窓に、防犯対策も行き届いていない…となれば、不審者の目に止まる確率が高くなるでしょう。
こういった理由から、空き巣を遠ざけるためにはまず窓の防犯性を高めなければならないのです。
空き巣に狙われにくい2つの窓
ちなみに、「空き巣に狙われにくい窓」とはいったいどのような窓なのでしょうか。
警察の聞き取り調査によると、空き巣が侵入を諦めた上位の理由は「窓に補助錠がついていた」「防犯カメラがあった」この2つだったよう。
つまり、防犯意識の高い家であるとアピールすること、かつ侵入に時間がかかりそうだという印象を与えることで、不審者に狙われるリスクを減らすことができるということです。
補助錠や防犯カメラ、そして今回ご紹介する面格子を活用して、空き巣から狙われにくい家をつくっていきましょう。
窓の防犯に面格子が効果的な理由・メリットについて
窓の防犯性を高めることが、家全体の安全を守ることにつながります。
さて、実際に窓に面格子をとりつけることでどのような効果が期待できるのでしょうか。
窓の防犯のために面格子をとりつけるメリットをチェックしてみましょう。
防犯効果が高い
先ほど、「侵入しにくそうな家」という印象を与えることが防犯対策につながるとお伝えしました。
この点で、面格子は優秀な働きをしてくれます。
ガラスだけの窓と、頑丈そうな格子のついた窓…不審者が侵入を考えるとしたら、間違いなく前者を選ぶでしょう。
窓に面格子を取り付けることで、不審者を視覚的に牽制できるとともに、実際に窓からの侵入を防ぐ物理的な防犯効果も期待できるのです。
デザインによってはおしゃれ
面格子のデザインはさまざまで、中にはおしゃれなものもあります
。ヨーロピアン調、華やかなバラ柄、すっきりとした印象のヒシクロス…。
簡素なデザインのものでなく、こういった少し変わったデザインのものを選べば、窓におしゃれさをプラスすることができます。
防犯対策はしたいけど、外観が崩れるのはちょっと…という方は、デザイン性の高い面格子を取り付けてみてはいかがでしょうか。
種類によっては目隠しにもなる
空気がこもりがちなトイレや浴室は、定期的な換気が必要ですよね。
しかし、窓を開けて換気をすると外から室内が見えてしまう…という問題が発生します。
この問題を解決してくれるのが、状況に応じて角度を調整できるルーバー式の面格子です。
ルーバー式の面格子を取り付けることで、外からの視線を遮りながら換気をすることができます。
隣家との距離が近かったり、人通りの多い場所に建っているような家におすすめです。
防犯効果の高い面格子は?
面格子にはさまざまな種類がありますが、それぞれに特徴が異なります。
防犯性を高めるにはどのタイプの面格子を選ぶべきか、導入前にチェックしておきましょう。
縦型面格子
防犯性がほとんど期待できない縦型面格子。
格子を止めているネジがむき出しになっていることが多く、ドライバー一本で簡単に取り外しができてしまいます。
また、アルミ製の場合は強度も不十分です。
素手で格子をもぎ取ることもできる程度の強度なので、ただ窓についているだけといっても過言ではないでしょう。
ヒシクロス面格子
格子をななめにクロスさせるタイプの面格子。
ひし形のデザインはシンプルかつおしゃれで、防犯面でも縦型面格子より優れています。
価格と防犯性能のバランスがとれていることから、ごく一般的な面格子として多くの家庭で利用されています。
ステンレス面格子
最高強度の面格子が欲しいという方におすすめのステンレス面格子。
防犯性能に優れた製品の証である「CPマーク」もついています。
ステンレスは錆びにくく、耐久性にも優れている素材です。
ネジが見えないように取り付ける手法のため、外観や防犯性もばっちりです!
※CPマークとは?
警察庁の「空き巣が建物に侵入する際、5分以上かかる場合は諦めて別の家に移動する場合が多い」という調査をもとに、様々な侵入攻撃に対し対象製品が5分以上防御できるかを試験。
その試験をクリアし防犯性能が高いと認められた製品にだけ使用が許されるマーク。
鋳物面格子
外観にこだわりたいという方におすすめの鋳物面格子。
無機質な印象になりがちなアルミ・ステンレス面格子と違い、鋳物の場合はデザイン製の高さが魅力です。
もちろん、見栄えだけでなく安全性や防犯性もGOOD!
外壁に穴を開けてしっかりと固定しネジが見えないように対策をすることで、さらに防犯性がアップするでしょう。
エコ面格子
ルーバーの角度を調整することで、効率よく換気や採光が行えるエコ面格子。
室内のハンドルを操作し、お好みの角度に変えられます。
トイレの利用中や入浴中にルーバーを閉じれば、外からの視線を完全にカット!
防犯以外に目隠しとしても使える便利な面格子です。
一体型面格子
窓&面格子、ルーバー窓&面格子など、一体型の面格子。
単体ではやや防犯性にかける弱い素材の面格子も、取り外し不能な一体型にすることで防犯性が上がります。
特にルーバーガラス窓の場合、ルーバーを一枚一枚外されてしまうという危険性があるため、サッシと面格子が一緒になっているタイプのものを選ぶことをおすすめします。
窓の防犯性をさらに高めるためのポイント
防犯性の高い面格子についてご紹介してきましたが、取り付ける際にもう一工夫することでさらに防犯性を高めることができます。
家族が安心して暮らせる住まいづくりをするために、面格子を取り付ける際に気をつけたいポイントをチェックしておきましょう。
防犯効果を高めるならビス穴を無くそう!
面格子を取り付けた=絶対に安全!というわけではありません。
面格子の取り付けは基本的に外壁に穴を開けネジで固定する…といった手法ですが、このネジが表側に出ている状態だと工具を使って簡単に取り外されてしまいます。
設置したあとにネジ穴を塞いだり、つぶしたりして、不審者の侵入意欲を削ぎましょう。
また、ブラケットと面格子の連結部分も狙われやすいポイントです。
一度しめると外せなくなるネジを利用したり、特別な工具でないと回せないネジを使うなど工夫をすると良いでしょう。
取り付け可能なら内側の面格子がおすすめ!
面格子は、窓の外側よりも内側につける方が防犯性が高いと言われています。
外付け面格子は下見がしやすく、簡単に取り外されてしまう危険性があります。
外付け面格子があるから…といって窓を開けっ放しにしているお家は、まさに侵入者の格好の的というわけです。
一方、窓の内側に面格子を取り付けた場合はどうでしょうか。
下見がしにくいだけでなく、ガラス窓やサッシも侵入の妨げに一役買ってくれます。
ガラス窓を割った時点で気づかれる危険性があり、さらに内側の格子が外せる確証もない…そんな家の窓をあえて狙う侵入者は少ないでしょう。
ご自宅の窓周辺のスペースの有無にもよるかと思いますが、面格子は可能な限り窓の内側に取り付けることをおすすめします。
就寝時や不在時は必ず窓を閉める!
内側に面格子を取り付け、ビス穴をなくし、防犯対策は万全!と油断しているときこそが一番危ないタイミングです。
どんなに防犯性に優れた面格子でも、十分な時間さえあれば外すことは可能です。
なので、就寝時や不在時には必ず窓を閉めるように心がけましょう。
また、在宅時に換気をする際も、換気がすんだら速やかに窓を閉めて防犯意識の高さをアピールしましょう。
こういった日々のささいな習慣も、窓の防犯性を高めるために効果的ですよ!
複数の防犯対策を組み合わせて!
ここまでお伝えしてきたように、防犯対策はひとつ行えばOKというものではなく、いくつか組み合わせて使うことで効果を発揮します。
面格子の設置に加えて、例えば…
- 防犯砂利やフラッシュライトを取り付ける
- 窓付近に防犯カメラやアラームを設置する
- 窓の内側と外側両方に面格子を取り付ける
過剰と思われるかもしれませんが、用心しておくことに越したことはありません。
とにかく、侵入者に対し防犯意識の高い家だということをアピールしましょう!
まとめ
面格子を取り付けるメリットと、より防犯性を高めるポイントについてご紹介してきました。
トイレや浴室の窓は侵入経路として使われやすい場所のため、徹底的に対策を行う必要があります。
面格子にはさまざまな種類のものがありますが、中でも防犯性が高いのがステンレス面格子です。
ビス穴を隠す、窓の内側に面格子を設置する…といった工夫をすることで、さらに防犯性が高まるでしょう。
不審者が侵入しやすそうな家を品定めしているときに、「この家を狙うのはやめておこう」と思わせることができれば危険にさらされることはありません。
安心して暮らせる住まいにしたい!という方は、今回ご紹介した防犯性を高めるポイントを参考にしつつ面格子を検討してみてくださいね。